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小さなしあわせをつくって。

――自分の好きなもの、好きな人を大切にしながら、小さなしあわせをつくりにいく。一見何でもないようなことだけれど、とっても尊くて、ありがたい、立派な夢なんですよね。


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「小さなしあわせをつくって。」というテーマで話していこうと思います。


📚いろんな人の夢を聴いている

冒頭に申し上げました通り、僕はラジオパーソナリティーとしても活動しています。メインの仕事は木の家ゲストハウスのマネージャーなんですが、FMぱるるんのラジオ番組「Dream Dream Dream」のパーソナリティーとしても活動しているんです。子どもや学生、社会人に「夢」について語ってもらう番組で、僕たちパーソナリティーはは聴き手に回り、ゲストのみなさんの過去と今と未来を掘り下げているのです。

最近はなんとなくモチベーションが高くて、機会をみつけていろんな人の夢を聴いて回っています。事前収録制で、スマホで気軽にぱっと音源を録れるので、とってもやりやすいんですよね。

毎週水曜日が放送日なんですが、それこそ昨日の放送のなかには僕の担当分もありまして、そこでは英語をつかったコミュニティヘルスを追求している大学生かのん君の回が流れました。

来週には、江戸時代の考古学者蒲生君平の研究をしている大学院生小野寺さんの回が流れます。ちなみに、小野寺さんと出逢ったのは、僕の管理するゲストハウス。そうです。宿泊者の方にお願いして、ラジオに出演していただくことができたんです。

さらに、茨城県の友部を拠点に環境問題に取り組む休学中の大学生廉くんにも夢を聴きにいったし、数日後には、アメリカ縦断を夢見ている大学生にも話を聴きにいきます。

一番直近で収録したのは、自身で読書会を開催している会社員のまいなさんなんですが、この回、ものすごく心を動かされたので、今回はそれについて綴っていきます。


📚夜空に咲く花火よりも

まいなさんはテーマのある読書会を運営したり、「はちとご」のお店番をしたりしています。

テーマのある読書会とは、毎回毎回お題が決められていて、それにまつわる本を持ち寄って、その概要や魅力について語り合うイベントです。僕も参加したことがあるんですが、そのときのテーマは「衣食住」でした。

ちなみにその際に僕が紹介したのは、千早茜さんの『さんかく』という小説。当時読んで好きだった、料理が題材の恋愛小説です。あと、マイブームだった『桃太郎』の絵本を紹介したっけ。衣食住→食→食べ物→果物→桃→桃太郎という細いつながりをあてにして、強引に紹介していました(笑)

さて、次は、「はちとご」のお店番について。

茨城県水戸市上水戸に、はちとごというシェアハウスがあります。シェアハウスでありながら、家屋の一部を地域に開放する「住み開き」という活動をしておりまして、日々いろんな人がそこにやってくるんです。私設図書館としても機能していて、小説も漫画も雑誌も絵本もあります。また、自費出版の本をはじめ、一風変わった本が並んでいるのが特徴的です。

図書館ですから、ちゃんと本を借りることが可能です。そのやりとりをするためのお店番を、まいんさんは担当しているというわけです。ちなみに、以前は僕もよくやっていて、今でもたまに担当することがあります。

そんなまいなさんの夢は、「小さな幸せがたくさんあふれる人生を送りたい」というものでした。自分のやりたいことをやったり、好きなことをしたり、友達や家族と一緒に過ごしたり。決して大きくはないけれど、小さな幸せをたくさんつくっていけたらいいなと夢見ているそうです。

本を読むこともそう。人生を豊かにしてくれるアイテムですから、本を読んで、じっくり味わう時間が小さなしあわせをつくっているんですよね。

夜空に咲く花火よりも、野に咲く花でありたい。

リクエスト曲の『wild flower』の歌詞を引き合いに出しながら、まいなさんはそんな夢を語りました。


📚小さなしあわせをつくって

「Dream Dream Dream」という番組は、大きく3つのブロックに分かれています。第1コーナーは「子ども・学生に夢を聴く」、第2コーナーは「社会人に夢を聴く」、第3コーナーは「感謝の手紙」という具合です。

まいなさんには、第2コーナーと第3コーナーに出演を依頼したんですね。で、第2コーナーの「小さな幸せをたくさんつくりたい」という夢にも心動かされたんですが、さらに感動したのは、第3コーナーでまいなさんが読んだ母親への感謝の手紙でした。

僕の口から語りたくないので、どうか放送を聴いていただければなと思います。僕は目の前で聴きながら、危うく涙しそうになるくらいに感動しました。まいなさんの温かい言葉にお母さまへの淀みない愛情を感じられて、胸にくるものがあるはずです。

ちなみに、まいなさんが第3コーナーの感謝の手紙の話を受け、真っ先に母親に宛てようと決めたらしいんですが、それは、もうすぐ母親の誕生日が来るからでした。もうすぐ誕生日だし、ラジオで感謝の手紙を読むことになったし、この際だから母親に手紙を書こうと思い至ったのです。

実は、そのお母さまの誕生日というのが、今日、5月30日なんです。

収録のとき、おいしいものを食べさせてあげたいと話していましたから、まいなさんとお母さまはきっとステキな夜を過ごしたはずです。そして、ラジオをきっかけにしたためた手紙を渡せたはずです。小さな幸せが生まれたはずです。

そんな風にして、きっとこれからもまいなさんは夢を叶えにいくんだと思います。自分の好きなもの、好きな人を大切にしながら、小さなしあわせをつくりにいく。一見何でもないようなことだけれど、とっても尊くて、ありがたい、立派な夢なんですよね。

僕はどちらかといえば、夜空に咲く花火を夢見がちだけれど、野に咲く花も愛でながら、小さなしあわせもつくる人で在りたいなと思いました。

まいなさんの放送は、6月5日(水)、12日(水)に放送されます。社会人に夢を聴く第2コーナーが5日、感謝の手紙の第3コーナーが12日です。両日ともに16:00からの放送です。以下のリンクから聴けますので、のぞいてみてください。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240530 横山黎






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