わが子が描いた絵。憧れの人が座った席。それがブランドの本質だ。
あなたの身の回りにもありませんか。「これじゃなきゃダメ」という唯一無二の存在がブランドの本質になります。
Voicy No.0327 2023年6月19日放送
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4人とも捉え方が違っていた
この前、間に1つ大きな会社が入っていて
とある中小企業で、海外から日本に進出した企業が
後発で既に結構日本や世界でマーケットが
混み合っているところで
ある商品を投入する新ブランドをやっているけど
うまく売れていないので相談に乗っていました。
間に入ってくださる方とは何度も会っているので
リモートで会議をしたんです。
先方から4人出てこられて
ブランディングの捉え方が
4人ともめちゃくちゃで大変だった。
ブランドってなんたるものかが
ごちゃごちゃだったのです。
結局、ブランドづくりとか
ブランディングがうまくいくかどうかは
自分なりのブランド解釈がないと
どうしようもないんです。
「おいしいご飯」といっても全然違うじゃん。
だからブランドとブランディングに関して
ご自身の考えをもって、その後会社として
ブランドとブランディングが何か
いったん持ってほしいと思いました。
でも、その会社のお仕事を受けるかは、
1回話を聞いて、すごく難しいかなと思ったな。
大勢にウケることしか考えてない
ブランドの本質については過去に
何度かお話ししているので
それを聞いていただきたいのですが
「ブランドはファンがいる状態」です。
ファンというのは相対比較を超越して
「これじゃなきゃダメ」と
愛着を持ってくれている方が
いるということです。
ファンがいる状態です。
なので、知名度があっても
ファンがいない状況もあれば
そんなにマスに向かってないけれど
ファンがいて
ブランド化しているものもあります。
今度、「これとこれだけ聞いたらいいよ」
というのをまとめるので
それを見てもらえればと思っています。
ブランドになるには多数が評価して
「いい」と言ってくれるかどうかから離れることが
熱いブランドをつくる上ではすごく重要です。
多くの人の評価、マスの評価に
合わせること自体を目的にすると
自分のファンを信じてないことになるからです。
ファンとの関係でファンが熱くなること
多数にウケる「てんびんのさじ加減」を
間違ってはいけません。
たった1人が燃えているか
俺がブランドづくりで相談をもらうと
「うちのは知名度がないんですよ」と言われます。
知名度がないのも問題ですが、
知名度があってもなくても
「1人もそのブランドに燃えてない」ことが
問題なのだと見過ごしているし
見て見ぬふりをしています。
ですから、大体売れてない
ファンが熱くないというのは
露出の問題ではなくて
たった1人たりとも
燃えてないじゃないかというのを
どうにかしなきゃダメなのです。
「たった1人でいいんですか」と言われますが
結局、その木を燃え広げていくだけですから。
それで1000億とか、本当にできますよ。
他の人から見て無価値だったとしても
今日のタイトルでお話した
「わが子が描いた絵」「憧れの人が座った席」
みたいなものがあります。
わが子が描いたお父さんの絵なんて
技術的には大したものではないし
よくレストランとかカフェやホテルにある
「昔ジョン・レノンが座った席」という話が
ありますよね。
そこに本当に思い入れがある人にとっては
むちゃくちゃ価値があって
どうしても行きたい所だし
最近は映画やアニメの聖地巡礼もそうですが
その方にとっては
思い入れやドラマがある状態です。
おむつにウンコして泣いていたうちの子が
私の顔だということで絵を描いてくれたんだなと
そこに刻まれてくるさまざまな思いとドラマが
わが子が描いた絵の価値を
「一生取っておこう」というところまで
上げてくれます。
ブランドづくりやブランディングは
結局のところ、それなのです。
コテツ、
なに手間が掛かることを言っているんだよ。
さっさと結果が出るハウツーを
しゃべればいいんだよという人は
俺とも合ってないのもあるけれど
多分ブランドづくりに合ってないです。
それがどれほど効くかということですが
人が思い入れと愛着をもって応援する
熱くなることが、時間を超えて
どれほどのエネルギーを生んでいくか
ということです。
悩みと勇気づけがセットになる
ほとんどの人は、思春期に聴いた曲が
いい曲に聞こえちゃう現象があります。
物心ついて集団生活をして
楽しくみんなでサッカーや野球をやったり
遊んだりしている小学校の間は
なんとなく一体感を持ってやれますが
中学に入ると自分と他人との差を知って
なんだか孤独を感じるじゃないですか。
そこで流れてくる
ちょうど13歳から15歳あたりに聴く
曲のエモさたるや、たまらないよね。
これが結局ブランドなのです。
なんで思春期に聴いていた曲が
マイ・フェバリットになって
いい曲に聞こえるかというと
悩んでいた自分と勇気づけられた体験が
セットになっているからです。
ブランディングというのは
それをやれるか、やれないかです。
今日はその感覚を改めてつかんでほしいのです。
この感覚がつかめると、
性能が優れている劣っている
金額の高い低いではないのがわかると思う。
自分がやっている活動やビジネスで
対象となるファン候補の方と
そういうふうなことができるかどうかなのです。
心理操作や
意図してエモい感情を演出することでもないけれど
本当にブランドオーナー側が
ご本人側からすると「大したことじゃない」と
思っていることが
とんでもない思い出になっていたりしますからね。
それで火をつけていく。
「それは続きますか」といわれますが
ドカーンとしたマスの広告で
一時的に多くの人に見られること自体が
続いていないでしょう?
マス向きの広告に期待しすぎなんだよね。
個人事業や中小企業が
それだけでどうにかなると思ったらダメですよね。
憧れの人が座った席なんて
そこに思い入れもドラマも歴史も
感じていない人からすると
なんてことないもんね、本当に。
それを自分のブランドとファン候補の方と
どうつくっていくかをやっていけば
ブランドは熱くなって、強くなって
積み重なっていって、年々楽になります。
俺もそういうふうに関係していきたいと思って
今日もしゃべっております。
以上、久々野智小哲津でした。
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上の文章はVoicy放送をさかのぼり文章化したものです。
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