「これ無理」シリーズ代謝編 その5 運動とエネルギー源について
「これ以上分かりやすくは無理」をテーマにやってきた「これ無理」シリーズも勝手に5回目を迎えました。
これまで、細胞の代謝経路からATPのエネルギー源である糖と脂肪についてざっくりとお話しをしてきました。
今回からはようやく、運動と代謝との関係を書いていこうと思います。
これがわかれば、ダイエット、スポーツパフォーマンスupに活かすことが出来ます。
運動の強度によりエネルギー源が違う!
この図を見てもらうとわかるように、運動強度が上がる(横軸が右に行く)と糖を使ったエネルギー供給量が増えている。
また、脂肪は軽〜中等度の運動強度で最大を迎え、その後はエネルギー供給量が落ちている。
要は、運動をはじめたすぐは糖が使われるんですが、その後は脂肪を使ってエネルギーを得ています。その後、運動強度が上がるにつれて糖を使ったエネルギー供給を行っています。
運動の強度によってエネルギー源が違う理由!
なぜこのように運動強度によって使われるエネルギー源が違うのでしょうか。
それは、今までにお話しした糖の特性、脂肪の特性を知ることで理解できます。
まとめると、
・糖はすぐにエネルギー源として使いやすい。そのため、運動強度が上がったときすぐ使えるが、蓄える場所がちょっとしかないため多くは使えない
・脂肪はたくさんあってエネルギー量も多いが、中身がギュンッ!とした形でつまってるので運動強度が上がったときに使いづらい
なので、上の図で示したように、運動強度でエネルギーの供給もとが変わってきます。
スプリントやコンタクトのような激しい運動を長くすることは出来ません。
しかし、有酸素運動のような軽負荷の運動は長くできますよね。
なぜトレーニングをするのか?
運動、特に持久的種目であるマラソンなどでは、糖だけではエネルギー供給が足りないため、必ず脂肪の力が必要となります。
運動強度が上がった時は糖が使われますが、トレーニングを行うことで高い運動強度でも糖ではなく脂肪を使ってATPを生み出すことができます!
それが今後お話しする、乳酸、LT値、ミトコンドリア、酸素運搬機能などが関わってきます!
いやー面白くなってきましたねー⚡️
最後に
このシリーズでは、教科書では分かりにくい代謝機能について、ゴリゴリに噛み砕きイメージしやすい情報としてお届けします!
今度、乳酸トレーニング、VO2maxについてなど持久系種目だけでなく、球技系種目にも活かせる情報をお届けする予定です。