「株式投資とはオーナーシップ」が常識になった時、社会は劇的にステキになっている…鍵を握るのは投信の月次レポート
昨日放送されたこの番組を視聴しました。
奥野一成さんについてはこちらのノートをご覧ください。
奥野一成さんが番組内で強調されていた言葉で一番印象的だったのは
"オーナーシップ"
奥野さんのインタビューや日々の活動の紹介から"オーナーシップ"とは何ぞや、ということが表現されているように感じました。
私の"オーナーシップ"の解釈です。
価値を生みだし続ける会社を探し出して、その株式を所有、保有する、そして、その事業内容を理解しようとする、機会があれば会社との対話を通じてその価値創出の持続性を高められるようなアドバイスを提供する、これらの行動こそが「オーナーシップ」である、と。
http://renny.jugem.jp/?eid=5947
株式投資のリターンの源泉は売買ではない!
ということも強調されていました。
投資信託、ファンドマネジャーの役割は、上記のような"オーナーシップ"を投資家から受託して実現することだという認識を示しているのが、奥野さんが担当されている投資信託から毎月発信されているレポートからよく読み取れます。
この水準のレポートは、日本国内では他に見当たりません。しかし、この水準がベンチマークになるようになってこそ、日本の株式投資が頑丈な基盤になるんだと私は思っています。
先日、こんなノートをつくりました。
エポックとなる投資信託が何時設定されたかを基準にして、米国に比べて日本は60年以上遅れているのではないか、としました。しかし、それは商品の目線であって、それを買ったり、売ったり、保有したりする、投資家の意識や目線とは無関係です。
米国で「株式投資とはオーナーシップだ」が社会の常識になっているか、それは分かりませんので、日本社会において「株式投資とはオーナーシップだ」が常識になっていないから、何年遅れている、とかそういうことは言えません。
しかし、一つハッキリしているのは、「株式投資とはオーナーシップ」、この考え方は、日本社会で常識になっていない、ということです。
「株式投資って、安く買って高く売ることですよ」とコメントするファンドマネジャーも沢山いらっしゃるくらいですから。
「株式投資とはオーナーシップ」が常識になった時、社会は劇的にステキになっているんじゃないか、って私は想像しています。それを後押しするのが、それってどういうことなのかを示す、説明する、プロフェッショナルの存在だと思うのです。そのプロフェッショナルこそが、ファンドマネジャーのはずです。
奥野さんのチームの皆さんの活動が、他のファンドマネジャーの皆さんのベンチマークになっていくことが、「株式投資とはオーナーシップ」が常識になるための前進になるのではないでしょうか。