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綺麗じゃない




9月18日(水)


「この人は100%の幸せ、この人は100%の不幸」みたいに、どうしても思ってしまいがちだけど。全てはグラデーションなんだ。テレビやSNSはいつも善悪として、二論にはめ込み描こうとするけどね。どんな金持ちにも悲しみはあるし、スラム街にも幸せな人はいる。あの子は結婚していてもDVの旦那がいたり、成績トップだったあの人は虐められて病んだり。人の暮らしの中身は見えないものだ。だから私は自分の暮らしから見えてきたものを、できる限り複雑なまま伝えたいと思っているよ。そしてみんなが自分の暮らしを見つめた時に、「そんなに悪くないか」と思えたり。少しクヨクヨしても「人生はこんなもんだ」と思えるようになったり。そうなれば一番いいよね。

似たような話だけど。
いま読んでいる本の著者、「谷口たかひさ」さんが言っていた。アフリカのギニアという国では5人に1人が5歳までに死ぬんだって。それを聞いて、「怖い」と思って現地を訪れる日本人は驚愕するのだと。
それはなぜかと言うと、信じられないくらいみんなが幸せそうだからだ。ギニアという世界線では「当たり前」が存在しないからこそすべてが「有難い」のだと。

隣の家で子供が死んでいく。友人が死んでいく。母親が死んでいく。それだけ人が死ぬと、信じられないくらい一回一回の食事や、大切な人が今日も生きていることに幸せを感じるのだ。って

話は戻るけど、そういうことを聞いて、今の日本人は?いまの私は?どうだろうと内省が止まなかった。物が溢れ、食料が捨てられ、小さなことで喧嘩し揉めあい、あらゆることに文句を言って、他人と比べてくよくよ落ち込み、鬱になったり、ヒステリーになったり、やりたいことにチャレンジできず悩んだりして。それはきっと豊かさを通り過ぎて「有難い」という価値観を失ってしまったからなのだろうと。

せっかく生きているし、暮らしの全てを有難いと思っていたい。この豊かさの中でもシビアに命にしがみついていかないといけない。そんな気がした。と言うわけで今夜からスタートだ。なりたい自分のいるほうへ。

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