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#162 書とともに町へ出よう
先日たまたまテレビをつけたら「日曜美術館」がやっていた。
メインだった特集は終わっていて、各地で開催している美術展が紹介されていたのだが——胸が躍った。
あれも行きたい。これも行きたい。
美術展に魅せられるのと同時に、フッと我に返ると溜息が出た。
今年、あんまり出かけてなかったな……。
外でゆっくりする憩いの時間
僕はどちらかというとインドアな方である。
かといってずーっと家に籠ることもあまり好きではない。
ではキャンプとかスポーツとか、野外で活動的に過ごすことが好きかといえば、別にそういうわけでもない。
僕はシンプルに、外でゆっくりするのが好きなのである。
果たしてこれってインドアなのか、アウトドアなのか。
長い間どちらに属するのか考えていたけれど、別にそんなことで二者択一しなくてもいいよなと思い、今は考えるのをやめている。
以前もいくつか外出した際のことを記事にした。
上記の記事のように、外の静かな場所で執筆をしたり、読書をしたりするのが僕はたまらなく好きなのである。
僕にとって町を歩くのに、本・紙・ペンは絶対に必要な装備なのだ。
もちろん美術館や図書館へ行くのも大好きだ。
外の静かな場所、できれば人のいない場所——。
そういうところで過ごす時間が、僕にとっての憩いの時間である。
「家と職場の往復」の一年
しかし、今年はそんな憩いの時間を取ることができなかった。
厳密に言えば、憩いの時間を取る体力が残っていなかったのだ。
2024年を振り返ると、社会人になってから一番忙しい年だった。
初めてのことだらけだったし、環境も一気に変わったし、兎にも角にも仕事量が段違いに増えた。
それは有難いことだと思いつつ、やはりストレスが多い一年だった。
ストレスを溜め、体が疲れると、どうしても外出する気力が出ない。
もちろんそういうときは何もしなくたっていいと思う。
それが心身の充電になるから。
一方でそんな休日が多かったこの一年を振り返ると、あまりに淡々としていたことに気づく。
よく使われる言葉——「家と職場の往復」の多い一年。
少し、寂しい。そう思った。
2024年。
僕にとっては、あまりいい一年ではなかった。
その理由は仕事に追われ、ストレスに負けて、ルーティーン化する毎日を過ごしすぎたからかもしれないなと思う。
人間はある程度新しい刺激がないと、充実感を覚えづらいのかもしれない。
来年は書とともに町に出る一年にしたい
この時期になると、今年の反省と来年の抱負を考えるようになる。
今年は地味に辛い一年だったけど、それを乗り越えることができた自分に感謝と労いを与えたい。
そして来年は、いかに仕事でのストレスを軽減するかを課題にする。
休日は——休日こそ、快活に過ごしたいから。
少しでも多く町を歩く時間を作りたい。
「書を捨てよ 町に出よう」という有名な言葉があるが、僕はどうしても書を捨てることができない。
どんなときでも、書とは一心同体でいたい。
来年の抱負は、一日でも多く書とともに町へ出よう、にする。
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