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とうふちくわをご存知? シーフードフレンドリーなミュスカデの爽やかな果実味
一般的にちくわといえば魚肉が使用されるが、鳥取県中東部で食べられるとうふちくわは木綿豆腐と白身魚のすり身を約7対3の割合で混ぜて蒸し上げた独特の加工品。銘品が生まれた由来は江戸時代にさかのぼる。当時鳥取では漁港の開発が遅れており、魚は贅沢な食べ物だった。 鳥取藩主池田公は、藩の財政も厳しい折から、城下の庶民に対し、「魚の代わりに豆腐を食べるように」と質素な食生活を推奨。こうして魚の代わりに大豆を使ったとうふちくわが誕生したのである。現代では魚のすり身を3割混ぜる黄金比に落ち着いている。
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こちらのとうふちくわは慶応元年(1865年)創業、ちむらの商品。ひとつ150円ほどだったはず。冷蔵庫から取り出してひんやりとした状態でいただく。開封するとこれでもかと純白のちくわ。猛暑にも箸が進みやすい優しい味わい、ふっくらとした口当たり。豆腐の大豆のミルキーな味わいコクに、ほのかに白身魚の磯の香りがさりげない、素朴だが個性の光る銘品。大豆とお魚の滋養を一度に摂取でき、夏バテ対策のエネルギー源に!セラーに残っていた、シーフードに相性のよいミュスカデを合わせる。
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クリスチャン・エ・パスカル・リュノー, ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ, シュール・リー, クロ デ ボワ ゴーティエ, 2021, 12%, 1,980円
Christian Et Pascale Luneau, Muscadet De Sevre Et Maine, Sur Lie, Clos Des Bois Gautier, France, 2021, 12%
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ワインについては先日のNoteに。ミュスカデにしてはややしっかりとした色調。香りにはメロン、洋梨のみずみずしい軽快なフルーティ、ほんのりパンの酵母香、柑橘香はやや控えめ。味わいはみずみずしく軽快な口当たりながら、じんわりと旨みが残り思いのほか長めの余韻。こぎみよく舌にキュッと刺激の残る酸味。余韻にはほろ苦さ。トスカニーで購入。
とうふちくわにワインを合わせる。豆腐が入りより穏やかでニュートラルな味わいのちくわに、一般的なミュスカデよりも酒質の強いこのワインがやや勝ってしまう。それでもミュスカデの爽やかな果実味、シュール・リーによる旨味や奥行きは、大豆のやさしいコク、白身魚の磯の香りをふんわりと包み込み調和。相性: ★★★☆☆