永月しおん

趣味で朗読をしています。 備忘録としてゆるゆると綴っていきたいと思います。

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マガジン

  • レオンファミリー

    • 15,847本

    共同マガジン|レオンファミリーの誕生日は2024年5月19日。 参加者は200名以上。 目的は愛を届けること。この一点。 トップの表示の文言やタイトル画面は変更しないでほしい。 変更された場合、予告なくマガジンから追放することがあるから注意。 詳しくはこちらから。 https://note.com/leon0812/n/ne50160a3b856?magazine_key=mfb3685bde725

最近の記事

9月のまとめ

10月になりました。 さすがに涼しい日も増えてきましたね。 過ごしやすい気温が長く続けば良いのですが…今年の秋は、どのくらい続くでしょう。 山本周五郎 作『日日平安』 食べるものにも困って切腹の真似で小銭を手に入れようとする主人公が出会ったのは…? 心があったかくなるような物語です。 村山籌子 作『かくれんぼ』 こぐまさんとあひるさんのかくれんぼ。 お月様までやってきて、とっても可愛らしいお話です。 中勘助 作『折紙』 妹と折った色とりどりの折紙たち。 久しぶりに

    • イメージと違った夏目漱石

      子供のころ、夏目漱石の肖像を見て、「ザ・文豪」「頭良さそうな人」みたいな印象を持ったことを覚えています。すっごく頭の悪そうな感想…! 初めて夏目漱石の書いた作品に触れたのは教科書でした。 中学高校どちらか覚えてないけど、『こころ』を所々抜粋したものが教科書に載っていたのですが、Kの自殺が衝撃的で…。 『高瀬舟』とかもそうですが、急に重い話を読まされてクラス中が「マジか…」って空気になるあの感じ、学生ならではですよね。 その印象もあって、夏目漱石には長らく重く堅苦しいイメー

      • 8月のまとめ

        早いもので、もう9月ですね。 今年の夏も終わり。なんだか寂しい気持ちです。 9月というと、もう今年も後半戦という気持ちになります。 お正月がついこの間のような気がするのに…!一年は本当にあっという間ですね。 太宰治 作『失敗園』 太宰家の庭に植えられた植物たちの心の声。 彼らは無事、成長できたのでしょうか。 新美南吉 作『かぶとむし』 大人と子供は、同じ村にいてもまるで違う世界に住んでいる…。 ちょっぴり切ないお話です。 牧野信一 作『蛍』 遠く離れた友達への手紙

        • 太宰治 作『失敗園』

          https://youtu.be/n9o9Ai1NNeY お花やハーブ、野菜なんかを季節を感じながら楽しく育てて、あわよくば収穫した物を料理してなんちゃって自給自足を楽しむ…。 家庭菜園やガーデニングにそんな夢を見たことが、誰しも一度はあるのではないでしょうか。 何かしらを育てたことがある人なら分かると思いますが、植物を育てるというのは案外大変なものです。 種によって適温や水やりの頻度が違ったり、虫やカビ、病気で元気がなくなることもあります。 さらには、自分に余裕がなくな

        9月のまとめ

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          7月のまとめ

          毎日暑い日が続いていますね。 午前中から夜までずっと逃げ場のない暑さ…! しっかり水分とって、冷房も活用して、まだまだ続く夏を乗り切っていきたいですね。 そんな7月のまとめです。 芥川龍之介 作『地獄変』 絵に憑りつかれた男の物語。 芸術というのは狂気と隣り合わせなのかもしれません。 夏目漱石 作『子規の画』 友人の正岡子規から送られた絵について語られています。 子規の画、ぜひ検索して見てみてください。 宮本百合子 作『グースベリーの熟れる頃』 小さな村に住む少

          中原中也 作『蝉』

          https://youtu.be/6aukaKkuGC4 夏が来ました。 いつの間にやら蝉がわんわんと鳴いておりますね。 考えてみると、夏というのは不思議な季節だなと思います。 草木が濃く茂り、青空に入道雲が出ている様は非常に生命力を感じる夏の定番風景ですが、その一方で夏には儚い印象を抱くことも多いのです。 若くしてこの世を去った中原中也本人もまた、この『蝉』という詩や夏のイメージにぴったりと当てはまるような気がします。 短い命をパッと輝かせる蝉や蛍。 華やかだけど一瞬

          中原中也 作『蝉』

          北大路魯山人 作『胡瓜』

          https://youtu.be/6y6XFnm5Vz4 毎日暑い日が続いていますね。 体の冷やしすぎもよくないですが、こんな時期はどうしてもトマトやキュウリなどの水分がたっぷり含まれた野菜が恋しくなります。キンキンに冷やして食べると、とっても美味しいですよね。 キュウリはどんな味付けにも合うシンプルな味と歯ごたえが魅力的で、季節を問わずよく食べられている野菜ではないでしょうか。 作中触れられているような漬物にすれば、ご飯のお供として毎日だって食べられそうです。 わた

          北大路魯山人 作『胡瓜』

          芥川龍之介 作『地獄変』

          俳優が時代劇に備えて乗馬を習ったり小説家が作品にリアリティーを持たせるため取材に赴くように、実際に見たり体験して自分がどう感じたかということは、表現活動において大きな力を持つと思います。 もちろん実際に体験出来ることばかりではありませんから創造力の豊かさは必要ですが、実体験に勝るものはないでしょう。 『地獄変』は、実体験によるリアルを求めるあまり身を滅ぼした絵師、良秀の物語です。 その目で見たものしか描けないと人を傷付け、ついには実の娘を見殺しにしてまで絵を描くことに没

          芥川龍之介 作『地獄変』

          6月のまとめ

          あっという間に6月も終わり…! 梅雨に負けてダウンしている間に、もう今年も半分終わってしまったのかと思うと震えます。 気が付けばもう7月が来るなんて!熱中症対策をしっかりして、夏に備えたいですね。 そんな6月のまとめです。 竹久夢二 作『秘密』 少女たちの秘密の世界を描いた作品。 女の子は秘密を共有するのが好きですよね。 新美南吉 作『デンデンムシ』 雨の日と言えばカタツムリ。 世界の美しさを再認識できるお話だなあと思います。 中勘助 作『結婚』 ご縁というのは

          6月のまとめ

          片山廣子 作『三本の棗』

          https://youtu.be/uX9Kh8KPNrI 育てている花が咲くといつも写真を送ってくれる母。 母は昔から植物が好きで、ベランダで色々と育てています。 わたしも小さい頃からどちらかというと植物は好きだったのですが、大人になるにつれて、より好きになっている気がします。母に似てきたのかな。 祖父母の家は、スーパーに行くにも山を下りないといけない田舎にあります。 自然に溢れた、というか自然しかないので、小さい頃祖父母の家に行くと、弟と家の周りをぐるぐる歩き回る遊びば

          片山廣子 作『三本の棗』

          林芙美子 作『着物雑考』

          夏祭りに行くと必ず見かける浴衣。 夏が近づいてきて、ショッピングモールなどでも浴衣の売り場を目にすることが増えてきました。 現代では夏を楽しむための一種のコスチュームのような存在になっている浴衣ですが、平安時代には入浴用の着物だったとか。 それが湯上りに着るものになり、就寝時に着られるようになり、江戸時代には外出もできるラフな着物の位置に落ち着いたそうです。 今の浴衣は、楽に着ることができるようにどんどん進化しています。 楽な服装がいくらでもある時代、着物はどうしても着る手

          林芙美子 作『着物雑考』

          豊島与志雄 作『ばかな汽車』

          https://youtu.be/7GPA79yasP8 現代では科学で説明がつくことでも、昔は妖怪や幽霊、キツネやタヌキの悪戯だとされていたことが沢山あると思います。 科学的に原因が解明されているのはもちろん安心できるのですが、なんだか少し寂しいなと思うのは私だけでしょうか。 不思議なこと全てに説明がつくよりも、分からないまま、不思議なままを楽しみたいというか。 幽霊や宇宙人についても、実際本当なのかどうなのか知りたいけど、現実的な答えが分かってしまうとちょっと寂しいな

          豊島与志雄 作『ばかな汽車』

          芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。

          https://youtu.be/fmxLBmCzKCk 誰しも一度は「魔法が使えたらなぁ」と思ったことがあるのではないでしょうか。 わたしの場合は、ドラえもんやハリーポッター、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの物語を読んで、そんな妄想をよくする子供時代を過ごしました。 芥川龍之介だと、この『魔術』の他に『杜子春』や『仙人』などの作品でも不思議な力に憧れる主人公が描かれており、今も昔も魔法に憧れる気持ちは変わらないんだなあと、なんだか面白いです。 『魔術』はタイトルの通り、

          芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。

          宮本百合子 作『雨が降って居る』を朗読しました。

          6月と思えないような暑い日が続いていますね。 私の住んでいる地方では週明けからお天気の崩れる日が増えるようですが、皆さんのところはどうでしょう。梅雨、してますか? 近年は異常気象で、夏はどんどん暑くなるし、春と秋はあるんだかないんだか、そんな感じになっていますね。 自分から意識を向けないと四季が気付かず通り過ぎてしまいそうで、なんだか寂しいような気がします。 『雨が降って居る』には、室内から外の雨の様子を眺める様子が描かれています。 薄暗い書斎の机の前に座って、目の前の楓

          宮本百合子 作『雨が降って居る』を朗読しました。

          中勘助 作『結婚』を朗読しました。

          https://youtu.be/1LnTaDCYH_4 この『結婚』という作品は、障害を抱えた兄の世話を頼むために奥さんを貰うという、今の時代だと炎上間違いなしのエッセイ。 でも、「奥さんが可哀そう!」で終わらずにぜひ読んでいただきたい作品です。 お嫁さん探しを始めた作者。 知人から一人の女性を紹介されますが、その人とは初めて会ったはずなのに、実はちゃんとご縁がつながっていた出会いだということが分かります。 人と人の出会いの不思議さ、少しずつ親しくなっていく二人の様子が

          中勘助 作『結婚』を朗読しました。

          新美南吉 作『デンデンムシ』を朗読しました。

          https://youtu.be/p4SGN4MvLX0 6月に入り、そろそろ梅雨入りの季節ですね。 この時期の代名詞ともいえるのが、アジサイ、そしてカタツムリではないでしょうか。 カタツムリは呼び名が複数ある生き物で、「カタツムリ」「デンデンムシ」そして少数派として「マイマイ」という呼び方もあるそうです。 世代別で見ると「デンデンムシ」と呼ぶのは年配の方の割合が多いようですが、童謡の「かたつむり」にはデンデンムシが出てきますので、若い方にも馴染みのある呼び方ですよね。

          新美南吉 作『デンデンムシ』を朗読しました。