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サクサクリッツに牡蠣バター スペインのクラシックな赤ワインの意外な相性
カルディで見つけたエビのクリームソースと牡蠣バターをナビスコのリッツに載せてワインに合わせる。
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イタリア製エビのクリームソースのスカンピソース(721円)は先日、ミニトーストに載せて日本の白ワイン(甲州品種)、フランス ローヌの白ワイン(マルサンヌ品種)にも合わせた。いずれも素晴らしい相性。
これでもかとエビの風味を濃縮したエビのスカンピソース。エビのうち50%は手長海老を贅沢に使用。口にした瞬間、口内にエビのフレーバーが溢れ、鼻腔をうねりながら抜けていく。エビ好きにはたまらない。
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そして広島産牡蠣を使用した牡蠣バター(486円)。
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“もへじ”という会社が手掛けていて、このほかにも面白い商品がたくさん。れもんいか天、海苔バター、柚子こしょうなめ茸、かに味噌なめ茸、いか肝醤油、、、ネーミングを耳にするだけでお酒が欲しくなる。お米も。いくつかはカルディで見た気がする。牡蠣バターは牡蠣の風味を濃縮してギュッと瓶に詰め込んだもの。バターの風味が牡蠣の風味をまろやかに包みながら口内に広がる。その中にいるいる、牡蠣のクリーミーなプリプリな白い部位、ほろ苦さを伴う緑色の部位。ペーストになってもその圧倒的な存在感。
牡蠣料理とワインの相性はこちらのマガジンにギュッと。
合わせたのは南アフリカのスパークリングワイン(シャルドネ品種)とスペイン リオハの赤ワイン(テンプラニーリョ品種)。スパークリングワインにパテとリッツの組み合わせは間違いない。パテが豚肉を使ったリエットであれ、エビ、牡蠣であれ王道の相性。面白い発見は牡蠣バターにスペイン リオハの赤ワイン。樽の効いたパワフルな果実味のワインが牡蠣のほろ苦も巧妙に包み込むとは。
さて、料理とそれぞれのワインの相性について詳しく。
グラハム ベック, ウルトラブリュット, 南アフリカ シャルドネ, 2016, 12.5%, 3,529円
Graham Beck, Ultra Brut, South Africa
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1991年より生産をスタート。ブドウ畑のある南ア ロバートソンは、ウエスタン・ケープの中で石灰岩質土壌の濃度が高いシャルドネの銘醸地。白亜質石灰岩の土壌が広がるシャンパンに土質が近しい。そして醸造設備はシャンパーニュから取り寄せ。南アフリカで本場シャンパーニュに極めて近い条件下で醸造。2016ヴィンテージで7年熟成。
香りにはリンゴのコンポート、ジャムにやや厚めの樽香とヘーゼルナッツ、ブリオッシュ、アカシアなどの黄色い花や蜜も微かに。上品でエレガント、シャンパンにみまがうフレーバー。
味わい、まず口に当たる泡の数がきめ細やか。キレのあるシャープな酸味、ややグリップのある充実の果実味は力強さと同時に繊細なエレガンスも。極めて上品なフィニッシュ。最高のコスパ。シャンパンを意識して作りつつ、しっかりとシャンパンに負けない味わいは立派。
エビクリームソースをリッツに載せてワインに合わせる。エビの甲殻類の香ばしいフックの効いたフレーバー、まったりと凝縮された風味に、ワインの熟成による奥行きが合わさり、シャープな酸味がリフレッシュを与える。気が付くと次々につまみとグラスが進む。相性: ★★★★☆
牡蠣バターをリッツに載せて。大きなケンカはしないが、牡蠣の凝縮感、特に緑色の部位の磯の香りとの調和が今ひとつか。ワインの酸味とエレガンスはどこか持て余す。相性: ★★★☆☆
ラモン・ビルバオ, ミルト, 2016, テンプラニーリョ, スペイン, 7,920円, 14%
Ramon Bilbao, Mirto, 2016, 14%
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香りにはほのかにヴェジェタルを伴う熟した青果のブラックチェリー。カシスリキュール、ブルーベリージャム。樽由来のココナッツ。スモーキー、ミント、黒胡椒のタッチも。
味わいは力強くも抽出は絶妙なコントロールでエレガント。酸味が心地よい緊張感、鼻腔を抜けるまったり樽香、やや荒さのあるタンニンが非常に長い余韻に。熟成後も楽しみ。
牡蠣バターをリッツに載せて。牡蠣のほろ苦さにワインのヴェジェタルなフレーバーが思わぬ形でみごとに調和。力強い果実味は濃縮された牡蠣の風味ボリュームにもバランス。相性: ★★★☆☆