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うつ病との暮らし方
Re-Fukushiの中の人は、現在もフルタイムで働きながら、2週に1回精神科に通院し、うつ病の治療をしています。
このノートでは、私がうつ病になったきっかけと、自分が実践しているセルフケアについて書いています。
うつ病に人生をコントロールされるのではなく、うまく付き合いながら、人生を楽しく過ごせるように、一緒に考えていきましょう。
※うつ病に関する内容が含まれますので、読んでいて気分がすぐれなくなった場合は速やかに閉じてお休みください。
うつ病になったきっかけ
長時間労働 / 板挟み / あいまいさ
私は市区町村社会福祉協議会(社協)に勤務していますが、私の社協では異動が頻繁にあり、数ヶ月や1年で異動することも多くあります。
そのため、部署適応が大変なのと、部署や上司ガチャに巻き込まれやすいという特徴があります。
私は入社後1年で異動になりました。そして新しい部署では、それまでとは全く異なり、市の受託事業の担当となりました。その事業は、市全体の地域福祉活動の推進業務でした。この事業以外にも所内の事業を担当しており、1人で15事業をこなさなければならないという自分1人ではとても捌ききれないものでした。そのため、長時間労働(朝8時ころから夕方23時ころまで)が続きました。また、経験者がいない業務だったので、フォロー体制や具体的な指示もない中、上司や市、地域や現場職員の板挟みもありつつ、いつもふわっとしたあいまいな中で仕事を進めなければいけませんでした。
そして異動した年の秋に、体と頭が動かなくなり、仕事に行けないことが増えました。
現れた症状
精神科を受診し、休職も勧められました。
しかし、休むことによる金銭的な不安もあり、主治医と相談した結果、働きながら様子を見ることになりました。
症状で1番重かったのは不眠とイライラ感です。
不規則な生活で睡眠サイクルが乱れたり、電車に乗っているすべての人を傷つけたいと思ってしまうような焦燥感は、本当に辛かったです。
不規則な食事のためか、短期間で体重は10kg増えました。
精神科に通えなくなった
不眠が続くと、外出が億劫になります。空いた時間は少しでも寝たいと思うためです。
そして、精神科に行くことも億劫になり、受診をやめてしまいました。
ストレスチェック面談では、産業医から「きちんと受診してもらわないと、精神的にきついと言われても信用できない。私の立場もあるので受診してくれ」と言われました。
上司に異動願いを出すも、「受託事業を未経験者にさせるわけにはいかない。悪いけど我慢してくれ」と言われました。
もう、どうすればいいか分かりませんでした。
うつ病とどのように付き合っていくか
何よりも、睡眠を確保する
”余った時間で睡眠を取るのではなく、睡眠時間を確保した上で逆算して生活する”
これだけでも睡眠の確保の仕方は変わってくると思います。
私の場合は、22時には床に入るようにすると、精神も安定しました。
なかなか眠れないという方は、精神科を受診し睡眠導入剤を使うことをお勧めします。私はハルシオンとレスリンという薬を飲み、睡眠が安定しました。今では精神科に継続して通院できています。
精神薬を使用するかどうか
これは非常に個別性の高い悩みですが、「生活や気持ちが楽になるかどうか」で使用を決めるといいと思います。
私はこれまでサインバルタ、デパス、パキシルという薬を飲んできましたが、サインバルタは、私の体には合わず、逆に焦燥感や感情の平板化が起こってしまいました。模索していますが、今はパキシルがよく聞いています。
薬を飲むことは決してマイナスなことではありません。多くの薬から自分に合ったものを見つけることは苦労するものですが、自分に向き合う1つの手段と思うと、少し気が楽になるのではないでしょうか。
自分なりのセルフケア方法を見つける
薬を飲むこと以外にも、自分を大切にする方法はあります。
例えば、深呼吸をすることも、立派なセルフケアの1つです。自分の体と呼吸を通じて対話するイメージで、習慣づけるといいと思います。
私は、セルフケアとしてサウナに取り組んでいます。自分に合ったペースでととのえるいい方法です。
マインドセットもセルフケアのひとつ
自分は生きていていいのか。
うつになると、この思考の連続です。
うつ病であろうがそうでなかろうが、"あなたは幸せになっていい"し、"笑顔で生きていていい"。頭ではわかっているんですが心が追いつかない。
うつ病になると自分の存在意義を否定したり、周りが暗く見えてしまいがちです。
その度に、言い聞かせでも自己暗示でもいいので、マインドセットを繰り返しましょう。
自分を大切にできるのは、まずは自分からです。
あと少し生きてみようかな。
その連続で、今日からも少しずつ歩んでいけると思います。
まとめ〜自分の生き方を自分でデザインする〜
うつ病を発症する原因はひとりひとり異なります。それにより取るべき方法も変わってくるでしょう。
Re-Fukushiのコンセプトは”捉え直し”。
捉え直すためには、再構築、再デザインが必要です。
”症状や環境に合わせて、自分の生き方を捉え直して、デザインしていく”
生きづらさは至る所にありますが、生きやすさを増やしていく営みをしていきたいものですね。