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高尾歳時記 2023年3月8日(水)

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天気:晴れ。空はほぼ快晴。ただし、春霞で遠景は限定的。富士山はうっすらとしか見えず。
気温:18.0℃(高尾山山頂 正午)
人出:少なめだが、春休みの大学生の友人同士の登山を多く見かけた。外国人観光客も戻りつつある。
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今年の3月は、例年より気温が高い日が続いています。

去年の3月は寒い日が続き季節の進みが遅かったように記憶しています。今年は連日の陽気で季節のあゆみがはやく、高尾の様子も日に日に変わっています。

例年、関東地方の冬はカラッと晴れる日が多いのですが、降雨が少ないぶん、地面は乾いて植物の芽吹きを遅らせます。春が深まるにつれて、天気は徐々に晴れと雨を繰り返すようになります。気温の上昇とともに、この晴雨のサイクルの戻りがくるのが関東の春です。そして3月下旬になると雨が降り続く日が増えますが、これを催花雨さいかうと呼び、本格的な芽吹きの季節への誘い水となります。

催花雨が山全体を濡らして草木が一斉に芽吹く前に、高尾の沢沿いでは一足早く春の訪れを告げる花々がその姿を見せるようになります。冬地面が乾いても、沢沿いには常に湿度が供給されているからです。

これが、高尾では主として高尾山6号路、日陰沢そして木下沢こげさわから春の芽吹きが始まる理由です。木下沢は現在土日以外は工事で通行止めなので、日陰沢と高尾山6号路を巡ってきました。

里山では春の到来を告げる花が盛りを迎えています。オオイヌノフグリは河原、里山そして人家など、あちこちでその可愛い花を咲かせています。小仏川の河原にて。
こちらも河原、里山そして人家などあちこちで咲いています。ヒメオドリコソウ。ヨーロッパ由来の帰化種。高尾で最もよく見かける植物のひとつです。
こちらも河原、里山そして人家などあちこちで咲いています。ホトケノザ。春を告げる花のひとつです。
高尾では春一番に咲くスミレ、アオイスミレ。本日日陰沢ではあちこちで群生を見かけました。
これはタカオスミレです。まだ葉っぱだけですが、向こう一二週間で花が咲くでしょう。
と、スミレの多くはまだ先かなと思っていたら、なんと立派なエイザンスミレをみつけてしまいました。かなり早咲きです。高尾に咲くスミレのなかでも、特に大好きなスミレのひとつです。スミレの中でも特に大型の花を咲かせます。この凛々しい姿、とにかく素晴らしい。
今年はスミレの季節が早いので、高尾でスミレめぐりを予定している方は早めにご計画ください。
沢沿いではヤマネコノメ(ヤマネコノメソウ)の群落も見つけました。

(小仏)城山山頂から都心方面の遠望。本日天気は申し分なかったのですが、春霞が濃く眺望は限定的でした。富士山もほとんど写真に写らないレベルだったので、撮影は残念ながら諦めました。
高尾山6号路のハナネコノメは写真のとおりまだまだ蕾。と思ったのですが…。
この先進んだところでニリンソウが開花しているのを発見。写真を撮っていたら、女性に話しかけられました。いわく、6号路ではハナネコノメが開花しているところがあるとのことで、写真を見せてもらいました。そうだとしたら、例年よりかなり早い開花状況です。私は全く気がつきませんでした。
高尾山6号路では、ニリンソウの開花が始まっています。今年は本当に早いです。
ニリンソウの開花でびっくりしたのも束の間、なんとキクザキイチゲの開花も始まっていました。
花の直径は5cmほどもあり、遠目にも目立ちます。

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