Aya Watanabe
翻訳について、翻訳者としてのあれこれなど
読んだ本のうち、誰かに伝えたいと感じたもの
3次元に囚われない意識の話し
香水、精油など、香りについて
デーヴィッド・アイクの『答え』、最終巻が本日発売されました。 先日、「トランスジェンダーがSNSで伝染する」とする翻訳本の出版が中止になりましたが(引用記事とてもわかりやすいです!) 『答え』第4巻でも、1章を割いてトランスジェンダーについて取りあげており、発売中止となったシュライアーの本の内容と共通するところも多いように思います。 シュライアーはアメリカの事例、アイクはイギリスの事例を挙げていて、上記引用記事によれば、アメリカの方が未成年の性別移行に積極的(当事者のニ
最近観ているドラマ、クイーン・ラティファ版の『イコライザー』 すっきりするよねー。 勧善懲悪は娯楽のメインストリーム。「ガス抜き」と言われたりもするけれど。 主人公はシングルマザーの黒人女性、主要な登場人物はいわゆるマイノリティ人種で、社会の網目からこぼれ落ちてしまった弱者を救済してゆく。という設定からメッセージ性は明らかで、毎回現代米国社会が抱える(主に黒人界隈の)問題が突きつけられる。ドラマで問題提起しなくても良い世の中になればいいな、と思いながら観ています。 「
秋になると、栗やどんぐりが落ちているのを見かけることがある。 なかでもトチの実はころんとして可愛らしく、つい拾いたくなる。 ※小学校の教科書に出てくる『モチモチの木』はトチの木 とても苦くてそのままでは食べられないけれど、いろいろと薬効があるらしい。 血行促進、抗炎症作用があり、医薬品や化粧品としても利用されているとのこと。こういうものが家庭に常備されていれば、ちょっとしたトラブルなら自力で対応できそう。いろいろな痛みに効くということで、山村では民間療法の常備薬とされて
ライブハウスで対バン相手が火を放ち、楽器や命の危険を感じた、という話。 ダメなの? と思った私はもう若くない。 ライブハウスを破壊するパフォーマンスが成立した時代もあったのよ…… でも恐怖を感じた気持ちもわかるし、フロア炎上は受け入れなければならないものではないだろう。 相容れないものが同時に同じ場所に存在してしまっただけ。 フロアが燃えるライブもあってもいいと思う。関わる全員が納得していれば。 人が集まればいろんな違いがあって、ぶつかることもある。適切な距離さえ
ここは北国。夏休みは本州より若干短く、代わりに冬休みが長い、はずだったのだけど、近年当地でも真夏日が多くなり、今年から夏休みが長くなった。在宅で仕事をしているフリーランスの身としては厳しい。 今は書籍の仕事のかたわら、映画やドラマなどエンタメ系の仕事もちょこちょこしている。本は半年とかかかってしまうので、その合間に数日の納期の仕事を入れている感じ。 短納期の仕事は突然降ってきて、すべて相手の都合で動く。なので、子どもたちの休み中は請けないことにした。自分のペースでできる書
泣きながら読みました。 ざっくりわかっていたことではあるけれど、詳細な事例とともに知らされた内容はあまりにも衝撃的だった。 少子化と言われているけれど、今世界が抱えている問題の多くは「人が多すぎること」から来ている(国が繁栄するためではなく、地球環境にとってどうかという点で)。地球上に人間の数がもっと少なければ、人間による環境破壊が減り、快適に暮らせるだろう。であれば、子を成さない生き方(おひとりさま、同性愛)が増えてくれた方がいいし、自死を願う人はどうぞどうぞというわけ
とあるドキュメンタリー映画の字幕(下訳)のお仕事をいただいた。 90分ほどの作品を12日間で仕上げることができた。 字幕は社内業務で少し齧ったくらいでほぼ初なのだけど、とても面白かった。 短時間で直感的に理解しやすい言葉を選ぶ。表意文字である漢字が便利! そして話者のキャラに合う口調を考える。完全に独断、責任重大。 どこまででも自由に書いていい書籍と違って、文字数に制限があるので(今回は下訳なので制限なしに訳したけど、なるべく簡潔になるようには心がけた)言葉のチョイ
読了。 取りあげているアヘン、カフェイン、メスカリンのなかで、違法なふたつは一般市民にはあまり縁がないけれど、カフェインには多くの人がお世話になっているだろう。 カフェインは、もともと植物が食べられないよう身を守るために生成したものだ。だが最近、花蜜に微量のカフェインを含ませて虫を誘引してもいることがわかった。カフェインを求めるのは、人間だけではなかったのだ。 コーヒーは15世紀までには東アフリカで栽培されるようになり、宗教儀式で集中力を高める目的で使われていた。17世
読了。 この本は、発売当時に読みたいなと思っていて、それからしばらく忘れていたのだけど、ふとした時に図書館にあることがわかり、予約をして借りたもの。2〜3か月待ったと思う。この本に関心を持つ人が沢山いて喜ばしい限り。というのも、 ということが書かれている、今まさに読むべき本だと思うので。 国を信じている人は多いと思う。国が推すワクチンが危険なわけがない、からみんなこぞって接種した、結果は? 国は国民を守るためではなく、搾取するために生まれたものだ。そのことを考えれば、盲
読了。 数年来取り組んでいるデーヴィッド・アイクの翻訳、アイクが覚醒したきっかけとなったのがこの本ということで、何度も文中に出てきているのだけど、未読だった。図書館でふと目に入ったので、読んでおこう、と借りてみた。 アイクがこの本を手に取ったのは、書店で不思議な声に導かれたため。アイクは当時悩まされていた関節炎の治療(ヒーリング)を受けるため、ベティのもとを訪れる。ヒーリングを受けているときにベティはアイクについてのメッセージを受け取った。ざっくりいうと、アイクには人類を
読了。 「禁断の果実」とは法規制されているものを指す。密造酒、ポピーシードクラッカー(シンガポールでは違法)、殺菌されていない乳で作ったチーズ(米国では違法)など、ある場所では合法でも別の場所では違法なものもある。誰がどんな理由で違法と決めたのか? それは妥当な決定なのか? 違法であっても手にいれる方法はあって、著者は世界7か国で禁制品を摂取し、この本を書きあげた。 食も陶酔も、個人の自由であるべきというのが著者の考えであり、私もそう思う。ある程度の規制(年齢制限、情報提
承前。 前回はエンパシーの闇落ちに関して、誰彼構わずエンパシーを向けるのは適切でないという論を紹介したけれど、逆にエンパシーを持つ人自身にかかわる問題もある。 アイクも取り上げていた「ヘリコプターペアレント」、これは子どもの上空でホバリングして見張るような過干渉の親を指す言葉だ(同じネタが出てくるのは、ふたりの著者がともに英国在住で執筆時期も近いから?)。アイクはこれが子どもの自立を妨げるとだけ述べたが、みかこさんは「なぜ干渉してしまうのか?」に目を向けた。子どもを思い通
敬愛する作家のひとりに、ブレイディみかこさんがいる。 彼女の著書にはよく「アナーキー」という言葉が使われる。 「アナーキー」とは「無政府状態」を意味し、「アナーキーな」と言ったら過激、斬新、混沌とした状況を指すことが多い。 けれども彼女がいう「アナーキー」において重要なのは「政府に依存しない」ということ。暴れて政権を転覆させるというのではなく、淡々と、粛々と、自分たちで自分たちの面倒をみるということ。 世の中おかしい、と思った人の行動はさまざまだ。怒ったり、抗議する人も
私は子どもの頃から推理小説に親しみ、そこでは大抵殺人が主題となっていて、人が人を殺す、という状況への関心が深まっていった。推理小説では犯行のトリックが重要だけれども、私の関心は殺人自体に向いていた。 といっても、私の興味は殺しではなく、「なぜタブーを踏み越えて殺すのか」というところにあった。犯行そのものよりも、どうしてそうなったのかということが気になる。 そこで、コリン・ウィルソンだとか、マーダー・ケースブックだとか、さまざまな殺人犯に関する本を読みあさり、気づいたことが
読了。 子どもの頃から生き物好きだった筆者が、狩猟・採集したものを販売するハンターになるまで。 身近に食べられるものはたくさんある、食糧難などない、と筆者はいう。 これは私も思っていて、今食べているものを同じ量確保するのは難しくなるかもしれないけれど、代わりになるものは探せばあるのではないかと。 量も、今ありあまるほど食べて、痩せるためのビジネスが盛況なのだから、減ったらむしろ健康的なのでは。 もうひとつ気になったのが、版元が春陽堂書店だということ。 春陽堂といえ
大好きなドラマ『ファーゴ』、シーズン5がアメリカ本国と同時進行で配信されている(アマプラ)。 すべてのシーズンで共通しているのが、女性がかっこよく描かれているということ。 シーズン5では、小柄で一見平凡な主婦かと思いきや、襲いくる暴漢を次々撃退する女性が主人公。その娘は男の子のような言動をし、義母もビジネスセンスのある強い女。 『ファーゴ』は人がゴロゴロ死ぬし、暴力シーンもある。昔ながらのアウトローな男の映画、みたいなかっこよさだけど、今の時代、かっこいいのは男だけじゃ