上に立つ者の人間力(11)個性を生かす
個々人の個性・特質を生かす
一人ひとり顔に個性があるように、
その人となりとその人の心にも
その人の『色』が在り、性格や感性
も夫々に異なるものを備えています。
、それは人を惹きつけて放さない
「キラキラと輝く、魅力溢れる色」、
即ちその人の備え持つ「個性」
と魅力溢れる「特徴」なのです。
特に新入社(店)時に、マニュアルを
軽く説明したりビデオで教育したり
などしても直に辞めてしまったり、
自発的に仕事に取組まなかったりする事例が
多々見受けられる社会環境になりました。
また、
優秀な人材の買い手市場が広つています。
大切なのは、何らかのご縁でお店(会社)
に勤めることになったのですから
個々人の性格(個性)や資質に合わせた
指導、教育=人財育成をすることです。
以下、主な個性・性格の代表的な
事例を挙げ指導を受ける各々に合わせ、
教育指導の最初のアプローチの内容例
とその項目の対処法を記しました。
ポイントは、
指導する受講者を心から「認める」意識
とその言行を以って接することです。
個々人に合わせた育成指導例
★これは、私の経験から書いております。
従って総ての人に当て嵌まるとは言えません。
全員に共通することはどんな小さなこと
でも個人の良い処を見つけ認めることです。
大切なのは、先ず相手を人として認め、
その対象者本人に心から気付かせること。
そして本人の気付きが見られたら、
必ず具体的に認める、ことの繰返しです。
① 声が小さい
☞本人に気付かせる
・ 携帯などの録音機能を使って
自分の声を実際に聞かせてみる
・ 話を聞く側の気持ちを理解させる
・ 腹式発声を教える
⇒横になって歌を歌う(カラオケで)
⇒自分の声を録音して聞かせて気付かせる
・ 伝達することの必要性と大切さを
教え気付かせる
② 話すことが苦手
≒上がり性
☞小さな触合いの実践から身に着ける
・ 先ず、日々の仲間へのひと言の
挨拶を相手へアイコンタクトと
共に出来るように訓練する
・ お客様に直に接客させないで、
影のサポート業務から教え
触合いを少しずつ馴染ませる
③ 内向的で真面目
☞お客様・仲間から人との触合いで
得られる楽しさ感動を教える
・ 多くを教えないで一つひとつ確りと教え、
必ず認めている言葉や態度を見せる
・ 積極的に接客サービスが出来るよう、
自発的にしたどんな小さな事でも認め、褒めること
・ 人との繋がりの楽しさを具体例などに
よって説明す→(結果として自分のためになる)
④ お喋り好き
☞お客様との会話で大切な言葉遣いから教える
・ 公私の区別の大切さとけじめを教える
(マナーと作法の解説)
・ 言行一致出来るように解説し、指導する
・ 言葉の持つ意味を理解させる
・ 口先だけの具体的な弊害を説明する
(信頼・信用・誠実)
・ 自分の発した言葉の重さと責任を認識させる
⑤ 自己中心
☞立場転換意識の大切さを気付かせる
・ 人称別の意識を持たせる
(1~3人称で会話・思考する例も示す)
・ 目線を相手の立場に置き換える癖をつける
・ ことある毎に、相手の立場で事例を
本人ならどう思うかを聞くようにして自覚を促す
⑥ 笑顔が苦手
☞笑顔の作り方・役目効果・ミラーニングによる自己習得
・ 柔和な表情から身に付けさせる
・ 心から笑顔の大切さを立場転換し、
気付かせるように指導する
・ ポジティブな意識の持ち方、
表情と笑顔に欠かせないことを指導する。
・ 自然な笑顔、和顔の効果を具体的に説明する
⑦ 姿勢が悪い
☞姿勢の良い人と本人ビデオや
携帯の動画カメラなどを活用し気付かせる
・ 姿勢を正しくすることの外面的な
様々なメリットを理解させる
・ パフ―マンスの大切さを説く
・ 美しい姿勢の内面的な効果を気付かせる
・・・・・など。
※自己診断、日々の訓練、ロールプレイ、
自店や他店のモニタリング等の方法で
本人に心から気付かせる。