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非日常的な環境が、創作意欲を掻き立てる。

――普段とは違う非日常的な環境に身を置いたことで、新鮮な空気を心が感じるようになり、感覚が研ぎ澄まされるのでしょう。そう考えると、これからも何か創作にがっつり向き合うときは、何をつくるよりも前に、環境をつくることが必要だなと思いました。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「非日常的な環境が、創作意欲を掻き立てる。」というテーマで話していこうと思います。



📚あんなに創作意欲が湧いたのは…

先日、僕は「桃太郎合宿」を開催しました。今の時代にふさわしいのは、従来の鬼を退治する勧善懲悪の物語ではなく、鬼と友達になる共生の物語だと思ったので、そんな物語の絵本『桃太郎』をつくるために、みんなで寝食を共にしてつくりあげる合宿を執り行うことにしたんです。

とりあえずお試しでやってみたかったので、2年前からnoteでお世話になっている大谷さんの自宅が住み開きや宿泊施設にできそうとのことで、まずはそこでやってみようということになったのです。

参加者は全部で3人。僕と、僕の親友の奴衣くるみと、大谷さん。このメンバーは、僕の初書籍『Message』を再創作するときに集まったメンバーの一部で、僕が主催する共同創作の経験があったので、何かとやりやすいと思ったのです。

そんな桃太郎合宿ですが、結論からいうとめちゃくちゃ楽しくて、気付きと学びに恵まれた経験になりました。無事に「共生」をテーマにした『桃太郎』を仕上げることができたし、みんなでご飯を食べたり、ドライブしたり、夜明けをみにいったり、合宿としての価値も感じることができました。

さて、今回の経験で再認識したことが、「非日常的な環境が、創作意欲を掻き立てる」ってことです。


📚合宿という非日常

いくら短い絵本の物語をつくるとはいえ、二泊三日で仕上げることは簡単ではなくて、がんばればできるけどがんばらなきゃ無理という絶妙な難易度でした。それでも僕らがこうしてちゃんと仕上げることができた理由のひとつは、「合宿」という非日常的な環境で行ったからだと思います。

これがZoomをつないでオンラインでやっていったら、全然上手くいかなかったはずです。情熱や臨場感、自ら体験するからこその没入感が、オンラインでは感じられないからです。

また、合宿と同じ対面形式で共同創作だとしても、会議室を借りてやるとか、カフェに集まってやるとか、まだやったことがないから分からないけれど、そのような形でもそこまで上手くいかない気がしているんです。

それぞれが日常のしがらみを取っ払って、寝食を共にして、絵本『桃太郎』の物語を創るという目的を達成しにいく合宿だからこそ、あんなに創作意欲が湧いてきたし、熱量高く向き合うことができたのです。

ちなみに、僕の親友の奴衣くるみは、桃太郎合宿のなかで自分の作品もひとつ書き上げました。3000字くらいの小説です。最近は創作が疎かになっていたにも関わらず、合宿という非日常的な環境に身を置いたことで、「つくりたい」が増幅したというわけです。


📚環境を「つくる」

あらゆることに通じる話ですが、どんな環境に身を置くかによって自分の言動は変わるものです。夢を語る人が集まる場所にいれば、自分もいろんな夢を語るようになります。誰かの悪口を語る人が集まる場所にいれば、自分も誰かの悪口を語るようになります。創作をするだけの環境に身を置けば、そりゃ自然と創作をしようというマインドになるわけです。

そういえば、僕は2年前の秋、免許合宿で山形のホテルに滞在していたんですが、その2週間、時間があれば、当時の新作を執筆していたんです。ちなみに、それは初書籍『Message』にまつわるエピソードを収録したメイキングエッセイ『伝えたいことが20年分ある』なんですが、300ページくらいある文章のうち、その3分の2は免許合宿の2週間で書いたんです。

普段とは違う非日常的な環境に身を置いたことで、新鮮な空気を心が感じるようになり、感覚が研ぎ澄まされるのでしょう。そう考えると、これからも何か創作にがっつり向き合うときは、何をつくるよりも前に、環境をつくることが必要だなと思いました。

これからも桃太郎合宿は繰り返していきますし、桃太郎に限らず、みんなで集まってただひたすら創作をする合宿なんかも企画運営していきます。是非、今度やるときは、あなたも一緒に! 最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240322 横山黎


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