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恋愛とブランドづくりは似ている。

Voicy「コテツのブランディングと商売の話」 コラム
 読めばブランディングができて、商売が上手くなる。

【お 知 ら せ】




コテツです!

3月12日土曜日18時から、渋谷でトークイベントやります!
どなたでもご参加できます。

天才研究でアート型ビジネスを提唱する、やまけんさんと。

👇告知ページ


 今回はぼくが「ブランディング」について教わった久々野地小哲津(くくのちこてつさん)と年に1~2回やっている、トークイベ
yamadakenta.jp
※SNSでアップするのはなしお願いします。
お知り合いに個別で教える形で。

同じテーマを持っている、やまけんさんとのトークショーで
非常に気づきのある内容になります。

内容は、

コロナ禍で消費者の心理が変化している中での
今のブランディングについて、
最新の事例も含めて

ブランディングに何が一体大事なのか?

をお話しします!

コテツゼミで何をやるか?も話します。

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Voicy No.0020 2021年8月23日収録
恋愛とブランドづくりは似てる。同じだ。


出会っただけだと恋愛にならない。

「ブランドづくりと恋愛は全く同じ」という話をしようと思います。タイトル的には「似てる」なんだけど。

ビジネスを始めたばかりのとき、なかなかうまくいってないときは集客がとにかく重要で、俺が接している限り、そればかりを考えている人が多い傾向がある。

当然、俺も会社を立ち上げたばかりでうまくいかなかったときは、新規のお客さんをとにかく取らないとキャッシュフローが回らない現実があったから、集客と、もうちょっと広い意味で捉えれば、マーケティングを一所懸命やりました。それはそれで、ビジネスで売上を上げる1つのポイントです。

けれども、それは一側面で、
恋愛も「出会うこと」と「愛されること」の2つがあります。

ブランドをつくっていこうと思ったら、どうやってファンの方がそのブランドに愛着共感を得て、ファンの方に愛される状態をつくるかので、どちらかというと「どうやって出会うかではないほう」が重要です。

しかし、日本でブランディングの話をしていると、集客マーケティングを頑張って効果が上がると、なぜかそのままブランドはいつかレベルアップするというか、昇華していくと思っている人が結構多い。けれども、これは別なんだよね。

ブランドづくりには恋愛と全く同じ側面があります。

マッチングアプリは数多く「いいね」をもらい、数多くの方とデートするために使うものだけど、そのときに写真の撮り方やプロフィルを工夫して、「いいね」をもらいやすくするテクニックや技法はあると思う。

「いいね」をもらって毎週、数多くの人と出会えてデートをしたところで、自分自身に離れられなくなるような魅力や人間力、会って話してみたら、さらに深い何かを感じさせるものがなければ、その先ずっと長く一緒にいようという気にはならないですよね。

ファンの方に「あなたじゃなきゃダメ」と言っていただいて、年々ビジネスやブランドづくりをやり続けることで積み上がっていって、ブランディングはどんどん楽になるのです。

マーケティングは宣伝、広告的な部分を活用するので、やればやるほど、その施策自体の効果は下がります。毎年1つのやり方しかしていなければ、マーケティング集客策は効果が下がっていきます。

たくさんの人と出会おうと思ってマッチングアプリで写真を工夫したとしても、テクニック的なことはほかの人もやってくるので効果は下がってきます。

でも、その人自身の魅力を上げておけば、出会ったあとに愛されるようになる確率は上がっていくわけです。ブランドづくりは、どちらかというとそっちなのです。

恋愛とブランディングが似ているという例え話をします。

そもそも恋愛がよくわからないので「ブランドづくりと恋愛が同じ」と言われてもわかりませんと言われて、「ああ、そうですよね」となって説明に困っちゃうんだ。

ビジネスでも永久に新規を取り続けて、一度ご購入いただいて接点があったお客さまに対して「何をするか」決めてないところがある。戦略的にそれをやっていない会社は結構ある。これだと「釣った魚にエサはやらない」と一緒で、ブランドにならないんだよね。

フランス・イタリアにハイブランドは多い。そこがなぜ150年とか100年とか続いているのか。原価からすれば、びっくりするぐらい高い金額で、いいお客さんがずっといてくださるのか。

ハイブランドが成立している理由の1つは、既存のお客さまに時間と手間とお金を使っているからです。

実際に自分はヨーロッパのブランドオーナー家と接点を持って、紹介いただいて、どんなふうにやっているか内側から見せてもらったことがあります。

自分がやっていたブランドが最初なかなか売れなくて、どうブランドがビジネスをやっているか知りたくて、まあまあなお金を使ってフランスとかイタリアのジュエリーブランドの上顧客になって、どんな扱いを受けていくのか見せてもらいました。

たくさん金額を使ってくださる上顧客とブランドのファンは別だけど、それを体感してみてすごく強く思うのは、とにかく新規獲得一辺倒ではないことです。ハイブランドが長く続いているのは、既存のお客さまにお金と時間と手間をめちゃ使っているからです。

デパートは今コロナでめちゃくちゃ業績が良くない。デパート関連は自分もアドバイスで入っているところがありますが、店舗ビジネスはもともと器が大きいから、コロナの打撃を受けているビジネスの代表格でもあります。飲食店と百貨店関連は、業績も良くなくてすごいですよ。

では、なぜデパートはその状況でもなんとか持ちこたえているのでしょう。

そもそもコロナがなくてもデパートは時代とズレてきていたのは間違いない。なぜうまく生き延びられるかというと、外商というビジネスがデパートはすごいからです。

お店があって、そこに買いに来てくださったお客さまが選んで買ってくれるという一般顧客さまに対するビジネスと、外商というのは地域の有力な富裕層、資産家のリストがあって、昔からの先代、先々代というか、おじいちゃん、おばあちゃんぐらいから、そのデパートとのお付き合いがある。そこでカタログとか商品を持って伺って買っていただくという商売だ。

これは各デパートとか地域によって比率が全然違いますが、来店するお客さまの100分の1、200分の1、500分の1、場所によっては1000分の1ぐらいの人数で、デパート全体の売上の5割とか6割を上げる場合もあるんです。

2割8割の法則って聞いたことがある方がいると思うけど、20%のお客さまが8割の利益をつくるみたいなのがある。それはちょっと話がズレてしまうので本題に戻します。

これは何の話かというと、デパートって不特定の人たちが中に入ってきて回遊して、買う、買わないというランダムゲームの感じがします。けれども、実際は顧客台帳を元に、その顧客が好きなものとか求めるもの、ここのご家庭は絵を買ってくださるとか、ここのご家庭は、家具はこういう方向性のものだとか、ここのご家庭は、食器類はこういうものをいつもお求めになるというのを抑えていて、そういうもので本当にいいものをシーズンごととかに持っていくわけです。

そこで数百万とか数千万、まとめて買ってもらうというビジネスのやり方があります。これはあまり表に出てこないけど、各デパートの、ぎりぎり生き残りの生命線だったりするんです。

次のチャプターで、その辺にもう少し触れます。

デパートの外商ビジネス

外商はデパートの生命線です。デパートの外商というビジネスのやり方は、ハイブランドと全く一緒で、既存のお客さまに時間と手間とお金を使って、好みとか、どういうことをすると満足いただくかというのを積み上げています。これは時間をかけていけばいくほど、お互いの好みが合っていくじゃないですか。

恋愛とブランドづくりが同じといっても、最初はわかりやすいメリットが必要ですよね。人と人が付き合っていくにあたって、見た目が好みとか、めちゃ古い表現だけど三高という言い方が昔あって、高収入・高身長・高学歴とか、いい会社に入っているとか、趣味の話が合うとか。これはわかりやすいメリットだけど、結局、長く続いていくにあたっては、メリット、デメリットをまとめて「なんかいいね」に変わっていくものです。

ブランドというのは、相対比較を超えて「あなたじゃなきゃダメ」という関係になります。そうすると、当初のファンとブランド自体がかみ合わさるポイントと、続いていくためにかみ合わせるポイントは変わっていくのです。好かれるために、メリットやセールスポイントが、最初に興味のフックを掛けるに当たって絶対必要です。

それが徐々に抽象的な愛着に変化していく形になっていく。これをブランドに例えると、VUITTONが好きな人に、VUITTONが好きな理由を言うと、いろいろ説明してくれる。それに対して「いや、グッチはこういう点がもっといいよ」とか、「シャネルはこういう点でもっと優れているよ」と部分のメリットで説得しようとしても、最後は「VUITTONが好きだから」みたいなことがあります。

例えば車でも、日本で強い三大ブランドといえばトヨタ・日産・ホンダだけど、車好きは、自分の中でどれが好きというのがあります。

例えば、ホンダが好きだという相手にトヨタの燃費が最近良くなってきている話をしても、「燃費で選んでいるんじゃないんだ。自分はホンダがF1をやっていたときからのスポーツカー的なイメージが好きなんだ」という抽象的なもので心つかまれてしまっていると、周りがいくつかを相対比較してメリットで説得にかかっても、本人は変わらない状態ができることがあるんです。

ブランドは恋愛と同じです。

恋愛が最強なのは「なんかいいよね」となっていたら、他の人にいくら「もうちょっと収入が高い人いる」とか、「あの人よりもいい会社で働いている人を紹介するよ」と言われても、「なんかいいよね」で愛着を持ってしまうと、理屈で説得されても変わらないことになる。

これがブランドづくりの本質で、目指すべきところなので、恋愛とブランドづくりは似ているどころか、全く一緒ということです。

個人のブランディングもビジネスでブランドづくりをやるときも、お客さま・ファン候補の方と接点を持ったときは、最初は興味を持っていただけるメリット、セールスポイントを伝えつつ、接点を持ったあとは、どうやってそれを愛着とかメリット、デメリットを含めた「なんかいいよね」に変換して信頼関係を結べるかという、2段階の作戦が必要です。

今日はこのお話をしてみたものの、ブランドづくりに関しても恋愛に関しても、わかったなんてありません。なかなか両方とも深いテーマですので、もっと研究し自分を磨いて、その2つに臨んでいきたいと考えています。

久々野智小哲津でした。

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