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酒カスにもおすすめな旅行記『酒を主食とする人々: エチオピアの科学的秘境を旅する』
ノンフィクション作家で探検家である高野秀行さんの最新作『酒を主食とする人々: エチオピアの科学的秘境を旅する』を読み終えました。
本書は、エチオピアに存在すると言われる幻の酒飲み民族の実態に迫った本です。
朝から晩まで、大人も子供も妊婦も酒ばかり飲むという民族は実在するのか?どういう生活を送っているのか?
高野さんらしく素直で面白おかしく描かれていて、ほろ酔い気分でも楽しく読める本だと思います。
一方で、そもそも事前情報が少なく、さらには、村の人たちの過度な演出やヤラセに騙されたりして、何が「ふつう」かさっぱりわからないというフィールドワークの難しさ。
さらには、水不足だったり、村同士あるいは他の民族との武力闘争だったりという厳しい環境。村で一家全員で女性も子供も一緒に酒を飲みますが、「ハードに働いて、家父長制が根強く残っていて、年功序列に口やかましくて、しかもよく酒を飲むから、まるでパラレルワールドの日本のよう」な文化。
固形物はほとんどとらなくても、栄養失調や病気も少なくガタイもいい健康状態。
このように常識を超えてくる内容ばかりで、学びが多い本でした。
本書を読み終えて、(ふだん酒は飲まないのですが)今週末は酒を飲もうと決めました。笑
パルショータは難しいので、どろっとした濁り酒を飲みたいと思います🍶