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高尾歳時記 2024年10月27日

 去る10月23日は、二十四節気の霜降。霜が降りる時期とされます。霜降を迎えると、秋は最終盤。次の節、11月7日は立冬です。

 今年はとにかく暑いですが、10月に入っても、まだまだ残暑が続いています。ですが、この週末はいくぶんか気温は落ち着き、早朝は10℃台前半までさがり、霜がおりるほどではありませんが登山には心地よい気候になりました。午前9時時点の高尾山山頂の気温は18℃。

 高尾山は、この週末から12月8日日曜日まで、もみじまつりが開催されます。紅葉の高尾は一年で一番人出が多い時期です。本日も大変な混雑となりました。

 混雑を避けるために早朝に出発し午前10時前には下山しましたが、ケーブルカー清滝駅前は人混みでごった返していて、早めの時間にもかかわらずケーブルカーの乗車待ちの行列ができていました。

 コロナ禍においては、過去いまだかつて見たことなかったほどひとのいない時期もありましたが、来訪者が戻り、インバウンドもふくめてかつての賑わいは完全に復活しています。

 そのような時期でも、高尾にはひとのすくない静かなトレイルがあちこちにあるのがいいところです。今日も静かなトレイルをめぐってきました。

早朝の高尾山口駅を出発。今日は大変な混雑になりましたが、朝早い時間、ひとはまばらです。
高尾の花はだいぶ少なくなってきました。イヌタデはこの時期あちこちでみられる花ですが、終盤にむかっています。
セキヤノアキチョウジはピークを過ぎていますが、もうちょっと見頃は続きそうです。
あっ!フユイチゴが結実しています。
野菊も少なくなってきました。シラヤマギクはもうそろそろ終わりです。
カントウヨメナも少なくなってきました。
ノコンギクもそろそろ終わり。
シロヨメナはまだいっぱい咲いていますが、ピークは過ぎています。
コウヤボウキ。秋終盤の花。個体数は比較的多い。
タニソバは盛りを過ぎて、少なくなってきました。
アキノウナギツカミもだいぶ少なくなってきました。
ミゾソバも少なくなってきました。
少なくなってきましたが、ミゾソバはもうちょっと見られそうです。
ミヤマタニソバが咲いていますね。沢沿いの、日があまりあたらない湿った環境で咲いています。
オトコエシもだいぶ少なくなってきました。
チャノキの花。文字通りお茶の葉はこの木から採取しますが、これは野生のもの。
ヒガンバナの葉が出ていますね。ヒガンバナはまず最初に花が咲いて、花が朽ちたあとに葉を茂らせるという生態を持ちます。
ゲンノショウコも少なくなってきましたが、もうちょっと見頃は続きそうです。
カラスノゴマ。秋の花です。個体数は少ない。
これはシラネセンキュウ。南北アルプスでもおなじみです。葉がニンジンの葉のように切れ込みが深いことで識別できます。
今年はキツリフネが観察できる期間が長い。
秋の高尾ではもっともよくみかける花のひとつ、ツリフネソウ。ふもとや里山では終わっていますが、山中はまだもう少し残っています。
あっ!サワガニがトレイルを横切っています。
さっと落ち葉の下に隠れたサワガニ。落ち葉を持ち上げたらハサミを掲げて威嚇してきました。元気ですね!
でもここは登山道。本日ここにくる途中ですでに、無惨に踏み潰された昆虫などを見てきましたのであぶない。手でやさしく包み運んで、沢の近くで放しました。
マツカゼソウ。ミカン科の植物で、鼻を近づけるとかすかに柑橘の香りがします。
オオヤマハコベ。だいぶ少なくなってきました。もうそろそろ終わりでしょう。
ハナタデがいっぱい。
ヤマハッカ。個体数は多い。
アキノキリンソウ。南北アルプスでもおなじみみです。秋を告げる花。
アキノタムラソウがちょっとだけ残っていました。
クサボタンの綿毛。森ではめだちます。
トネアザミ(タイアザミ)個体数はとても多い。
ノハラアザミも高尾ではよくみられるアザミです。
こちらはとりわけ高尾では個体数の多い、アズマヤマアザミ。あちこちで見られます。
ヤクシソウ。秋の花です。
(小仏)城山から、富士山方面。雲が厚くて遠景はほとんどみえません。
同じく城山山頂から、都心方面。霞が強くて、遠景は限定的。
毎年楽しみにしているセンブリの花。咲きそろってきました。
かわいいですね!
花びらが尖った星型の個体も。
今年もたくさん出会えてよかったです。
一丁平の森の色づきは進んでいます。
おっと!これはナンバンギセルです。
あれおかしいな?本来初夏の花なのですが…今年の暑さに惑わされて狂い咲いたのでしょうか?
サラシナショウマ祭りになっていますね。高尾の秋が深まると咲く花です。
よく似た花にイヌショウマがありますが、サラシナショウマはひとつひとつの花の根元に、このように花柄がはっきりと伸びています。イヌショウマは花柄がほとんどなく茎に直接くっついているように見えるので同定は容易です。
キチジョウソウが盛りを迎えています。
ナギナタコウジュはほとんどおわり。今年は結構個体数が多い年でした。
今年はナンテンハギがとにかく豊作です。まだ見られます。
高尾山山頂に到着。雲が厚く、富士山方面の遠景はほとんどありません。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。こちらも遠景は限定的。
高尾山山頂のカエデ。キレイに色づいています。
年によっては色づく前に茶色く枯れてしまうこともあるのですが、今年は大丈夫そうですね。
今日は曇りで山行中はずっと薄暗かったのですが、下山後少しだけ晴れ間が。高尾山口駅近くのカエデは、一部ですが色づきが進んでいます。


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