【福島県/県立中学校・高等学校等】2023年12月(3)【教育の現状レポート】
お疲れ様です。
人財教育/人事労務コンサルタントP206です。
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福島県教育委員会は、2023年3月にnoteと協定を締結し、「福島県の教育を支える地域の人々や企業・団体などが発信する情報をまとめたメディアをnoteに構築する」という、新しい試みをスタートしています。
このプラットフォームには、興味深い記事・多くの方に共有して頂きたい記事などが多く発信されています。
私も福島県の教育に関わっている一員ですので、様々な関係者の思いを伝えるため、定期的に取り上げることが出来ればと思い、まとめ記事を発信しています。
今回は『2023年12月18日まで』の記事まとめです。
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1.福島県立岩瀬農業高校が教育奨励賞で最高賞にあたる「優秀賞・文部科学大臣奨励賞」を受賞!(県教育委員会)
令和5年10月19日(木)、福島県立岩瀬農業高等学校の2・3年生3人と校長先生をはじめとする先生方が、第38回教育奨励賞で最高賞にあたる「優秀賞・文部科学大臣奨励賞」の受賞報告のために、県庁に来てくれました!!
実は、福島県教育委員会が推薦した学校が、昭和60(1985)年に創設された教育奨励賞で優秀賞を受賞するのは、今回が初。
岩瀬農業高校の研究テーマは「福島県の復興を果たす農業担い手育成プロジェクト」。
岩瀬農業高校は、平成30(2018)年にオランダの高校を訪問。交流する中で、オランダの高校生が福島県産農産物について「デンジャラス・フード(危険な食品)」というイメージを持っていること、欧州などでは農産物の安全管理の基準として GLOBAL G.A.P.(以下G-GAP)が用いられていることを学びました。
そこで、福島県産農産物が「安心・安全・美味しい」ものであることを世界に伝えるために、G-GAP認証に取り組んでいます。
学校全体でG-GAP認証に取り組んだ結果、令和元年度は11品目で、令和2年度から令和4年度は18品目で認証を受け、G-GAP高校認証品目数日本一を達成!さらには、JGAP(日本版GAP認証)でも畜産物3畜種で取得。3畜種同時認証は、なんと国内初の快挙です!!
農産物の安全性を高める取組は、福島県や地元の鏡石町のPRだけでなく、高校生のチャレンジ精神や主体性UPにもつながるなど、波及効果をもたらしています。
そして、これだけで終わらないのが岩瀬農業高校。
農産物の生産だけでよいのかを問い、産学連携協定を締結している企業や地域おこし協力隊とともに、GAP認証を受けた農産物を使った商品開発に着手。
これまでに、JGAPを取得した卵を使った愛情たっぷりん(プリン)をはじめ、G-GAP認証を受けたコシヒカリを使用した無添加糀あまざけ、カリーノケール米粉麺(半乾麺)などの商品化に成功しています。
さらに、G-GAP認証を受けたコシヒカリを「福数多(ふくあまた)」と名付け、海外輸出プロジェクトにも取り組んでいます。
これ以外にも、田んぼアートをはじめ、福島空港ビル内の緑化活動や滑走路付近の植栽など、観光面での「おもてなし」も行っています。福島空港をご利用の際は、ぜひご覧ください。
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認証取得だけで終わることなく、海外輸出プロジェクトまでつながっているとは高校の取組みを超えています!取組みの継続と、さらなる発展を期待します。
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2.令和5年度 個人探究 グループ発表会【1年数理科学科「理数探究基礎」】(県立須賀川桐陽高校)
令和5年10月12日(木)に1年6組の教室で「個人探究 グループ発表会」を行いました。個人探究のテーマは『身の回りのノーベル賞』についてです。科学技術がわたしたちの生活にどのように役立っているのか、物理学、化学、生理学・医学の各分野でノーベル賞を受賞した研究に注目して、5月から個人でそれぞれで探究活動を行い、まとめてきました。
また、調べたことは「報告書」にまとめ、同じ分野をグループとした班でそれぞれ発表会を行っています。
発表テーマは以下の通りです。
1班(医学・生理学賞)「A,B,O式の血液型の発見」1930年受賞
2班(医学・生理学賞)「がんの免疫療法の開発」2018年受賞
3班(化学賞) 「電気を通すプラスチック、ポリアセチレンの発見」 2000年受賞
4班(化学賞) 「ゲノム編集技術」2020年受賞
5班(物理学賞) 「放射線の研究」1903年受賞
6班(物理学賞) 「宇宙マイクロ波背景放射の発見」1978年受賞
校長先生や教頭先生、その他の先生方が発表をご覧になりました。発表の仕方や時間配分、スライドの作り方はまだまだ改善の余地があるものばかりでしたが、発表の工夫の必要性も感じたことと思います。
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多くの方が「聞いたことはあるが、詳しくその内容は知らない」ノーベル賞についての探究は面白そうです。
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3.田村高校発の観光ボランティア 滝桜ボランティアの活動について 田村高校新聞より②(県立田村高校)
滝桜ボランティアの仕事は、観光客に手作りパンフレットやスタンプラリーカードを配ったり、写真を撮ってあげたりするというものだ。しかしこれは当日だけの話で、実はその前からたくさん準備をしているのだ。
例えば「滝桜パンフレット」を作るために、飲食店や販売店に直接電話をして交渉してからお店に取材に出かけ、その情報をまとめて作成したのだ。また「さくらマップ」という滝桜ボランティアに参加する生徒一人一人のおすすめの桜が見られるスポットを紹介するために、実際に自分で写真を撮りに行ったり、絵を描いたりインターネットで情報を調べたりした。
参加した生徒は「電話で交渉するのが初めてで大変だったが、ボランティアに参加しないとできない良い経験になった」と振り返った。外国人や県外の普段関われない人に三春のことを伝えたり説明したりして、接することができたことが楽しかったし、この経験を卒業しても生かしていきたい、と語ってくれた。
これからも滝桜ボランティアが続いて、もっと多くの観光客が来てくれて、三春町が盛り上がってほしいと感じた。
※当日はカンニング竹山さんが番組の撮影で滝桜を訪れていたため、おすすめの飲食店が載った滝桜パンフレットを渡すことができた。
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三春だけでなく、福島県の重要な観光資源である「三春滝桜」。
有効に利活用して欲しいです。
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4.専門高校生による小中学生体験学習応援事業(県立会津高校)
10月30日に新鶴中学校の2年生35名、11月14日に荒舘小学校の5年生32名が来校し、各学科に分かれてそれぞれの体験学習を行いました。
各科とも、専門的な内容を小中学生でも楽しく体験できるように工夫した内容となっていて、指導役の生徒もとても上手に、楽しい雰囲気で教えることができ、小中学生のみなさんからも「わかりやすくて、とても楽しかった」という感想をいただきました。今回の体験学習が貴重な経験の一つとなり、工業高校に対する理解が深まったと感じました。
また、本校生徒にとっては、知識技能の定着やコミュニケーション能力の向上につながったと思います。今後の学校生活や社会に出るうえで、貴重な経験となりました。
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小中高生の交流はこれからの学習において、とても身になった経験だと思います。
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