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ベンゾジアゼピンの離脱症状_06_体温調節・発汗などに関連する症状_自律神経に関連する症状05

(この記事の内容は、私の知識と経験に基づく個人的な考察と症状の記録であり、何らかの実験・研究・論文等に基づくものではありません。ベンゾジアゼピンの離脱症状を理解するための参考としてご覧いただけましたら幸いです。)

この記事では、私が経験した自律神経に関連する症状のうち、体温調節などに関連するものについて書いていきたいと思います。


発熱

気温が変化したり運動によって体の中で熱が産生されても、人間の体温は一定に保つことができます。
これは、脳にある深部体温受容器と皮膚にある皮膚温受容器がそれぞれ体の深部と表面の温度を感知して、脳の体温調節中枢に伝え、ここから自律神経を介して体に指令を送ることで、熱を産生したり、発汗や血管拡張などによって熱を放散したりしてくれているからです。

ベンゾジアゼピンの離脱によってこれらの神経の機能が障害されると、この体温を一定に保つ仕組みも正常に働かなくなることが推察されます。

実際、私は何度も、特に理由も無いのに発熱するという現象を体験しました。
体の内側や表面がものすごく熱く感じて、体温を測ってみると38℃程度までの発熱がありました。
人が体表を触っても、とても熱くなっていて、もっと高熱が出ているように感じられるようでした。

最近はこのような発熱は見られなくなっています。

発汗の異常

自分の意思で汗がかけないことから分かるように、発汗も自律神経によってコントロールされている体の機能です。
発汗には主に、体温を下げるための温熱性発汗と、精神的に緊張した時などに起こる精神性発汗があります。
健康な状態であれば、気温が高い時に温熱性発汗が起こり、大勢の前で話をする時などに精神性発汗が起こるわけですが、ベンゾジアゼピン離脱症候群の私の場合、この両方に似た発汗が気温や精神状態などとは無関係にランダムに起こります。

前者の温熱性発汗のような症状で、服がビショビショになるような寝汗をかいたりしたこともあるのですが、私の場合、症状がもっと気になるのは精神性発汗に似た発汗の方です。

精神性発汗という発汗は一般論として、上記のようにストレスや緊張などで手のひらや脇、顔、頭などに生じる発汗で、温熱性発汗に比較してタンパク質・脂質などを多く含んでいるため、臭いが強いのが特徴です。
私の場合、離脱症状として出る時は、精神的には何も感じていなくても不快な臭いのする脂汗のようなベタベタする汗が絶え間なく噴き出してきて、拭いても拭いても止まりません。
頭や顔に特に症状が強く、寝ている間も続くので、枕の上にタオルを敷いて寝るようになりました。

このように汗をかく方の異常も起こっているのですが、暑くても汗をかきにくいという、汗が出ない方の変化も起こっています。

ベンゾジアゼピンには抗コリン作用という作用がもともとあります。
汗腺は神経から出るアセチルコリンという物質を受け取ることによって汗を分泌しますが、ベンゾジアゼピンはこのアセチルコリンの作用を弱め、汗を出にくくする作用があります。
ですので、ベンゾジアゼピンを内服すると、お薬の作用として汗が減少します。私自身、ベンゾジアゼピンの内服中、汗をかきにくくなっていました。
この事からは、ベンゾジアゼピンの離脱では汗をかきやすくなる症状が起こりそうですし、実際、上記のように気温とは無関係な汗はたくさん出ます。
しかし、暑い時に体を冷やすための汗が適切にかけるかと言うと、そういうわけでは無く、減薬中や断薬してからも、やはり暑くても汗をかきにくいという状態は続いています。

これは、上記の体温調節中枢やその前後で体温を伝えたり汗腺に命令を出す神経の障害によるものと考えています。

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