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#123 誰かのために頑張りたい

昨日は、僕が受け持っている中で一番大きい仕事をする日だった。
僕が務める図書館で10年以上続くイベントの本番だったのである。

結果は、大成功……と言っていいと思う、たぶん。
ご来場いただいた子供たちやそのご家族の方々の表情を見る限り、皆さんとても楽しそうにしていたので、大成功ということにしたい。

尋常ではない緊張感から解放され、どっと疲労感が僕の体を襲った。
これを書いている今も、その疲労感は続いている。

けれどそれにもまして達成感と充実感に包まれているのも事実だ。
それは半年間、誰かのために一心不乱に頑張ってきたからだと思う。

何度も逃げたいと思った半年間

イベントの内容は、絵本の読み聞かせだ。
しかもただの読み聞かせではなく、外国語での読み聞かせイベント
子どもたちに外国文化を知ってほしいという願いをこめて、10年以上続いている人気イベントである。

その統括の担当を、今年から僕が担うことになったのだ。
何をするかというと、読み聞かせをしていただくボランティアの方々の連携だったり、広報だったり、プログラムの作成だったり。
そして昨年度までは自治体内の図書館1館で行っていたのが、全ての図書館でやることになり、他の図書館スタッフとの連携も行うことになった。
さらには、当日は司会進行役も務めることに。

責任が、重い……!!!

前任者が残した書類と格闘しながら、イベント計画をする日々。
しかも全くもってわからない言語とも戦わないといけない。

ボランティアや他の図書館スタッフとの連携がうまくできなかったり、
広告のレイアウトがなかなかうまくいかなかったり、
とにかくうまくいかないことの連続だった。

もう何度逃げ出したいと思ったことか……。

しかも今年度から図書館の責任者にもなったので、このイベント運営以外にもさまざまな仕事が舞い込んでくる。

辛い。
やめたい。
逃げ出したい。

3大弱音を何度も吐いた半年だったのである。

笑顔と温かい言葉で報われる

それが昨日で、この半年間の苦労が報われたと思っている。

50人近くの来場者——
別の図書館からの見学者——
職場体験に来ている中学生——
そしてもちろん自分を支えてくれた同僚たち――

総勢70人前後の人の前に、僕は司会進行のため壇上に一人で立っていた。
こういったことに慣れていない。
手足が冷たくなり、額には季節外れの汗が滲み、体中が小刻みに震える。
だが本番が始まってしまえば、1時間のイベントもあっという間だった。

「今日のイベントを終了したいと思います。
 皆様、本日はご来場いただき、ありがとうございました!」


そう言ったときの会場内の大きな拍手。
子どもたちからの「楽しかった!」という言葉。
そして見学していた同僚たちからの「名司会だった」というお褒めの言葉。
会場内に溢れる、全員の弾けた笑顔。

ああ、報われた。

ここ最近、noteで繰り返し書いてしまって申し訳ないと思っている。
けれど。
本当に、本当に人の笑顔というのは人を救ってくれるのだ。

誰かのために一心不乱に頑張ること

人生を振り返ると、いつだって何かしら頑張っていたとは思う。
けれど、ここまで誰かのために頑張ったという経験はさほどは多くなかったかもしれない。

思い返せば、この半年間はイベント成功のために一心不乱だった。
外国の方が、少しでも安心して読み聞かせができるようにしてあげたい。
子どもたちに少しでも海外の文化を知ってもらいたい。
何もわからない他の図書館スタッフの不安を少しでも減らしたい。

そこに感謝されたいとか褒められたいとかいう見返りの期待もなかった。
ただただ、イベントに関わる人たちのために頑張ったという自負がある。

決して見返りを期待することは悪いことではないけれど、
純粋に誰かのために頑張れたときの充実感は、何物にも代えがたい。

この経験で得た精神を、僕はこのnoteでも大事にしたい。

この半年間、仕事を頑張れたのはnoteのおかげでもある。
自分の気持ちを書いていなければ、
自分の気持ちを誰かに読んでもらえていなければ、
自分は壊れていたかもしれないから。

なので、昨日の成功は読者の皆様のおかげでもあると思っている。
だから、そんな皆様のために、これからも全力で記事を書いていきたい。

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