『ベビーシナモン』
君は知ってるかい?“シナモロール”のかつての名前を。
覚えているかい?デビューした頃の姿を、テーマ曲を。
うわ😅懐かし、、、
ってな感覚に陥る人もいるかもしれない。そうなんだよ、あのキャラクター、初期は“ベビーシナモン”だったのよ。
平成初期ぐらいに生まれた人たち(要するにアラサー)は、この耳?をブン回すシナモンの姿が脳みそに焼き付いているかも知れない。どうやって撮ったんだろうコレ?手とか糸が見えないからストップモーションなのかも知れないが、それにしてはやたら躍動感がある。意志を持って動いてるようにしか見えないほどに。
CGで作ってるのかな?と一瞬考えたが、シナモンのデビューは2001年、ディズニーピクサーぐらいしかここまでのポリゴンモデルは用意できないだろう。それどころか同年代の最高峰の『トイストーリー2』ですら(すごいけど)今の感覚だとまだのっぺりして見える。となるとCGの線は無くなる。つまりシナモンが生きて動いているとしか考えられない。
映像と相まって強烈な印象を残すのがこのテーマソングだ。シナモンのふわふわほわほわしたビジュアルからは考えられないほどにロック。
この曲は“フーバーオーバー”というバンドの『ベビーシナモン』という楽曲だ。コマーシャルの部分しか知らない人の方が多いと思うがフルで聴くとすんごいんだこれが。
すごいよね。2分にも満たない演奏時間にどんだけ仕込んでるんだよって衝撃を受ける。一度通過したパートには戻ってこないでガンガン展開してゆく。歪んだ轟音ギターをブッ放したかと思えばドラムとベースだけのシンプルなパートに潜り込む、それでいてJ POP的なキャッチーなサビもギターソロも手堅く網羅している。本当に1分54秒しか経ってないのかよ!?
歌詞も衝撃的だよね。引用した部分は歌い出しだが、強烈すぎる。何を歌ってるのかよくわからない。少なくともこの字面からは可愛い子犬の男の子はイメージできない。なのにボーカルの岩沢さんの早口で「無線機のプラグを抜いて君を〜」と捲し立てられるとそのまま曲の世界に連れていかれる。このフレーズの途中まではドラムだけのアカペラで「丸ごと冷凍した」で急にギターが飛び込んでくるのでいやがおうにも惹きつけられる。しかも4度繰り返されるので、一発目を喰らって展開を理解した脳が、2回目3回目を期待してしまうので病みつきになってしまう。更に4回目にはカウントする様なギターも入るのでなおさら中毒性が増す。そしてもうこの展開には帰ってこないので聴き終わった後も思わずリピートしてしまうのだ。
しかし虚しい。このバンドは2012年には解散していまっているからだ。公式サイトもリンクが切れて残っていない。
上でリンクを貼ったCMもこの音源も非公式の転載動画だ、いくら再生しようが製作陣のメリットにはならない。私はコレが入ってるアルバム『コレクション』を持っているのでそれで聴いているが、買ったのは中古。購入しても製作陣には還元されていない。好きな曲なので新品で買いたかったが、既に絶版になってしまっていたので中古では手に入らない。
急にしんみりして終わる。