人の身体は赤身?白身?魚だけじゃない!?人にもある「身」の違い。
おはようございます!こんにちは!こんばんは!「副院長でセラピストの豆知識」へ、ようこそ!
魚の身の色で「赤身」「白身」と表現することが、よくあると思います。最近では、その色の違いの理由や特徴も知られているかと思います。人にも関連することは身体のことを勉強している方なら聞いたことがあるかもしれないです。
今回は、改めて「赤身」「白身」の違いを整理するとともに、古い資料にはなりますが筋肉別の「赤身」「白身」の割合を紹介したいと思います!
1. 赤身と白身って何の違い?
赤身の代表といえばマグロが挙げられることが多く、白身の代表といえば、好みも出ますがここでは鯛としましょう。
・マグロ🍣
行動:広い海を常に泳いで移動している回遊魚
求められること:常に泳ぎ続ける持久力
身の特徴:ミオグロビン(myoglobin)=筋肉内の酸素を蓄えるタンパク質
→ミオグロビン内のヘムが「赤色」の由来
Point:動き続けるには酸素をエネルギーに変えることが必要
💡豆知識💡〜ミオグロビン(myoglobin)〜
ミオグロビンはミオとグロビンという言葉からできています。
myo-:筋肉を表す言葉 globin:タンパク質
※ヘモグロビン(鉄を表すヘム+グロビン)は血中の赤血球にあります。
・鯛
行動:生息地を移動することもありますが、行動範囲が狭い近海魚
求められること:瞬発的に動く能力
身の特徴:ミオグロビンが少ない。
Point:酸素を使った持久力よりも糖をエネルギーに瞬発力に特化
💡豆知識💡〜鮭は赤身?白身?〜
これもすでに知っているかもしれないですが、あの特徴的な色はどちらだと思いますか?
答えは白身です。甲殻類を食べてその色がついていると言われています。ちなみに鶏の黄身の色もエサで変わるそうですね。食べ物で筋肉の色が変わるのは興味深いですよね。では人が特定のものを食べ続けたらが筋肉はどう変わるのでしょうか??
2. 赤身と白身を人の体に当てはめると?
医学的な用語で解説しますと以下のように分類できます。
大まかには同じことを言っている言葉もたくさんあります。
陸上アスリートで例えられることが多いですが、マラソンランナーは細身で、短距離選手は発達した筋肉ですよね。これがそれぞれの線維を極限まで鍛えた結果になります。
3.筋肉ごとのTypeの特徴
人の身体は全てが「赤身」「白身」ということはありません。身体の姿勢を支えるために使うことが多い筋肉は「赤身」の特徴を持つ筋肉が多く、身体の動きに関わる筋肉は「白身」の特徴を持つ筋肉が多いです。一つの筋肉の中の線維の割り合いが、どちらが多いかという範疇で「赤身」と「白身」を表現しています。これは人種や遺伝的な要素も影響しているので、もともと「赤身」タイプが多い遺伝子の方は、筋肉の特徴だけでいえば持久走が得意な可能性があり、成績を伸ばす伸び代もあるといえます。
ただし、肺活量や性格、これまでの運動などなど左右される要素は他にもあるので、運動を始める時点ではそんなこと気にしていませんよね。
ここで文献を紹介します。
かなり古い文献なのでもっと最新で正確なものがあるかもしれないです。
「Data on the Distribution of fibre Types in Thirty-six Human Muscles An Autopsy Study」
M.A Johnson et al : journal of the neurological science,18(1973)111-129
※fibreは間違いかと思いましたがfiberのイギリス英語だそうです。
6人の男性のご遺体から直接筋肉を採取して調べたものです。
年齢は17,18,18,20,28,30歳で比較的若い方です。
かなりたくさん記載があるので抜粋して紹介します。
※一部で表層や深層などの表記もありますがその明確な分け方まではわかりません。
いかがでしょうか?
なるほどなと思えるところもあれば、へぇーと思うところもあります。
先ほどにも記述した、人によるばらつきの要素もありますので参考程度にお願いします。
最後に
今回は「赤身」と「白身」の特徴を整理するとともに、参考までに人の筋肉別の筋線維Typeの割合を記載している文献も紹介しました。これらの筋肉の効率的な鍛え方はどうしたら良いだろうか?特定のものを食べ続けると筋肉はどのような変化をするのか?などなど、特徴を知るともっと知りたくなるのは私だけでしょうか?へぇーからみなさんのお役に立てるころに繋がれば幸いです!