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重力ピエロ
映画を観終わった後の気持ちのままでいられるか、それ以上の感動を感じるエンディングテーマはものすごくその映画に影響すると思う。
今回はあまりにそのエンディングが素晴らしかったのでご紹介。
予告
あらすじ
遺伝子研究をする兄・泉水と、自分がピカソの生まれ変わりだと思っている弟・春。そして、優しい父と美しい母。平穏に、そして陽気に過ごすこの家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった時、事件は始まる。謎の連続放火事件と、火事を予見するような謎の落書き(グラフィティアート)の出現。落書きと遺伝子暗号の奇妙なリンク。春を付け回す謎の美女と、突然街に帰ってきた男。すべての謎が解けたとき、24年前から今へと繋がる家族の“謎”が明らかになる―。
引用:公式サイト
感想(ネタバレあり)
真実は時に残酷だ。
知らなければよかったと思うことなんて星の数ほどある。
要するにレイプされて出来た弟の春(岡田将生)をめぐる家族の話だけれども、もちろん本人はそれに気づいているし、なんなら父の(小日向文世)はそれを母(鈴木京香)があくまで事故(と家族は言い張る)で亡くなった時にカミングアウトさえしてしまう。
小さい頃から自分だけきれいな顔、うまい絵、自分は何か違うと感じる春。
そんな弟に嫉妬する泉水(加瀬亮)。
狭い町では噂はアッという言う間に広がっただろう。
そのレイプ犯は、サイコパスで自分のしたことを少しも悪いと思っていない。
そんなモヤモヤとしたものが残りながらも、やはりホロリとした。
中でも、両親の
「深刻なことを陽気に伝えること」
「楽しそうに生きていれば地球の重力なんてなくなる」
との言葉がよかった。
最後に、二人ともレイプ犯を殺してしまったことに気づいた父親が
「お前たちなんかやっただろう」
と尋ねると、泉水も春も「なにもしていない」と嘘をつく。
唇を触る春を見て、父親は春に
「お前は俺に似て、嘘をつくときに唇を触る」
と、あえて春に向けたところもグッときた。
最後のシーン
「自分自身がこの世でみたいと思う変化にあなたがなりなさい。」
というガンジーの言葉を言う春の言葉が、観る人への宿題のように感じた。
エンディングテーマ
家族の会いにジーンとなるような、真実の重さにズーンとするような気持ちで観終わった。
こぼれそうな泪を流してしまったエンディング
はじめて聴いたので洋楽かと思ったら
観終わった後の自分のリズムと心地よいサウンド、映画とのマッチにすっかりやられてしまった。
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