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漢方薬とは?東洋医学とは?何ぞや!?

漢方薬の生薬をこれまでのコラムでいくつかご紹介してきました。そして、これからもより詳しくご紹介していけるかと思うのですが、そもそも、この漢方薬とは?そして東洋医学とは?となると、「ええっとっ」ってなりますよね。

東洋医学とは、中国発祥の伝統医学のことを指し、西洋医学とは対比して使われているのですが、では、日本で通常言われている漢方薬とは、どういう意味を持つのでしょうか?

この漢方薬といういい方は、日本独自のもので、中国では中薬と表現します。

そもそも中国発祥の伝統医学は、5~6世紀の時代に遣隋使や遣唐使により中国から持ち込まれたものだと言われています。

現在では、中国の伝統医学を中医学と呼び、自然界に存在する植物、動物、鉱物などの薬効となる部分(生薬)をいくつか組み合わせて、病気を予防したり、治療したりしてきました。この処方薬を中薬と呼んでいるわけです。

では日本の漢方医学はというと、この中国から伝来してきた処方薬を漢方薬として多くの方が服用されているのですが。この中薬の数々は、中国の様々な古書に生薬の調合について書留められており、それがそのまま漢方薬として処方されています。

例えば、馴染みのある「葛根湯」であれば、3世紀初めに張仲景という人が「傷寒論」で書き留めた処方薬で、おおよそ2000年近く前の書物の処方をそのまま現代でも漢方薬として服用しているものなのです。

ただし、中国の中薬として処方されているものがすべて漢方薬として服用できるかと言うとそうではなく、日本では厚生省の認可がおりたものしか漢方薬としては承認されていません。現在294処方の漢方薬が承認されていますが、漢方薬に特有のナンバーが打たれてます。すなわちあのナンバーが現在は294あるということです。

もちろん、生薬を独自で調合して服用することは可能ですが、処方箋を書くのは日本では医師免許を持つドクターに限られます。ただ、東洋医学を詳しく学んだドクターはほとんどいない現状からみると、漢方薬を西洋のドクターが処方することには、少なからず不安要素はぬぐえませんね。

実際には、ナンバリングされた漢方薬を症状に合わせて、処方箋を書いていただけますが、西洋のお薬同様、対処療法で処方すると、漢方薬に関してはその方の体質等に合致しているかどうかは疑問ですので、ある程度、処方してもらう患者側も漢方薬や東洋医学の知識は必要かと思います。

ちなみに、韓国では韓医学も伝統医学ですが、こちらは韓薬と表現するようです。

あっそうそう、「チャングムの誓い」はご覧になったことはありますか?まさにあれが韓医学ですね!チャングムは私も熱心に見ていましたが、あの当時は、韓薬のことは何の興味もありませんでした。今から思えば、生薬がたくさん出て参りました。改めて見るといい勉強になるように思います。