マガジンのカバー画像

ライターの仕事について

86
地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。 ○ライターの仕事を続けるには ○単価アップを叶えるには ○そもそもライターってどんな仕事? ○編集の視点とライターの…
運営しているクリエイター

#編集

地方でライターを続けるにはどうすればいいかを考える

ライターという肩書きの人は非常にたくさんいると思うのですが、ライターだけで生計を立てるのは非常に大変だと感じます。 しかし。私は地方在住ですが、大先輩ライターさんたちは家を建て、家族を養い、いい車に乗ったりしています。「どうなってるの?」と問いただしたい。本当にどうなってるの? 地方でライター、地域との密接な繋がりが必要 ライター1本で家族を養っているライターさんたちは大体株式会社にしていらっしゃる。一人会社の場合も多いです。 そして、「その地域でライターをしてい

【ライターの仕事】まとめサイトに選ばれた、ライターnoteの振り返り(反省・見直し・展望)。

一年前から頑張って書き始めました noteに登録したものの、何を書けばいいのかわからないまま、たまに書いては放置していた数年間。 去年から、「仕事のことを書いてみよう」と突然ライターの仕事noteをちょこちょこ書き始めました。 すると、想像以上に多くの人が読んでくださることに。 特に、「#編集 #ライター 記事まとめ」に選んでいただくと、ビューが数万人に跳ね上がるという現象が起こります。 そこで、選んでいただいたnoteまとめ 傾向も対策も私にはわからず、そもそも

【ライターの仕事】ライティングのベースにある感覚作り「表記について」

記者ハンドブック。 地方出版社の編集部に入った時、上司からまず買いなさいと言われました。これ以外に「編集部オリジナル統一表記」のペーパーが用意されていて、それを見ながらライティング。 さらに広告制作をしていた頃、分厚くて分厚い(2回言う)規定集や、誇張表現を回避する資料、景品表示法などの注意資料などがあって。 慣れるまでは資料との戦い。 今も統一表記を持つメディアの記事を書くときは、やっぱり資料との戦い。 フリーになってから久しぶりに買い直した第14版 私が持って

【ライターの仕事】一目でわかる私の値段表を作る必要性。松竹梅コース設定?

ライターの価格ってわかりにくい ライターの仕事って謎。 どれくらい時間をかけて準備して、全体的にどれほどエネルギーをかけて仕上げるのかが目に見えません。 さらに、ライターの仕事をしている自分も、全貌を把握できるのが「すべて終わってから」。どこまで書くの? 修正対応はいつまで? 手離れはいつ? それらが仕事の冒頭では見えてこない。 でも、ギャラ交渉は事前に行うべきことなので暗中模索の連続です。 ①納品後の仕事量が気持ちを左右する 私の中での最低価格は、「1件15000円

【ライターの仕事】取材をセッティングするのは本当に大変だと改めて思いました。

一回の取材のために10人くらいを集めることに まち紹介の記事を作るために、農園での収穫体験取材をすることになったのですが。 お願いした農園に「親子で収穫体験をする様子を撮影したい」と伝えたら快くOKをいただきました。 その代わり、「普段は25人くらいお客さんを集めて収穫体験を行いますが、取材ですので、特別にご家族3組くらいで開催しますね。読者モデルさんを集めていただければ」と。 私が、3組のファミリーを、集めることに! 普段の行いと友人関係が試される取材 という

【ライターの仕事】20年前から撮影ディレクションの技量が上がっているのかどうか問題。

20代で働き始めた頃、広告制作の仕事をしていました。 その頃の上司から言われたアドバイスが、今も私の中で連綿と生きています。 今すぐ思い出せるのは以下のこと。 ①まずは自分が全部できるようになりなさい。自分ができないことを人に頼めないでしょ? →ちゃんと原稿が書けるようになってから、ライターに発注しなさいという教えの一環でした。書けないのに頼むな!という。 ②原稿制作だけではなくて、台割りを作る人、画像処理する人、印刷に回す人にも目を向けて。全体を見るのは大事だよ。

【ライターの仕事】ふと、チームっていいなあと羨ましくなる瞬間。

出身企業から仕事をもらい、編集部員さんが取材同行してくれる機会があって。 そこで、10年以上前(本当はもっと)に辞めた会社の「いま」を色々聞きました。自分が在籍した時の少し上の世代が、重役になっていて、知っている名前もちらほら。 私は長く一人で仕事をしてきたことを振り返る 会社員だった頃、隣にはいつも「ねえこれどう思う?」と問いかけられる同僚がいました。 リサーチに行って買ってきたケーキを、一緒に食べてくれる後輩もいたし。 毎日残業続きの日々、フラッと夜ご飯に行く仲

【ライターの仕事】3年間携わった「ことりっぷマガジン」「岐阜っぽ。」の記録。記憶。など。

先月発行された「ことりっぷマガジン」に、12月に取材した岐阜県内を走る長良川鉄道の観光列車「ながら」の記事が掲載され。同時にWEBの記事もアップされ。 【プレゼントも♪】観光列車「ながら」に乗って春めく景色とスイーツを楽しむ岐阜旅へ ↓以下記事リンク。他のページみたいに写真とか出てこない。謎 なんと、3年間も記事制作に関わった「岐阜っぽ。」という岐阜県からのプロポーザル案件が無事終了を迎えました。 ちゃんと自分の名前が記事にくっつく仕事があまりないので(がんばろう)、記

【ライターの仕事】“書く”にたどり着くまでに色々ありすぎる。あと名もなき仕事多い。雑感

ライターとして仕事を受けているのだけど、「原稿の構成を考えて」「ラフも描いて」「アポも入れて」「校正出しもやって」みたいな状況に遭遇します。 編集込みの案件。 その場合、「書く仕事は全体の2〜3割。あとは考える仕事と選ぶ仕事、話す仕事、そして雑務」みたいなことが多いように感じます。 ①テーマだし、ネタだし 例えばまだ白紙の状態の企画があって。それをどうやって誌面やWEBに落とし込むのかを考える仕事。 この状況で「この仕事が取れるかどうかもわからない」時もあるわけで。

【ライターの仕事】何が大変だったかをフィードバックしなければ永遠に伝わらない。

私は取材のアポ入れが好きじゃない 取材は好きだけど、アポ電話はずっと苦手。テレアポや突撃アポを繰り返すことができる営業マンを尊敬するし、フリーマガジンの営業をやってクライアントから罵声を浴び、心が折れた話を聞けば「そりゃ壊れる」とそっと慰めたい気持ちになったりする。 ずーっと昔に地方出版社で編集をやっていた時。取材先にアポ入れ電話をするのがいつも急で、何なら「明日行ってもいいですか」「今日の夕方どうでしょう」みたいな、今思えば非常識極まりないことをやっていた。 地方の

【ローカルライター】ライターのギャラがカメラマンより安いのはなぜか、の考察。

「だって機材があるしね」が納得材料 地方誌の編集をしていた頃、飲食店などの取材が多かった。外注さんに取材を依頼する際、カメラマンが1日3万円のギャランティなのに対して、ライターは1件取材するごとに3500円という設定で生きていた。 自分が発注する側だと深く考えない。価格は上司が決めているし、私は「うち安いんです、申し訳ありません」と言うしかない。 しかし退社してフリーライターになってから「あまりの激安ぶり」を認識することになる。3500円では、1日5件詰め込んでも2万

【ライターの仕事】編集者の視点を持ってライティングすると喜ばれる

地方出版社で編集職を経験し、ライター活動をしている和田知子と申します。 広告制作で3年、さらに編集を3年半ほど経験したため、出発点の視点は「編集者」でした。ただ私は「書くこと」が好きで、自分のページは自分で書きたい派。 そのせいか、ライターさんから上がってくる原稿をフィードバックせずに直してしまう傾向がありました。私の上司は、私の原稿を見て赤字を入れて全部直させるという行動を繰り返していましたが、その訓練のおかげでかなりスキルを磨くことができた実感があるため、本当はフィー

【編集とライター】ラフは手描きの方がいいかもしれない気がしてきた。

最近、パワポはとても高性能だし、canvaだって便利だし。誌面をデザインしてもらうためのラフ原稿を美しく作ることは簡単な気がしている。 だけど、誌面デザイナーさんに資料を渡して、上がってきたページデザインを見た時に違和感というか、ラフ通りじゃね? みたいな感想を抱く時がある。ラフ通りでいいはずなのに、ラフ通りじゃね? って何事だろう。 もっとメリハリつけてもいいのに。 必要のない写真は削っていい感じにしてくれていいのに。→画像の優先順位も伝えきれてないのにこういうこと思う

【ライターの仕事】急な依頼にアワアワ。そして若い編集さんのびっくり対応に思うこと。

つぶやきというか、愚痴? 数年ぶりに地方出版社の編集さんから電話がありました。 ずいぶんご無沙汰していて、さらに編集さんは始めましての方(若そう)。個人携帯から電話をくださり、未登録番号からの着信に私は「もしもし」と応対しました。(申し訳なくも旧姓で仕事を続けている手前、電話に出るときは「今の苗字か」「旧姓か」どちらを名乗るか一瞬戸惑い、もしもしで応答してしまうケースがあります)。 相手「お世話になっております。○○編集部の○○と申します」 編集さんは、私の名前を確