Quantum Accounting Inc.

Global, Complex, Cutting-edgeな分野に強く、IFRS、US GAAP、M&A、仮想通貨などに関する会計コンサルティングサービスを提供しています。

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最近の記事

SPACの光と陰:SBCのNASDAQ上場とJEPLANの上場断念 – リデンプションの荒波に揺れる日本企業の挑戦

はじめに2024年9月17日、日本国内で湘南美容クリニックを展開するSBC Medical GroupHoldings(以下、SBC)は、特別買収目的会社(SPAC)であるPono Capital Twoとの統合を通じてNasdaqに上場しました(プレスリリース)。当初、SBCの評価額は12億ドルとされていましたが、市場環境の変化や投資家の関心低下を背景に、最終的には10億ドルに引き下げられました。それでも、近年の日本企業による米国上場事例の中では、非常に高い評価額となってい

    • 米国上場への展望とIRの重要性〜Gateway GroupへのInterview〜

      本日は、Gateway Groupの新町スティーブン様に、企業が成長を目指して資金を調達するための手段についてお話をお伺いしたいと思います。Gateway Groupは、金融コミュニケーションとデジタルメディアのアドバイザリー業務において業界をリードする企業であり、未上場のスタートアップからNASDAQやNYSEに上場する企業に至るまで、さまざまな発展段階の企業に対して支援を行っています。 記事をお読みいただき、ご質問やお問い合わせがございましたら、Japan@gatewa

      • 議決権種類株式の一種、Tenure Votingとは?

        はじめに米国の証券市場、特にNasdaqに上場するスタートアップ企業では、創業者が会社の経営権を維持するために、議決権種類株が広く採用されています。特に有名な例として、Googleの運営会社であるAlphabet Inc.があります。Alphabet Inc.では、以下の3種類の株式が発行されています。 クラスA株式 一般投資家が購入できる株式で、1株あたり1つの議決権を持ちます。 クラスB株式 創業者や内部者が保有する株式で、1株あたり10倍の議決権を持ちます。これによ

        • (Interview後編)上場後の現実:くら寿司USA元CFOが明かす米国市場での持続的成長戦略

          はじめに(インタビュー前半の振り返り)インタビュー前編では、篠原浩二氏のキャリアや、くら寿司USAでのNasdaq IPO準備、さらにはパンデミック下でのIR戦略について詳しくお話を伺いました。 【インタビュー前編であるNasdaq IPOへの挑戦:くら寿司USAが切り拓いた道 〜元CFOが語る上場までの2年間の軌跡〜の目次】 はじめに インタビュー参加者の略歴 CFOの軌跡:シリコンバレーからくら寿司USAへ IPOを目指す日系企業のCFOとして:くら寿司USAの

          (Interview前編)Nasdaq IPOへの挑戦:くら寿司USAが切り拓いた道 〜元CFOが語る上場までの2年間の軌跡〜

          はじめに篠原さんは現在アメリカ在住ですが、今年5月に日本に一時帰国のタイミングでQuantum Accountingの虎ノ門オフィスにお越しいただきました。新たにQAにジョインしていただくことになった篠原浩二氏と、QAの代表取締役役社長の南塚正人氏、Executive Fellowの酒井弘行氏、顧問である中多広志氏との対談インタビューを前編である本記事と後編の2本仕立てでお届けします。 インタビュー参加者の略歴南塚 正人(代表取締役社長): 東京大学文学部卒業後、TBS入社

          (Interview前編)Nasdaq IPOへの挑戦:くら寿司USAが切り拓いた道 〜元CFOが語る上場までの2年間の軌跡〜

          Quantum Accountingが篠原浩二氏を新Advisorに迎える

          Quantum Accountingは、この度、篠原浩二氏を新たなアドバイザーとして迎えることを発表いたします。US CPAとしての資格を持ち、豊富な実務経験と類稀なる専門性を有する篠原氏は、我々のチームにとって価値ある新たな力となります。 篠原氏は、1986年に日本の大学を卒業後、米国オクラホマシティ大学で経営学の修士号を取得。その後、米国内の著名な会計事務所でキャリアを積み、法人税部門において深い経験を積みました。 特に目を引くのは、KURA Sushi USA In

          Quantum Accountingが篠原浩二氏を新Advisorに迎える

          SPAC開示規制等強化へ

          2024年1月24日、米国証券取引委員会(SEC)は、SPACによるIPOおよびその後のde-SPAC取引における、開示の強化と投資家保護の追加を目的とした新ルールおよび改正を採択しました(LINK)。 SPAC規制強化の経緯この変更は2022年3月のSECのミーティングで検討されるとされていた内容で、いわば既定路線ともいえるものでした。しかしそこから約2年弱、SPACの関係者を中心に大激論が交わされたようで、当時想定したよりも時間がかかってルール化された印象です。この規定

          SPAC開示規制等強化へ

          SPAC統合時ののれんに関する会計処理

          “SPACを通じて上場した企業、巨額ののれんの減損を計上”今年(2023年)4月6日のウォールストリートジャーナルに、Companies That Went Public via SPACs Log Billions of Dollars in Goodwill Write-Downs(SPACを通じて上場した企業、何十億ドルものののれんの減損を計上)という記事が載りました。 この記事によると、SPAC(特別目的取得会社)を通じて上場した企業39社が2022年に合計約115

          SPAC統合時ののれんに関する会計処理

          シーラテクノロジーズがNasdaq上場

          023年3月31日、資産運⽤プラットフォーム「利回りくん」を中心としたウェルステック事業、利回りくんAIの開発をしている株式会社シーラテクノロジーズ(以下シーラ)が、米国ナスダック市場への新規上場が承認され、Nasdaq上場を行いました。2023年3月31日(金)に上場したことをお知らせします。(シーラのプレスリリースより) シーラのNasdaq上場までの経緯 シーラがSECの電子システムEDGERへ最初にDRS(Draft Registration Statement)と

          シーラテクノロジーズがNasdaq上場

          日系企業のNasdaq IPOをめぐる最近の動き

          昨今、話題になっている日系企業のNasdaq上場!この記事では、2023年3月24日時点における日系企業のNasdaq IPOをめぐる動きについて、各社の状況を記載しております。現時点で既に上場している日系企業5社に加え、上場準備を進めている企業4社のSECファイリング等から読み取れる状況、さらにはIPOに向けての動きがある会社3社も取り上げました。 弊社では日系企業のNasdaq上場のサポートをさせていただいております。ご関心がある企業様にはオンラインでのご相談もさせていた

          日系企業のNasdaq IPOをめぐる最近の動き

          SAB121の公表 – 米国会計基準における顧客預かり暗号資産の会計処理の変更

          Summary米国SECによりSAB121が公表されました。SAB121は、顧客から暗号資産を預かっている企業に対して、関連する報告や開示要件に関するガイダンスを提供しています。 実務的には2つの大きな変更点があります。 ①預かり暗号資産に対する支配権の有無に関わらず、保全義務を時価で負債計上し、対応する資産は時価で資産計上することになりました。 ②財務諸表への開示だけではなく、Description of Business、Risk Factors、Managemen

          SAB121の公表 – 米国会計基準における顧客預かり暗号資産の会計処理の変更

          コインチェックがSPACを利用してNasdaqに上場

          2022年3月22日、マネックスグループは、暗号資産交換業を手がける子会社コインチェックを特別買収目的会社(SPAC)との統合を通じて、年内にも米国Nasdaq市場に上場させると発表しました。暗号資産業者は、東京証券取引所が上場審査を受け付けない方針を取っているため、複数の同業他社もNasdaqやNYSEへの上場を検討している状況と思われていましたが、コインチェックが先陣を切る形となりました。 複雑なdeSPACスキーム マネックスグループのプレスリリースに詳細が記載されて

          コインチェックがSPACを利用してNasdaqに上場

          ニューヨーク証券取引所(NYSE)およびNasdaq上場日本企業一覧

          武田薬品がNYSEに、メディロムや吉通貿易がNasdaqに上場し、注目が集まる米国上場ですが、現時点でNYSEおよびNasdaqに上場している日本企業を一覧にしてまとめてみました。 なお、過去の日本企業によるNYSE上場の変遷は「米国証券市場ガイド 第1回:日本企業によるNYSE上場」を、Nasdaq上場の変遷は「米国証券市場ガイド 第2回:日本企業によるNasdaq上場(その1)」および「米国証券市場ガイド 第3回:日本企業によるNasdaq上場(その2)」をご覧ください

          ニューヨーク証券取引所(NYSE)およびNasdaq上場日本企業一覧

          コインチェックがSPACを利用してNasdaqに上場

          2022年3月22日、マネックスグループは、暗号資産交換業を手がける子会社コインチェックを特別買収目的会社(SPAC)との統合を通じて、年内にも米国Nasdaq市場に上場させると発表しました。暗号資産業者は、東京証券取引所が上場審査を受け付けない方針を取っているため、複数の同業他社もNasdaqやNYSEへの上場を検討している状況と思われていましたが、コインチェックが先陣を切る形となりました。 複雑なdeSPACスキーム マネックスグループのプレスリリースに詳細が記載されて

          コインチェックがSPACを利用してNasdaqに上場

          吉通貿易がNasdaq上場

          東京生活館というドラッグストアや、化粧品や健康食品、日用雑貨などのECを展開している吉通貿易株式会社が2021年8月27日にSECに登録申請書(Form F-1)を提出し、12月23日にSEC登録が完了、2022年1月13日にNasdaqへ上場となりました。(公式HPのお知らせはこちら、吉通貿易がこれまでに提出した資料についてはこちらをご参照ください。) 2020年12月にメディロムがNasdaqにIPOしたのに続き、約1年ぶりに日本企業のNasdaq上場となりました。

          吉通貿易がNasdaq上場

          Quantum Accounting Inc.編集長からご挨拶

          Quantum Accounting Inc.の細田です。 初めに自己紹介をさせてください。 大学にて理学部を卒業。その後、医科学研究所を経て、9.11の4ヶ月後、ニューヨークに渡り、コロンビア大学の研究室で主に変異 DNAや変異ショウジョウバエを作るお仕事をしてました。4年後、妊娠中に実験で使う液体窒素タンクを押したところ、 破水。近くの病院で長男を出産。マンハッタンのデイケアは高すぎるため、仕事を辞めざるを得なくなり、2年間NYで子育てをした後、オハイオ州のシンシナティに

          Quantum Accounting Inc.編集長からご挨拶