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【ランニング初心者向け】 挫折しない体力作りの教科書
新年になって「今年からランニングを始めよう!」と思っている方もいるのではないでしょうか。でもちょっと待ってください。いきなり走り始めて大丈夫ですか?普段から運動をやっていますか?
初心者の人がいきなり毎日頑張って走ると怪我します。自分もランニング初心者の頃は頑張り過ぎて、膝や足首を痛めてしまった事がありました。
今回はランニング初心者の方でも無理せずステップアップして、体力作りができるトレーニング方法をご紹介します。
続けるためにはキツイことをいきなりやらない
駅の階段を登るだけで息切れしてしまったり、週末になると疲れ果てて一日中寝ていたりしませんか?まさに体力がなかった頃の私です。でも、安心してください。そんなあなたでも、トレーニングを続けていけば確実に体力がつきます。
ただし、普段運動をしておらず、体力に不安を感じている方が、いきなり走り始めるのはおすすめできません。体力がない状態で無理をすると、たった1日走っただけでキツくてすぐに挫折してしまったり、数日なんとか頑張ったけれど、脚や膝を痛めてしまい結局辞めてしまう可能性が高いからです。
トレーニングの目安としては
体力がある人→週2~3回のジョグから始める
体力がない人→週2~3回のウォーキングから始める
最初は↑このくらいがおすすめです。
体力のない人は週2~3回のウォーキングから
体力に自信がない人は、まずウォーキングから始めてみましょう。一回30分以上歩くのが理想ですが、最初は15分程度でもOKです。忙しくて時間が取れないという方は、日常生活の中に歩く時間を組み入れましょう。例えば、通勤時に一駅手前で降りて歩くこともおすすめです。
日常生活の中に「やらざるを得ない状況」を作ることは、習慣化の鍵になります。その点で、通勤時に一駅前で降りるという工夫は、とても理にかなった方法です。無理のない範囲で、少しずつ日々の生活に運動を取り入れてみてください。
ウォーキングの中に速歩(早歩き)を入れる
1〜2週間とウォーキングを続けられるようになったら、次はウォーキング中に速歩(早歩き)を取り入れてみましょう。なぜ歩くだけではダメなのかというと、ウォーキングだけでは負荷が低すぎて効果的な体力向上トレーニングにはならないからです。
ずっと速歩きをする必要はありません。3分間の速歩の後に3分間のゆっくり歩きを1セットとして、1日5セット以上を目標にしましょう。1セット6分×5なので合計30分になります。
朝に2セットやって、夕方に3セットというやり方でもOKです。1日の間で合計して5セット以上になるようにしてください。
この歩き方は「インターバル速歩」と言います。科学的にも高い効果が証明されていて、体力のない方や高齢者でも自分のペースで安全に行うことができる優れたトレーニング方法です。
インターバル速歩は信州大学大学院特任教授の能勢博先生によって提唱され、体力の向上や生活習慣病の改善に効果があることが分かっています
体力のある人は週2~3回のジョグから
インターバル速歩を1~2ヶ月継続できたら体にも変化が現れてきます。体力が少しずつ向上し、脚の筋肉も付いてきて次第に走れる体になってきます。
インターバル速歩が楽にこなせるように感じてきたら、次のステップ(週2~3回のジョグ)に進みましょう。普段から運動をしていたり、体力に自信がある人はいきなり週2〜3回のジョグから始めてもOKです。
走るペースは会話が出来るくらいのニコニコペースを守ります。息切れしてキツイと感じるような練習はペースが早過ぎます。ゆるいジョグでも心肺機能や体力向上にちゃんと効果があります。
最初は週2~3回の練習頻度で十分です。(週1回だと少ないので体力向上を目指すなら最低でも週2回は走りましょう)
走る時間は30分以上を目標に
最初の頃、走る時間は15分程度でもOK。1kmを7:00ペースだったら2kmちょっと。1kmを6:00ペースだったら2.5kmくらいになります。まずは定期的に走ることを目指しましょう。時間や距離はその次のステップで伸ばしていきます。最初は小さ過ぎる目標で良いのです。
しばらく続けて、慣れてきたら1回のランで30分以上を目標にしてみましょう。距離ではなく時間を目安にするのが良いです。30分以上走るのを続けるとトレーニング効果が高まると言われています。
「何故30分以上が良いのか」というと、ランナーのバイブルとも言われる「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」に次のような記述があります。
ランニングは30分間持続すると、費やした時間に対する効果はかなり大きくなる。よってEランニングをする場合は、少なくとも30分間は続けたほうがいい。
つまり、10分や20分の短時間よりも、最低30分間走り続けた方がトレーニング効果が高いのです。
最初から頑張りすぎない
初心者の人に気を付けて欲しいのは、毎日走ったり、追い込むほど頑張るトレーニングをいきなりやらないことです。
ランは積み重ねが大事です。頑張り過ぎない&怪我しない事が何よりも大切です。重要なのは負荷と回復のバランスを保つこと。 特に初心者のうちは走るための筋肉が出来上がっていません。
毎日走ることは一見良いことに見えますが、目では見えない疲れや体調不良の原因になります!その状態で走っても疲れが残るばかりでトレーニング効果も下がりますし、怪我の原因にもなります。
SNSでは毎日走っている人を見ますが、そういう方々は長年トレーニングを積んできた人達です。それが当たり前と思わないようにしましょう。
最初のうちは週2〜3回(30分程度のゆるいジョギング)を目安に走るのがオススメです。適度なトレーニングと休養により筋肉の回復が促されてより疲れにくい、しなやかな筋肉になります。
継続できるようになってきたらロング走を入れよう
週に2〜3回のランニングが継続できるようになり、「もう少し走れそうだな」と感じてきたら、週に1回ロング走を取り入れてみましょう。週末など、まとまった時間が取れる日に挑戦するのがおすすめです。
普段30分程度しか走っていない方は、ロング走の目標を最初は「45分」や「60分」といった時間で設定してみてください。いきなり20kmのような長い距離を目指す必要はありません。少しずつ走る距離を延ばし、無理のないペースで取り組んでいきましょう。
ハーフマラソン完走を目指すなら
ハーフマラソン完走を目指している方であれば最初は10km程度を目標にすると良いでしょう。10kmを止まらずに走り切れればハーフマラソンを完走出来る可能性がググッと高まります。
十分に体力が付いてきて「10kmは楽勝!もっと走れるぞ」という方は15〜20kmくらいを目安にロング走を入れてみてください。
ロング走を定期的に入れることでさらに体力や持久力が向上していきます。3ヶ月〜半年くらい続けていけば体力の向上が目に見えて実感出来るはずです。
まとめ
・いきなりキツいトレーニングをやらない
・体力がない人はウォーキングから始める
・慣れてきたらウォーキング中に速歩を取り入れる
・体力がある人は週2~3回のジョギングから初めてもOK
・ジョグは「ニコニコペース」で楽な巡航速度を意識する
・週2回のジョグが継続できてきたらロング走を取り入れる
走ることに慣れてきたら、少しずつ30分以上続けられることを目指しましょう。このとき、無理をせずゆっくりとしたペースで走ることが大切です。早すぎるペースは避け、楽に感じられるスピードでOKです。
「ランニングはキツくない」という感覚を体に覚え込ませるつもりで、まずは続けることを意識してください。
2~3ヶ月ほど継続すると、体重の減少や、階段を上がるときの息切れが軽減されるなど、効果を実感できるでしょう。ぜひランニングを楽しみながら、習慣化を目指してみてください。
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