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#建築 まとめマガジン

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note上の建築系記事をまとめていきます。 #建築 をつけて投稿しよう!
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#Design

「サヴォア邸ツアーβ版」やってみた

「Unity」や「OculusGo」など個人レベルでも廉価でゲームなどを制作し体験できるようになった現代ならではの建築のトレーニングは考えられないか. と,そんな思いでポツリと呟きをしたところ,Cinema4DとUnrealEngineで近代建築の代表作ル・コルビュジェの「サヴォア邸」を巡る「サヴォア邸ツアー」を制作されている方からレスポンスをもらいました. β版は当初windowsのみでしたが,早速macでも操作できるように対応してくださいました. せっかくなので遊ん

人が集まる仕掛けをつくり 場所をメディア化する─小山薫堂 (下鴨茶寮 主人)

京都大学平田晃久研究室と京都の建築学生,新建築社で,建築学生のための拠点づくり「北大路プロジェクト」をスタートさせました.その思考を広げるため,学生によるさまざまな専門家へのインタビューを行い,連載として紹介します. 第5回は京都市左京区にある1856年創業の老舗料亭である下鴨茶寮の改革に携わり,主人となられた小山薫堂さんにお話を伺いました.放送作家や脚本家,イベントや商品のプロデュースなど,多岐にわたる仕事を手掛けられている小山さんと,これからのおもしろい場のつくり方につい

クラウドベースの協働作業・スモールスタート・データの転用可能性について|「BIM1000本ノック──BIMに対する解像度を上げるために」

建築を情報の観点から再定義しその体系化を目指す建築情報学会。その立ち上げのための準備会議が開催されている。 建築情報学会の準備会議の第2回は「BIM(Building Information Modeling)」を対象にして開催された. 建築設計における新しいワークフローとして登場したBIMだが,こういう企画が催されるということは,その浸透度はまだそこまでの段階ではないのだろう. 仕事柄,設計者から設計上でのBIMの利用についての話を聞くときには3Dの高精度なモデルでのシ

スキン&フレーム(屍体標本系),インテグレーション(ノンヒエラルキー系),セクション・ディスプレイ(素材転倒系),スワッピング(部材転倒系)─隈研吾氏の建築から

役得な仕事で建築家の松島潤平さんのレクチャーを拝聴したので,ログ.内容としては,5月11日に『建築と「もの」』というレクチャーで行ったものと同様とのことなので,下記のURLにすべてまとめられている(こういうの素晴らしい!).というわけで個人的に気になったところだけざっくりと. 松島潤平氏は、建築家・隈研吾氏の事務所出身。 レクチャーのスタートは自身の隈建築カテゴライズを披露した上で、自身の作品へと繋げていた。自身が勤めていた事務所でのつくり方を思想的に深化させた上で、自身の

修繕行為の創意工夫─特集:アクティベートの手法─『新建築』2018年4月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! 新建築2018年4月号(Amazonはこちら) 新建築2018年5月号(Amazonはこちら) 評者:深尾精一 目次 ●アクティベートの手法 ●「リビング・ヘリテージ」─意欲的なリノベーション・コンバージョン─港区立郷土歴史館等複合施設(ゆかしの杜) ●「リビング・ヘリテージ」─人

想像力ー自らのイマジネーションを駆使して思い描くこと

「私の失敗」は建築家自身が自分たちの失敗を赤裸々に語るコラムです。建築家たちはさまざまな失敗を重ね、そこから学び、常に自分たちを研鑽しています。そんな建築家たちの試行をご覧ください! 執筆者:古谷誠章(NASCA) 目次 ●建築を巡る失敗について ●「魔が差し」てしまう ●想像を尽くすこと 建築を巡る失敗について仕事の経験もそれなりに長くなってくると、建築を巡る失敗は実はたくさんあって、ディテールをしくじってのっけから手直しをしたり、竣工時には気付かなくても年月と共に不

ジェイコブズから学ぶ─『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』公開記念トークイベント(五十嵐太郎× 山崎亮)レポート

4/28(土)より公開となった映画『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』。公開を記念して「ジェイコブズの視点から読み解く日本のまちづくりの今とこれから」と題して五十嵐太郎さん(建築史・建築批評家)と山崎亮さん(コミュニティデザイナー)によるトークイベントを行いました。本記事ではその模様をお伝えします。 左:五十嵐太郎氏 右:山崎亮氏 目次 ●ジェイコブズの声、話し方、振る舞い ●時代の要請者、ロバート・モーゼス ●「汚いから取り除いて新しくすればいい」を否定

マガジン「北大路ハウスだより」スタート! ─ 「北大路ハウス」について

2016年6月,京都大学平田晃久研究室と京都の建築学生,新建築社で「北大路プロジェクト」をスタートさせました. 建築学生のための拠点づくりを目標とするこのプロジェクトは京都大学平田晃久研究室が中心となり,さまざまなスタディやワークショップ,専門家へのインタビューを通じて,多くの人を巻き込みながらプロジェクトが進められました. 「北大路プロジェクト」の設計プロセス.3つのフェーズからなる. ①いくつかのスタディ案の中から「ふろしき案」を選ぶフェーズ. ②ふろしき案を前提に,

『新建築』2018年3月号を評する─『新建築』2018年3月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! 新建築2018年3月号(Amazonはこちら) 新建築2018年4月号(Amazonはこちら) 評者:深尾精一 目次 ●東日本大震災復興事業の公共施設 ─釜石市鵜住居小学校・釜石市立釜石東中学校・釜石市鵜住居児童館・釜石市鵜住居幼稚園|小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt ─釜石市立唐丹小

「違和感」を肯定的に─『建築と日常 特集:平凡建築』

編集者・長島明夫氏による個人出版本『建築と日常』の最新号を読んだ。特集タイトルは「平凡建築」。 ここで語られる「平凡」とは要約するとこういうことだ ①「平凡」であるということは「並」であるということ。つまり、建築の基本的性能(雨風をしのぐ、など)を満たしていること。 ②人間が文化的に生活する安定した環境は大多数の「平凡」な建築の調和によって生み出されている。 ③ほとんどの人は「平凡」な建築の中で生活している。「住めば都」という言葉があるように平凡な方が愛着が発生しやすいの

自分たちの生きる都市・時代について思いを巡らす|『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』

4/28より上映が始まった都市活動家・作家のジェイン・ジェイコブズのドキュメンタリー映画を視聴。建築学徒にとっては必読書と言われるジェイコブズ著の『アメリカ大都市の死と生』だが、実際のところ、本書が著された1960年代のアメリカがどのような背景でジェイコブズがどのような活動を行ったか、そしてジェイコブズがどのような人物だったかは分からなかった。映像を通してその姿を見ることでより著書への理解が深まる内容であった。 お時間ある方はぜひ見に行ってみてください。 1961年に出版

閉鎖系建築家と開放系建築家 ─ 特集/「環境住宅」その先へ 地球と共存する住まいのアイデア─『住宅特集』2018年4月号月評

『新建築住宅特集』では、毎月、さまざまな作品や論考、記事を掲載し、広い射程をもって住宅から明日を拓く建築の可能性を伝え記録しています。しかし重要なことは、議論の場をつくることにあります。限られた誌幅の中で示されたものから何を考えていくべきか、それぞれの読み解きや発見を共有し、建築を取り巻く多くの事象や環境と共に議論を重ねること。この座談月評は、その場を広げていくことを目的に掲載します。2018年1~12月号は、西沢大良さん、吉村靖孝さん、西澤徹夫さんを評者として、1年を通して

立場を尊重し合う人間関係──幸福感を得る家づくり

「私の失敗」は建築家自身が自分たちの失敗を赤裸々に語るコラムです。建築家たちはさまざまな失敗を重ね、そこから学び、常に自分たちを研鑽しています。そんな建築家たちの試行をご覧ください! 執筆者:川口通正(建築家) 1952年兵庫県生まれ/独学で建築を学ぶ/1983年川口通正建築研究所設立/2006年〜工学院大学非常勤講師/2008〜10年NPO法人家づくりの会代表理事/現在、NPO法人家づくりの会理事、家づくり学校副校長/1992年「草絲館」(本誌9108)でUD賞都市建築

着地点を見据えた挑戦

「私の失敗」は建築家自身が自分たちの失敗を赤裸々に語るコラムです。建築家たちはさまざまな失敗を重ね、そこから学び、常に自分たちを研鑽しています。そんな建築家たちの試行をご覧ください! 執筆者:宮本佳明 (建築家) 1961年兵庫県生まれ/1984年東京大学工学部建築学科卒業/1987年同大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了/1988年アトリエ第5建築界設立/2002年宮本佳明建築設計事務所に改組/大阪芸術大学准教授を経て、現在、大阪市立大学大学院教授/1996年第