♪ ~ ドビュッシー 前奏曲集第1集より voils 帆
ゆったりと、少しどこかここではないような……
voilsというのは、「帆」の他に、「ヴェール」という意味もあるそうです。
(フランス語は習得してないですが、voilaも想起されるのでしょうか。)
バスはずーっと♭シが鳴っています。
(バスが動いて、ファ レ ソ ドで終わるような曲ではありません。)
舟なのか、波なのか、鼓動なのか。
今回は最後に向かって静か穏やかになるようにしてみました。
全音階がよく出てきます。
通常の音階は、隣の音との間に半音が有ったり無かったりします。( )の中は弾かない音です。ド(♯ド)レ(♯レ)ミファ(♯ファ)ソ(♯ソ)ラ(♯ラ)シド。
全音階は、出だしのメロディーですと、♯ソ(ソ)♯ファ(ファ)ミ(♭ミ)レ(♭レ)ド(シ)♭シ、この下に重なっているのが、ミ(♭ミ)レ(♭レ)ド(シ)♭シ(ラ)♭ラ(ソ)♯ファ。白黒鍵盤分けずに数えて一つ置きになっています。
次に、♭ラ(ラ)♭シ(シ)ド(♯ド)レ(♯レ)ミ。
終わりの方ですと、♯ファ(ソ)♯ソ(ラ)♭シ(シ)ド(♯ド)レや、♭ラ(シ)♭シ(シ)ド(♯ド)レ(♯レ)ミなどがあります。
わたしは何かミステリアスな・イリュージョンなことが起きそうな時にでも鳴りそうな音だと感じます。
ここでは風がひょ~っとす~ぅっと吹いたのか、舟が進むのか、ヴェールがさっとめくれて顔が垣間見れたのか、裾が翻りながら行ってしまったのか、何かが見えたはずなのに気付いたら消えてしまっていたのか。
それと、五音階、ペンタトニック(っていっていいんだっけ)
中間の終わりの辺りで、♭ラ♭シ♭ラ♭ソ♭ミ♭ソ♭ラ♭シ♭レ♭ミ♭ソ♭ラ♭シ♭レ…。黒鍵だけで弾いています。(♭ソ->♭レ->♭ラ->♭ミ->♭シ 五音ずつ上がる。)
わたしはいわゆるエキゾチック、異国風、東洋風(といっても、ここではないような)にも感じます。
それと、うーん、実の所、全音階ばかりで飽きるといけないから別の物を入れてみたのか、それで、黒鍵を順番に弾くのもきれいだよねということか(わかりませんが)。
尚、似たような音としては、ドビュッシーの『版画』の『塔』で、♯ソ♯ド♯レ♯ファ♯ソ♯レ♯ファ♯ド♯レが鳴っています。
そして、符点と旗のリズム。
なるべく符点と旗の種類の違いをなるべく弾いてみた(つもり)です。
これは、風の速度や方向が違ったり、帆や布や(心の)揺れなのでしょうか。
わたしは聞いていて、少し揺れながら、少しずつ変化していくような感じになるといいなと思いながら弾いていきました。
(ちょっと他の音をかすってしまったりとか、音もう少し大きく撮っても良かったかなとかあったのですが。今回はこんなところで。)
「帆」の方を採って、舟の画像を選んでみました。
こちらに色々載せています。よろしかったら~。
作曲家別