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<糖尿病>腸内細菌構成比で注意信号を察知できる?!

10月9日のコラムでインスリンの抵抗性を高める腸内細菌を2つ上げました。この時は、Blautia(ブラウティア菌)とDorea(ドレア菌)でした。

今回は、新たにLachnospira(ラクノスピア菌)をご紹介します。

まず、ちょっとおさらいですが、インスリンとは血液中の糖の濃度を下げるホルモンで、膵臓のβ細胞から分泌されています。糖の吸収をサポートをするのですが、インスリンの働きが悪くなると血糖中の糖の濃度が高い状態が続き糖尿病になります。

このインスリンの働きを悪くする(抵抗性を高める)ことに、影響している腸内細菌がいるわけです。

今回のラクノスピア菌は、本来、腸上皮細胞のエネルギー源となったり抗炎症作用を有するなどの短鎖脂肪酸(酪酸)を産生する菌として、注目されている腸内細菌なのです。植物由来の多糖類を発酵させて短鎖脂肪酸にしています。

また、10月9日のコラムであげたブラウティア菌も麹をエサにして、脂肪がつきにくくなる菌だと言われている腸内細菌ですが、腸内でブラウティア菌が異常に増えていたら、結果的にインスリンの抵抗性が高まってしまったのではと思われます。

実は、ブラウティア菌が糖尿病になりやすくなる説と、糖尿病を防ぐ説と、2通りの説があります。インスリンの抵抗性に関連するのですが、ブラウティア菌が適正量を保っていれば、インスリンも適正に働きますが、逆に過剰になってしまった場合(結果的に多くなってしまった場合・・・糖を消化するブラウティア菌が増えた)は、糖尿病に近づいた証として認識すべきかなと思います。

よって、ラクノスピア菌やブラウティア菌の数値が異常に上昇してくると注意が必要と言い換えらえるのではと思います。

糖分の摂取量、インスリンの分泌量、腸内細菌の構成比、これらのバランスがうまく働かせることが必要だということでしょう。

ラクノスピア菌は構成比で言うと5%くらい、ブラウティア菌で言うと10%くらいが一つの目安となります。ここから大きく超えてくると注意が必要と言うことではないでしょうか。

このように、腸内細菌構成比が結果として、ある細菌が異常値を示していれば、注意喚起できる材料であることは間違いないのではと思います。