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ポートレート撮影 作例の紹介 (滾る感情を吐き出す)その6:オールドレンズに手を出してしまった
■ オールドレンズに手を出してしまいました(沼の入り口を自覚)・・・
ポートレート作例のご紹介、第6弾です。
前回の記事の最後で触れたように、今回のモデルの方との撮影前日に衝動的に入手した、オールドレンズでも撮影しました。
今記事では、オールドレンズ購入の経緯と作例をご紹介したいと思います。
撮影の前日、翌日に控えたポートレート撮影のプランを考えていた際、唐突に「オールドレンズで撮影するのはどうだろう?」という考えが頭をよぎりました。これまであまり考えなかったジャンルなのですが、早くも変化を求めていたのかもしれません。
思い立ったらなんとかというわけで、すぐにSNSやnoteで情報収集を開始、Takumarという銘柄のレンズが人気で、程度の良い美品でも2万円以内が相場であり、オールドレンズらしさを求めるのであれば、あまり程度にはこだわる必要はなく、チリカビクモリがある個体の場合は数千円で購入できることが分かりました。この値段であればすぐに買えるじゃん!というわけで、物欲にブーストがかかりました。
この直前までSONYの85mm F1.4 GMの新型に想いを馳せていたのに、自分自身も驚くほどの急激なターンをかましたわけです。
さらに調べていくと、SuperやSMC(Super-Multi-Coated)という冠(?)が付くものもあり、豊富なバリエーションがあることや、中古カメラ取扱店であればだいたい扱っているという弾数の多さも、Takumar(シリーズ)の魅力であることが分かりました。ここで更にブーストオン。
心の中ではTakumarを購入するのは確定し、次に、どこで購入するかというフェーズに入りました。前述の通り、中古カメラ取扱店であればだいたい扱っており、また個体の状態にこだわる必要はない、という情報を得たとはいえ、フォーカスリングが動かない個体では撮影がままなりません。
そこで、オールドレンズ専門店を探したところ、評判の高かった2nd Base さん@秋葉原で購入することを決め、すぐにお店に向かいました。
「オールドレンズで撮影するのはどうだろう?」という考えが頭の中をよぎってからここまでの時間は30分程度でした。
2nd Base さんのお店に足を踏み入れた瞬間、店内の内装や各種オールドレンズの陳列方法などを見て、「これは完全に沼の入り口だ」と瞬時に理解しました。わくわくした感情とともに沼にハマっていく感覚が確実にありました。オールドレンズ沼、コワい。
FX3を持ち込んでいたので、各種アダプターをお借りしてTakumer 以外の各種レンズも試し撮りさせていただきながら、さらに専門知識が豊富な店員さんに相談しつつ、やっぱりTakumar シリーズに決めました。
事前に調べた、オールドレンズ入門用として人気のASAHI Super-Takumar 55mm F1.8ではなく、販売員さん曰く、「全く人気のない」ASAHI SMC Takumar 135mm F3.5です。
ポートレートレンズとして、80-100mm前後の中望遠で手頃な価格の個体があれば、と考えていましたので、かなりお手頃な価格(2,200円)だった135mm F3.5に決めました。しかし、なぜか、「ASAHI Super-Takumar 28mm F3.5(9,900円)」まで購入していました。オールドレンズ沼、コワい。
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右:ASAHI Super-Takumar 28mm F3.5
F3.5という暗さが不人気の理由なのでしょうか・・・
マウントアダプターは、「K&F CONCEPT M42-E Ⅳ PRO」です。スクリューマウントですので、単純にレンズとカメラを「接続しているだけ」の筈なんですが、進化を遂げた「エボリューション4」という新型のようです。オレンジのリングが微妙ですね。
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Lens:ASAHI Super-Takumar 28mm F3.5をSONY FX3装着した状態
オレンジ色のリングは好みではないので、エボリューション4でない方が良かったかもしれない
■ オールドレンズに期待していたこと
本当は、晴天時に撮影し、盛大なゴーストやフレアの写り込みを期待していたのですが、オールドレンズ購入翌日のポートレート撮影時は曇天でしたので、それらは発生せず、しっとりとした肌質感を表現してくれました。かえって正解だったのかも知れませんが。
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本当はこんな盛大なゴースト&フレアを期待していた
高揚感を抑えきれず、すぐにFX3に装着し撮影してみましたが、本当にMFは楽しいですね。AFでの撮影時と比較すると、1枚にかける時間が圧倒的に長くなってしまうので、トータル撮影枚数はかなり少なくなってしまい、母数が減るという意味で最終セレクトの幅が狭まってしまうのですが、それでも楽しいと思えました。
新型のSONY FE 85mm F1.4 GM2(もしくはF1.2 GM?)に期待しつつも(絶対に買う!)、オールドレンズという新しい沼に足を踏み入れてしまった実感があります。オールドレンズ沼、コワい。
■ モデルについて
モデルは前回の作例その5と同じ、宮崎奈苗さんです。
宮崎さんは、フリーランスのナレーター、声優、MC、舞台女優など多方面で活躍されている方でして、私の本業である映像案件でナレーターやMCとしてお仕事をお願いしてきた、約10年来のビジネスパートナーでもあります。
モデル:宮崎奈苗さん
公式サイト:https://rocknanahachie.wixsite.com/miyazaki
宮崎さんに「SONY FX3を購入したらポートレート撮影欲が滾ってしまった」という話(初回投稿をご参照ください)を伝えたところ、ポートレート作例制作にご協力いただけることになりました。さらに、作例を気に入ったら、宣材写真にも使ってくれるかもしれない、らしいです。
宮崎さんとの撮影中に、現行レンズとオールドレンズの違いや描写の特性などの(前日に仕入れたばかりの)情報について説明したのですが、あいまいなリアクションしか返ってきませんでした。
モデルとして撮影に集中しているのだなと勝手に解釈していたのですが、撮影終了後に「興味のないハナシをずっと喋ってやがったなw」と言われました。ヒドい。
■ 使用機材紹介
撮影機材はこんな感じです。
<使用機材>
Camera:SONY FX3
Lens:ASAHI SMC Takumar 135mm F3.5
ASAHI Super-Takumar 28mm F3.5
Lens Adapter:K&F CONCEPT M42-E Ⅳ PRO
CFExpressA:NEXTORAGE NX-A1PRO 160GB
SDXC:SONY UHS-II TOUGH SF 560GB
Rig:SmallRig 4184、3813、3766
Strap:PeakDesign SLIDE LITE
Camera Bag:PeakDesign Everyday Sling 10L
Tripod:Ulanzi TT09 VideoGo F38
■ ポートレート作例のご紹介
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最後の1葉以外は、SMC Takumer 135mm F3.5の作例です。Super-Takumar 28mm F3.5で撮影した写真で、ここで紹介できるのは他にありませんでした・・・。
■ 最後に
ポートレート作例紹介第6弾をご覧いただき、ありがとうございます。
最初の記事でご紹介したように、このアカウントでは、映像・デジタルコンテンツ制作会社の代表兼プロデューサー/プランナーが、自らポートレート撮影のカメラマンとしてクライアントワークを受注することを初期目標に設定し、新規事業化を目指すべく、ポートレート撮影の作例をあげていきますので、よろしくお願い致します。
そして、こちらのnoteと同じく、ポートレート撮影の作例をあげていくInstagram アカウントも開設しました。是非ご覧になってください。
https://www.instagram.com/resonance_portrait/