なぜファーストリテイリングはPLSTを隠し玉にするのか?
2019年2月2日の日本経済新聞の記事より。ファーストリテイリングの新ブランドPLSTの売上高が200億円に達したという。
記事では「ファーストリテイリングが「ユニクロ」と「GU(ジーユー)」に続く「第3の柱」へと期待を寄せる「隠し玉」でもある」とあるが、違う意味でも隠し玉にしておいたほうがよいと考えうるマーケティングケースでもある。今日は、この記事をマーケティングの視座から読み解いてみよう。
ブランド拡張論におけるPLST
ブランド拡張とは、ある製品やサービスによって明確に認知されたブランドを、他の製品や、別のカテゴリに拡張することである。例えば、ディズニー。1923年、ディズニー・ブラザース・カートゥーン・スタジオから始まった。最初は、アニメが中心事業だったわけだ。そこから、映画、テーマパーク、ホテルと、様々な領域に事業、ブランドが拡大していった。
今回、PLSTは、記事の論調だと「ユニクロ」と「GU(ジーユー)」に続く「第3の柱」へと期待を寄せるブランドであるということになる。しかし、奇妙な点がある。それは、記事にもある「1月上旬、東京・銀座のプラステ店舗に仕事帰りに立ち寄った40代女性」のこの言葉だ。
「でもプラステがユニクロと同じグループだなんて知らなかった」
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