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るいとも〜いつでも心はつながってる〜6

6章秘密を知る上司

原口としおりは部長室にいる

原口:ここではしおりちゃんでいいか。

しおりは軽く反応する
原口:今日いつも以上に様子がおかしい。何があったとしか思えない、ちがう?

しおり:集中できてなくてごめんなさい、ちゃんと気をつけます。ただ、部長にお話しすることはないです。

原口:それって私だから話せないこと?それとも誰にも話せないこと?

しおり:、、、

原口:別に私は専門家でもないから解決はできない。だけど、このまましおりちゃんの様子がおかしいのが続くのは困る。仕事にも影響出るだろうし、それ以前に見ていてふつうに心配。

しおりは原口が自分のことを気にかけていることをここでようやく信じ始めた。

しおり:友達とけんかしたんです。

しおり:それで、その時に「あなたってこういう時だけいつも冷たい」と言われました。

原口:どういう時?

しおり:、、、恋愛関係の話をしてる時です。しょうもなくてごめんなさい。

原口:全然しょうもなくない。

しおりは今まで誰にも話さなかったことを、今なら、原口になら話せるとなぜか思えてきて話を続ける。
しおり:元々自覚はあったんです。恋愛関係のこと昔から疎すぎて、というか興味がなくて。周りからは「いつかできるよ、素敵な人」とかいわれては、なんとか取り繕うの繰り返しでした。それが世間でいう普通じゃないことも分かっていました。
でも、ついに親友からも冷たい、いつも他人事といわれました。ショックでした。落ち込みました。
私なりに考えて言ったつもりが、親友を傷つけた。そんな自分であることも嫌になりました。いわゆる普通だったらどれだけよかったんだろうってずっと考えてます。

原口:普通に生きてたって面白くない。

しおり:え?

原口:確かに普通に生きてれば楽かもだけど、その分つまらない。しおりちゃんみたいに本当の自分を押し殺して生きている場合だってある。

しおり:だけど、そうじゃないと

原口:そうじゃないと、何?

しおり:異常だって思われる、きっと。

原口:しおりちゃんって正直でまっすぐだけど堅いね。普通じゃなくて何が悪い?そんなに普通が正しい?
本当はそう思ってたりしない?

しおりは核心をつかれて泣きそうになる。

原口:私、昔女の子がパートナーだったことがあった。男でも女でも好きな人になり得る。それを知ると周りは少し驚く。だけど周りなんて関係ない。私は私だから。
しおりちゃんも同じ。しおりちゃんはしおりちゃんでしかない。

しおり:原口さん、、

原口:それに、普通っていう枠に自分を無理やりはめて生きていくのは辛いしつまらない。私は周りのことふりきって自分を貫こうとする人の味方。だから私はしおりちゃんのこと何もおかしいと思わないし、むしろ今打ち明けたしおりちゃんの方が好き。

しおりは自分のことを理解してくれた人の前で泣いた。

しおり:すみません、こんなに泣いてしまって。

原口:全然。

しおり:原口さんいつも核心ついてくるから驚いてしまって、、。だけど、こんなこと理解されるはずもないと思っていたから言えませんでした、今まで。

原口:私はしおりちゃんの味方。だから、もうそんなに抱え込まない。

しおり:ありがとうございます、、!

原口:ところで親友の子はどんな相談してきたの?

しおり:彼女がいる男性のことが好きになったそうです。

原口:ふーん。

しおり:しかも、その彼女さんは親友が勤めてる会社の役員だそうです。

原口:その子とその男性はどこで知り合ったの?

しおり:なんか、コラボ企画で男性の方は普段は別の会社で働いてるみたいで、でもたしか元々その会社で働いてたとかも言ってた気がします!

原口:ねえしおりちゃん。親友の子が勤めてる会社ってコジカフーズ?

しおりはびっくりする。同時に原口も別の意味でびっくりしていた。

原口:しおりちゃん、色々ありがとう。
もうこれからは自分を押し殺さないで、貫いて生きて。

しおり:ありがとうございます、!失礼します。

しおりが去っていったあと原口は優子に連絡を入れる

原口:「優子さん今夜どうしても会いたい。あなたにどうしても話したいことがある」


しおりの秘密が判明した。
それを真剣に聞いてくれた上司の原口にはこっちが惚れてしまいそうになる😳
「私は私だから」そう言い切れる原口律がかっこいい。
さて、原口律は林優子にどう打ち明けるのだろうか?(7へ続く)

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