るいとも〜いつでも心はつながってる〜11
10章悩む人たち
赤坂は勢いで家を飛び出して職場へ向かった。その道中
赤坂:なんで優子さんあんなことしたんだよ。
俺に事前に話してくれてもよかったのに。聞かれたらふつうに話したのに。
優子がいってきたことを思い出す。
赤坂:たしかに森田さんかわいいよ。けどそれは後輩としてだし、好きになるとかそんなんじゃない。俺には優子さんしかいないし、優子さんじゃなきゃダメなのに。
俺そんなにいけなかったかな。
赤坂は森田とメッセージのやりとりをしたことや、職場で話したことを思い出し自分の行動を振り返る。しかし、赤坂自身が好意をもって接した記憶など1つもなかった。
赤坂:、、、勝手に降ろさないでほしかった。森田さんのアイディア斬新でいいものばかりだったから。
赤坂は森田にメッセージを送ろうとする。送信のボタンを押そうとするが、迷う。
赤坂:、、、。もしかしてこういうことに優子さんは不安を覚えるのかな?でも、森田さんのことも気になるし、な。
赤坂は結局送信せず下書き保存をした。その後職場に着いて、今後どうするか考えた。
その頃はんなも1人考えていた
はんな:やっぱり、ダメだったんだー。分かってたよ、分かってたけどさ。そんな、いきなり企画から外されるなんて、そんなのないよ。赤坂さんのこと好きになってたけど、この企画はもっと好きだったし。
じゃあ素直に諦めればよかったの?好きな気持ち押し殺せばよかったの?
はんなはスマホのLINE画面を開く。しおりの名前が目に留まる。ただ、しおりにメッセージを送る気はあまり起こらなかった。
はんな:しーちゃんにいったところで分かってくれるはずないよね、、。まだこの前のことも解決してないし。
そう思いつつもはんなはしおりにメッセージを送ろうとする
はんな:「しーちゃん、私担当から外された。」
送っていいかな、迷うな、、。
はんなは迷いながらもメッセージを送った。
少ししてからしおりから返事がきた
しおり:「何があったの?」
はんなは電話した
はんな:ごめんしーちゃん電話して。
しおり:ううん。担当から外されたって何があったの?
はんな:取締役の人怒らせちゃった。好きなことバレちゃって。
しおり:そっか、、。
はんな:バカだよね私。最初から諦めればよかったのに。なんでこうなること予想できなかったんだろう。
しおり:そんなこと、ない。そんなことないと思う。
はんな:しーちゃん?
しおり:はんなはバカじゃないよ。諦められないくらい大好きだったんでしょ?それなら予想なんてする余裕なかったんだよ。
はんな:でも、この前どうするかははんな次第だっていってたじゃん。
しおり:あれは、、。
ごめん。私、、わからないの、、恋愛のこと。
ずっと前からそうだった。だけど、人に分かるわけないって思っていわなかった。それに人を好きになることが分からないなんておかしなことでしょ。普通じゃない。だから言えなかった。この前も分からないなりに考えていったけど、はんなを傷つけてしまった。ほんと、ごめん。
はんな:たしかに初めて聞いた、しーちゃんみたいな人。でも、それで私しーちゃんのことが嫌いになるとか、変な人だなんて思わない。だって、今もしーちゃん私のこと考えてくれてるじゃない。
私の方こそこの前はごめんね。(はんなはしおりと和解できたのと、自分のこと考えてくれる人がいることに泣きそうになる)
しおり:はんなは謝らなくていいよ。
はんな:ううん、しーちゃんが謝らなくていいの。
しおり:もう謝るの終わり。それと、ほんとにはんなははんなで一生懸命なだけだったと思う。だから、あんまり自分のこと卑下しないで。
はんな:ありがとう、しーちゃん(はんなは泣いてしまった)
しおり:、、、これからどうするの?
はんな:あきらめるしかない、今回のことは。
ああ、でも悔しいな、企画も大好きだったから。もう関われないのか、、
なんで赤坂さんのこと好きになっちゃったんだろう。
しおり:はんなが、一生懸命だったからだよ。一生懸命取り組んでなければ、赤坂さんのことも好きにならなかっただろうし、こんなに今悔しい思いしてないよ。
はんな:そう思っていいのかな?取締役の人怒らせておいて。
しおり:それは偶然の出来事だったんだよ。はんなは偶然取締役の彼氏さんを好きになった。それだけのこと。場違いなこというかもだけど、このことはんなにとっていつか糧になると思うし、それに私ははんなの味方だからこれからも。
はんな:もう、しーちゃんやっぱり強いんだから。そんな風に思えるまですごい時間かかるよ。でも、ありがとう。まだ辛いけど、しーちゃんと話したから少し気持ちが軽くなった。
しおり:よかった、、!(ちょっとしおりも泣きそうになる)
どうする、今度また飲みいく?
はんな:いこう!!!
しおり:わかった、!じゃあね!
はんな:うん、、!!
はんなは電話をきって涙を流しながらも笑顔になっていた。
はんな:しーちゃんありがとう、、!!
しおり:よかった、はんなとちゃんと話せて。
しおりも少し目を潤ませながら嬉しくなっていた。
新人2人は仲直りしたようでよかった。
赤坂はこの後どうするつもりか!?
(12へ続く)
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