見出し画像

山口拓郎著|9割捨てて10倍伝わる要約力

どうも、読書家のヒデです。
TwitterやInstagramにて、本についての発信をしています。

Twitter ⇒ https://twitter.com/b_ls_h

Instagram ⇒ https://www.instagram.com/hide109445/

今回は日本実業出版社さんから2020年7月20日に出版された、山口拓郎さんの『9割捨てて10倍伝わる要約力』をご紹介したいと思います。

本題に入る前に少しお知らせをさせてください。

毎週金曜日、夜の10時から、おとんさんと言う読書家の方と、Twitterにて「読書会スペース」を開催しております。本の紹介や読書術、読書についての質問、ご相談にお答えするスペースです。興味のある方は、ぜひ遊びに来てください。質問、ご相談はTwitterのDMにて受け付けてます。

それでは本題です。

人に何か伝えるとき、うまく伝わらないとか、途中から何を言っているのかよく分からなくなったり、そんな経験や、周りにそういった人がいたりしませんでしょうか。

それは、うまく「要約」ができていないからなんです。

要約力とは、情報のポイントをつかんで、状況に応じて、簡潔かつ論理的にアウトプットする能力のことです。

要するに著者の言葉を借りると、「死んでもこれだけは言っておく!」というものを見つけることです。

1から10まで何でもかんでも話して、ダラダラとあれこれ話すほど、かえって伝わらなくなってしまうんです。

要約力が高い人たちにはある共通点があるんです。

それは、「情報の9割を捨てている」ということです。

要するに「何を伝えるか」よりも「何を伝えないか」の方が大事だということを理解しているんです。

一方で、話が長く、ダラダラとあれこれ話してしまう人は「要約ベタ」の典型の人です。

たくさん伝えなければ相手に理解してないと思い込んでいたり、頭の中の情報を適切に処理したり、整理することができていないんです。

そしてその裏には、自信のなさが隠れているんです。

言うまでもありませんが、人にうまく伝える要約力は仕事の効率と生産性に、深く関係しています。

自分の意見を伝えるとき、企画、提案、プレゼン、交渉、営業、あらゆるシーンで求められる能力なんです。

本書では、その要約のプロセスを3つのステップに分けて考えています。

それが、「収集」「整理」「伝達」です。

そして、要約力というのは、生まれながらに備わっている才能などではなく後天的に身に付けることができるスキルなんです。

要約のキモは、「誰に」「何を」「どう」伝えるかです。

人に10倍伝わる要約力を身に付けるために、本書の3ステップ、「収集」「整理」「伝達」をざっくりと解説していきたいと思います。

情報の収集

当たり前ですが、人に何かを伝えるとき、つまりアウトプットするには、必ずインプットが必要になります。

自分の好きなことや、長く勤めている会社のことなら、1時間でも2時間でも、話していることができるのではないでしょうか。

ですが例えば、「今から世界経済の歴史について話してください」と言われたら、話すことができない人がほとんどではないでしょうか。

それは情報を持っていないからなんです。

要するに、人に何かを話すときは、大前提として、その情報を持っていることが必要になるんです。

常に情報のアンテナを立てて、学び続けることが大事なんです。

その際に注意するべきポイントは、信頼できる情報源から情報を得るということです。

そして、集めた情報の質を高めるには、自分に質問することです。

例えば、行列ができているお店があったとして、「行列ができているのはなぜか?」「それはお昼時だったからではないか?」「もしかしたらバンドワゴン効果を狙ったマーケティングなんではないか?」といったように、いちど見聞きした情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、自問して、それらに答ていくことで、情報の質というのは高まっていくんです。

質問をぶつけるときは、「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」「どのように」「どのくらい」「いくらで」と、5W3Hで考えると、質問がしやすくなります。

その中でも理由や原因、根拠や動機などを質問する「なぜ」が、非常に重要になんです。

「なぜ、その手段が有効なのか?」「なぜ、その会議が必要なのか?」「なぜ、ミスが起きたのか?」。

「なぜ」という疑問に答えることで、根拠や根本的な原因を知ることができて、アウトプットの説得力が格段に上がるんです。

そして、情報をインプットするときに注意しなければいけないポイントが、思い込みをなくすことです。

例えば、仕事で1度ミスをした相手を、仕事ができない奴だと決めつけてしまったり、レビューの評価だけを鵜呑みにして、面白い映画と決めつけてしまったり、値段の高いお店は、美味しいに決まっていると決めつけてしまったり、こうした思い込みや偏見があると、情報を正確に把握できなくなるので注意が必要なんです。

情報の整理

情報の整理とは、グループに分けて優先順位をつけるということです。

情報を整理整頓できていないと、必要な情報をすぐに取り出すことができませんよね。

例えば、パソコンでも一つ一つのファイルを、項目ごとに分けたフォルダーに保存してると思います。

そうすることで、必要なファイルをすぐ取り出せるようになるのと同じなんです。

頭の中もそうやって日ごろから、グループ分けしてフォルダを作っておくことが大事なんです。

例えば、本であれば、「ビジネス」「自己啓発」「文学」「ミステリ」「SF」「ラノベ」「教育」「歴史」「科学」「テクノロジー」など、こうやって頭の中にジャンル別のフォルダーを作っておけば、その作品を読んだときにフォルダーに入れることができるんです。

グループ分けができたら、次に大事なのが優先順位をつけることです。

優先順位をつけるとは、「これだけは言っておく」というものを選び、9割を捨てるための作業です。

優先順位をつけておくことで、相手に伝えたい情報を確実に伝えることができるようになるんです。

情報の伝達

この、「人に伝える」ということがなかなかうまくできなくて、苦しんでいる人も多いんじゃないでしょうか。

人に伝わらない要因は、大きく分けて2つなんです。

それが「話しすぎ」と「言葉足らず」です。

話しすぎの人は、相手の時間を奪っていると言うことを自覚しなければいけません。

要領を得ずに、ダラダラと話してしまう人は、情報整理がうまくできていない人です。

そして言葉足らずの人は、前提や全体像がなかったり、主語や目的が抜けていたりします。

相手に上手に伝えるためには、くどい前置きは絶対にしてはいけません。

例えば、会社で上司に「今回の出張の成果はどうだった?」と聞かれて、「はい最初にA社に伺ってから、B社を訪問しました。D社にはアポを入れたのですが、当日キャンセルになってしまい……」のように、詳細からくどくどと話をされても、上司はそんな事は求めてないですよね。

上司が聞いているのは「成果はどうなのか」と言うことなんです。

くどい前置きは捨てて、本当に伝えなければいけない重要な情報を、最初に伝えなければいけないんです。

詳細は上司が求めてきたら話せばいいんです。

人に何かを伝えるときは、「幹→枝→葉」の順番で話すのが基本なんです。

幹は全体図です。

つまり「これだけは言っておく!」というものです。

枝と葉は、幹の内容を具体化した詳細部分です。

先程の例でいくと、「成果があったのか、なかったのか」ここが全体図、つまり「これだけは言っておく!」という部分です。

まず最初に、全体図を話した上で、枝と葉の詳細部分に進んでいくと、格段に伝わりやすくなるんです。

本書には、あらゆるビジネスシーンで使えるトークテンプレートや、曖昧さをなくす話し方や、文章を要約するためのエクササイズなどが記載されているので、ぜひみなさんも本書を手に取って、要約力を上げて、相手に10倍伝わる話し方を手に入れてみてはどうでしょうか。

今回は以上です

最後まで読んでいただき、ありがとうございます

それでは素敵な1日を

読書家のヒデでした


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?