涙が出るほど感動する1冊。
――知らないところで僕の物語が読まれていて、誰かの心を動かしている。涙が出るほど、心を震わせている。それに気付いたとき、僕はしあわせのなかにいたんですよね。
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「涙が出るほど感動する1冊」というテーマで話していこうと思います。
📚涙が出るほど感動する1冊
今、僕は大学図書館にある展示室という場所を借りて「Message展」というイベントを開催しています。
『Message』とは、去年出版した僕の初書籍。成人の日を舞台にしたヒューマンミステリーです。「110」というダイイングメッセージの謎を解き明かしていきます。人生最後なんだから、犯人の名前なんかじゃなくて本当に伝えたいことを伝えた方がいいよね、と言う気付きから生まれました。
「Message展」は、小説『Message』にまつわる写真やイラストを展示したものです。表紙のイラストをパネルにしたり、本の手売りの軌跡を写真にして可視化したりしています。光の具合にもこだわって、物語の世界に寄り添うノスタルジックな光の空間ができあがりました。
基本的に9時から17時まで開放しています。その間ずっと居座ることはしていませんが、たまに様子を見に展示室をのぞきにいっているんです。昨日も昼過ぎに訪れたら、お客さんが来てくれていました。図書館の入り口の正面に位置しているので、必ずといっていいほど目に付くんですよね。
さらには、僕の元バイト先の後輩が来てくれたり、住み開きシェアハウス「はちとご」で知り合った人が来てくれたり、嬉しい出来事がたくさんありました。後者は、既に『Message』を読んでくれた人で、昨日ちゃんと感想を伺ったんです。
そしたら、「電車で読んでたんだけど、感動して涙が出ちゃった」って言ってくれたんです。
📚涙を誘う物語
小説『Message』は元々もう少し短い物語で『メッセージ』というタイトルでした。noteで無料公開しているので是非読んでみてほしいんですが、そこにはたくさんのコメントが届いています。
中には、「最後の一行で涙が出ました」という感想も。
少なからず、人の心を動かすだけの力が、小説『Message』にはある。昨日の友達からのコメントを受けて再認識することができました。
涙が出るという現象を起こせるって、なかなか難しいことです。それだけ心を揺さぶらなければいけません。僕のように物語を書く人は、文字の羅列だけでそれを実現しなければいけないのです。
そう考えると、文字の集合体が涙を誘う物語を織りなしているって、奇跡ですよね。本当に綴って良かったな、そして、これまでいろんな人に届けてきて良かったなと思うのです。
📚物語の力で心を震わせたい
そういえば、高校時代にも同じようなことがありました。僕は文芸部に所属していて、3カ月に1度発行される部誌に短い物語を寄稿していました。
あるとき、「僕が初めて、明日は学校に行きたくないと思った日」という物語を部誌に載せたんです。タイトルそのまんまの内容です。僕が初めて、明日は学校に行きたくないと思った日の出来事をつらつらと語っています。
僕は小学背の頃から学校が好きな人だったから、学校に行きたくないと思うことは僕からしたら大事件なんです。どうして行きたくないと思ってしまったのか、その答えは以下の記事の中にあります。かなりパーソナルな話ではありますが、是非覗いてみてください。
で、部誌に載ったこの物語を読んでくれた後輩がいたんです。とはいえ、友達の後輩というつながりで名前しか知らない子でした。その共通の友達伝いから聞いたんですが、この物語を読んで「涙が出るほど感動した」らしいんです。
知らないところで僕の物語が読まれていて、誰かの心を動かしている。涙が出るほど、心を震わせている。それに気付いたとき、僕はしあわせのなかにいたんですよね。
幼稚園児の頃から始まった僕の創作は、はじめこそ誰かに認められたい、ほめてほしいという動機が強かったけれど、次第に読んでくれた人の心を震わせたい、作品を受け取った人の人生に少しでも影響を与えたい、明日への活力になりたい、そんな風に思うようになりました。
これからもたくさんのメッセージを綴っていきます。
あなたの心を震わせるために。
20230426 横山黎