高尾歳時記 2023年3月11日(土)
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天気:晴れ。空はほぼ快晴。ただし、春霞で遠景は限定的。富士山はうっすらとしか見えず。
気温:22.0℃(高尾山山頂 正午)
人出:混雑
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3月に入ってから、暖かい日が続いています。
陽気に誘われて、今年、高尾山の春の花々は例年より早い開花を迎えています。
高尾山の春の花の代表格といえばなんといってもスミレですが、スミレに匹敵する人気を誇るのがハナネコノメ。毎年その可愛い花を心待ちにしている人が大勢います。
ハナネコノメと同じユキノシタ科ネコノメソウ属に属する植物で高尾山でよく観察される花には、ヤマネコノメ(ヤマネコノメソウ)、ツルネコノメソウ、そしてヨゴレネコノメがあります。
高尾山ではこれらの花はほぼ同時期に開花しますが、ほかの花が率直に言ってしまうと地味な一方、ハナネコノメは、白い萼裂片と、開花直後深い紅色を帯びる葯(雄蕊の先の花粉のかたまり)のコントラストの美しさで、抜群の人気があります。
葯の深い紅色は、時間が経つと花粉らしい黄色になります。それでもきれいなのですが、やはりその個性際立つ紅色に飾られた花が見たい。
例年花の見頃は3月中旬以降なのですが、本日蛇滝の沢沿いを訪れたところ、まさに見頃ドンピシャでした。一部はすでに葯が黄色くなっていましたので、すでに花期のピークを迎えています。蛇滝のハナネコノメを楽しみにしているかたはお急ぎください。一方、高尾山6号路のハナネコノメは今まさに開花した直後。向こう1週間ほどで、見ごろを迎えると思います。
今日はほかに、早咲きのスミレをぽつぽつと見かけました。スミレも今年は開花が早いのですが、見頃はまだまだこれから。楽しみです。
ハナネコノメ
Chrysosplenium album var. stamineum
ヤマネコノメ(ヤマネコノメソウ)
Chrysosplenium japonicum
ツルネコノメソウ
Chrysosplenium flagelliferum
ヨゴレネコノメ
Chrysosplenium macrostemon var. atrandrum