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鍼灸学校でアドラー心理学講義

12月18日(水)、東京・町田市にある専門学校で、2コマの単発講義「アドラー心理学」を担当させていただきました。

はり・きゅう学科の学生さんが対象で、「社会はき(はりきゅう)学」オムニバス形式の授業のうちの一つです。

学科長の先生が、関西での学生時代に岸見さんの講義を受けて、以来、鍼灸の現場でアドラー心理学が助けになったとのことから、日本アドラー心理学会に講師派遣のリクエストがあり、そこからお話をいただきました。

事前の打ち合わせでは、「”課題の分離”が役に立った」「患者さんとの関係や、学生自身の生き方に役に立つよう」「学生が関心を持ちやすいようにワークなど含めて」「鍼灸の現場で感じていることなども含めて」などのお話。

2コマ(3時間弱)で伝えられそうなことには限りがあるので、

思想と理論(基本前提)をなるべく短いことばで揚げる

15-20分ごとにワーク(書いたり話し合ったり動いたり)

”課題の分離”というより”課題の整理”
 それは鍼灸の現場でも治療同盟をつくって援助するために
 目標の一致をとるために

よく聞く、観察する、けれど”傾聴”でもなく医療面接ともちがう
 それは基本前提にもとづいていて、勇気づけのために

繊細に身体に触れ・感じる、心身全体に関わる鍼灸師だから
 一瞬一瞬の関わりでちがいを生み出せるかもしれない

…ということは言い添える

そんな流れで組み立ててみました。

当日、最初は、だりぃ〜感じで出席したような学生さんたちでしたが、ペアやグループでのワークではわいわいとしてきて、ボディワークを少し試してもらうと、やはり興味深く体験してくれていました。

学科長の先生のほか、学科主幹の先生も「アドラー心理学は他の心理学と違って未来を語れる心理学」と紹介してくださったり。心理学科卒で1時間だけアドラー心理学の講義を受けたという広報企画課スタッフの方も一緒に受講してくださったり。

「来年度も」と打診をいただきました。

アドラー心理学を伝えるのは福岡で学習会をやっていたころ以来20年ぶり、学生さんに教えるのは前職での実習指導以来10年ぶりのことでした。

慣れないことですが、まわりまわって、鍼灸(身体に触れること) × アドラー心理学 という、私にとってたいせつに関わってきたことが結ばれて、ほんとうにありがたい機会となりました。

内容も、伝え方も、やってみて課題も見つかりました。
それゆえに、やってみてよかった、この機会をいただけてよかった、と感じています。次は…と考え始めています。

今年の暮れに有り難かったこと、今年のうちにことばにしておきたくて。

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