
ぼっち駐在員日記 「現地での1番の苦悩は、日本側の理解が得られないこと」
現地で働く駐在員の大きな悩みの一つがこれです。
文化や食事、住環境などの生活面はある程度
慣れることができるんですが、
どうしても解消できないのは「本社と現地の差」です。
私が勤めている会社(日本本社)はゴリゴリの日本式企業でして、
いわゆるオーナー企業の、愛国心の塊のような企業です。
長年、自社で開発したノウハウや商品で
国内の仕入れ先様、お客様にご愛顧いただき
90%以上の売り上げを日本国内に頼ってきました。
ただ、社会の環境は変わり、日本国内だけでなく
海外にもマーケットを広げていかなければ
厳しい現代を生き抜いていけない…。
ということで、初めて進出した海外拠点がタイでした。
当然、社員の皆様は海外なんてほとんど行ったことありません。
出張で一部の方は海外に行くこともありましたが
通訳をつけた出張で英語はほとんど使わず、
短期の出張で感じる異国感は、ほとんど旅行みたいなもの。
海外で会社を作ったり、日本人以外と働くなんて
考えたこともないような方たちばかりで、
本当に法人設立の頃は苦労されていたと思います。
そして実際に赴任者(駐在員)を置いて、事業拡大のために
駐在員と日本側サポート部で日々仕事をしていく訳ですが、
日本の本社では当然のように出来ることが、
現地法人では出来ないこと、難しいことが多いんです。
例えば人事ひとつとっても
・長年働いてくれることを見込んでスタッフを雇用。
本人も面接で「安定して長く働きたい」とコメント。
→自社より給料高く、楽な仕事を見つけたら即転職。
あっという間に人手不足。しかも退職金支払い義務あり。
・仕入れの値段を間違えて顧客に送信し、利益がバレてしまった。
→「やべwwwミスったwww」と笑ってたので指導と思って注意した
→「みんなの前で怒られて恥かいた」と退職。
※タイ人はプライドが高く、よくある事例です。
他にも
・営業職しか経験したことがない人間が現地法人の責任者になる
→経理や財務、税務、人事管理、在庫管理…と
突然いろんなことをやらなければならないのに
「知ってて当然」、と部門ごとに指摘を受ける。
・日本国内であれば簡単に収集できる情報が取れない
→外国人とのコミュニケーションでは、想像以上に
勘違い、齟齬が起きる。
自分の想定通りに物事が進まない。
・事務所近辺で突然デモが開催される
→危険なので退社。
在宅勤務するも事務所の資料が不足していまいち
仕事が進まない…
などなど、現地にしかない苦労がたくさんあるのです。
当然、駐在員になるという最終的な判断をしたのは
自分なので、きっちりこなさなければなりません。
ですが、日本の本社にいる皆様にも
日本では考えられないようなことが起きて
対応に四苦八苦していることを理解、
何か協力や対策を進んでして頂けると
駐在員としてはとても助かるなあ…と思っています。
まだ私はタイ、しかもバンコクなので
とても安全に、かつストレスも少なく過ごせています。
各国の駐在員の皆様、凄まじい状況下ですが
頑張って生き抜きましょう。
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