見出し画像

信州を五感で味わう"上田 Mariko Winery&みすゞ飴本舗"

夏休みは長野県の上田に行った。
以前から行ってみたいと思っていたワイナリーがあり今回ついに実現した。
上田市出身の知人から「お伝えしておいた方がよいと思って」という切り出しで、メルシャンが上田でワイナリーを開業しその名が「まりこワイナリー」だということを聞き、その後すぐにコロナに突入してしまった。

上田は子どもの頃、群馬県の高崎市に住んでいたこともあり、家族で日帰りで訪れる身近な場所だった。
母が飯島商店のジャムが好きだったこともあり、上田というと朝食のぶどうやあんずジャムを思い出す。


1.懐かしのムニムニゼリーとジャム

みすゞ飴本舗
みすゞ飴カップ売り
ジャムの試食
店内のピアノ

果実の鮮やかな色みとムニムニとしっかりとした食感。全国的に有名なみすゞ飴を製造する飯島商店の創業は1800年代前半まで遡り、「油屋」という屋号で穀物商を営んでいた。明治33年に東京深川近郊で洪水が起こり、水田が水没、農家から売り物にならない大量の冠水米の相談があり、5代目が冠水米からデンプンを精製し、それを原料にした水飴を製造した。あのミルクキャラメルの原料として森永製菓に水飴を卸し、同社が急成長したというのだからすごい。
その後自社で信州ならではの製品を作りたいという思いから水飴と寒天から作る乾燥ゼリーに信州の果物を取り入れたのが、みすゞ飴のはじまりだ。
本店の店舗は大正13年に完成し、現在では登録有形文化財だ。一見石造りのような重厚な外観だが実は木造。
石造りに見えるように、小さな玉砂利を混ぜたモルタルを塗り洗い出し、目地を切っている。窓のとり方やモール、登頂の装飾はアール・ヌーヴォー、アール・デコの影響を受けていることがわかる。
店内のインテリアは昭和50年頃、6代目のこだわりによってセンスのよい調度品や展示什器、照明器具で揃えられた現在のカタチに改修された。
飯島商店のもう一つの代表作は四季のジャム。国産果実にこだわり、その名の通り収穫時期に合わせて販売しているため、その時期にしか味わえないものばかりだ。
そして嬉しいことに店内では、キラキラ輝くガラスの器に入ったジャムの試食ができる。その様は神々しい。
その頃はブルーベリー、ルバーブ、あんずなど。どれも美味しくて選ぶのが難しい。
あと子どもの頃から好きだったのが、お店でしか味わえないジャムを溶いたジュースの試飲だ。暑かったこともあり喉が潤う時だった。

2.Mariko、運命のワイナリー

ブドウ畑
椀子ワイナリー
テイスティング

椀子(まりこ)ワイナリーは世界最高のワイナリーを選出する「ワールド・ベスト・ヴァンヤード」に4年連続で選出され、アジアではNo.1だ。
シャトーメルシャンは当時桑畑だった遊休地をブドウ畑に転換し2003年にヴァンヤードを開場、2019年にワイナリーが完成した。小高い丘には東京ドーム約6個分のブドウ畑が広がる。
肝心の「椀子」の名だが、6世紀後半この地が欽明天皇の息子、「椀子皇子」の領地だったことに由来する。
ワイナリーにはショップもあり、ここでしか手に入らないワインもある。ここで作られるワイン全てのラベルに「Mariko」の名が刻まれ、当然ではあるが勝手に感動し、爆買いしてしまった。さらには「椀子(まりこ)の泡」という名のスパークリングワインもあり、全国のまりこが手に入れたい逸品もあった。

空気も水も、果物も野菜も美味しい信州。
さらに進化して五感で楽しめる信州になっていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?