【注目】インシュアテックについて!保険×テクノロジーとは!保険業界の現状や、インシュアテックについての可能性について解説します!
こんにちは!Preventure編集部です!
今回はインシュアテックについて解説します。みなさんはインシュアテックという言葉を耳にしたことはありますか。現在保険業界で注目を浴びているのが、今までの常識とは異なるインシュアテックという形の保険です。これは保険業界を含め多くの業界で進むAIやLOTを活用した商品の一種になります。この記事では実際にインシュアテックの概要や、顧客のメリット、懸念点などを紹介していきます。
保険について
私たちが住んでいる日本では保険は大きく三つに分けることができます。
・生命保険
・損害保険
・第3の保険
生命保険は「人の生死に対し支払う保険」で、多くの場合生命保険会社がこの部分を担当しています。
損害保険は「事故によって生じる損害を補填する保険」で損害保険会社が担当しています。
第3の保険は「病気や介護などに対しての支払いにかかった費用を補填する保険」で生命保険と損害保険の中間にあたります。
生命保険と損害保険の違いの一番の違いとして、「定額給付の保険」か「実損填補保険」が挙げられます。
これらは加入者からの資金を集め運用する方法であり、保険業界で最も多く採用されている保険モデルです。生命保険は生涯渡って契約し続けますが、損害保険は短期的な契約が多く中には数日のみの保険もあります。
保険に関わるプレイヤーとそれぞれのニーズ
保険に関わるには消費者、保険販売代理店、保険会社の全てがそれぞれ様々な悩みを抱えています。
消費者
実際に保険を購入する消費者は、
・いちいち書面に書き込むのがめんどくさい
・契約などはスマホで済ませたい
・できるだけ簡潔に済ませたい。
・無事故で安全運転を心掛けている分、保険料を割り引いて欲しい
・それぞれにあった保険料を設定して欲しい
・自分にあったプランがない
といったニーズがあります。
代理店
一方で代理店も
・消費者と保険会社の仲介を行うのに、業量が膨大
・資料の管理が大変
などの課題を抱えています。
保険会社
保険を企画・販売する保険会社にも、・業務を効率化したい
・紙でのやり取りはコストが掛かる
・契約までに時間がかかる
・新規の顧客を増やしたい
・若者とのタッチポイントを増やしたい
などの課題があります。
このように、保険業界には解決されていない課題がまだまだあります、
それらを解決するべく、商品企画、販売、査定及び支払などの多くの業務でAI、loT、SNSなどの新たなテクノロジーの活用されています。
インシュアテックとは
「InsurTech(インシュアテック)」とは保険を意味する「Insurance」と「technology」をかけ合わせた言葉です。保険業界の中でも、テクノロジーを駆使しサービスの利便性を高める最先端の概念をインシュアテックと表現しています。
AIなどの最新のテクノロジーを利用し、新しい保険モデル・ビジネスモデルを実現します。
これらを推進することにより、より良いサービスを生み出すだけでなく新しい取り組みや新しい保険商品などを取り入れることが可能になります。今までの内容とは異なり多大なる変化をもたらすことでしょう。インシュアテックは保険に関するスタートアップや最先端テクノロジーの総称として使用されることが多かったですが、より革新的な保険ビジネスモデルそのものとして定義されることが多くなりました。
保険業界の現状
テクノロジーの進歩に伴い、保険業界の市場環境は大きく変化しています。テクノロジーが発展したことにより、フィンテック企業や大手テック企業など、異業種からの参入が相次いでいます。
また、自動運転などにも対応した新しい自動運転保険モデルや、シェアリングエコノミー保険モデルなど、ユーザーのニーズに対応した新たな保険モデルもサービス化されています。
これらの企業やサービスは今までの顧客のロイヤリティを保険会社から奪っていく革新的な勢力となります。この革新的な勢力の影響により、保険のバリューチェーンがこれまでとは変化し、顧客と保険会社との距離感・関わり方も大きく異なってきます。
保険会社はこのように業界の変化に対応していく必要があります。
ビジネスモデルが変化
このような中で、ビジネスモデルも変化させていく必要があります。
今までの人への依存度が高い保険会社のビジネスモデルから人と機械が融合した新しいビジネスモデルに変更していく必要があると言えます。
事例:住友生命「Vitality」
保険会社のビジネスモデルについて、新しいモデルを構築し現在までに成果を挙げている例として、住友生命の「Vitality」というプランがあります。これは従来のリスクに備える保険に加えて、リスクを予防できるプランを組み合わせたものになります。
リスクに備える保険では、生命保険などこれまでと同様です。そして、Vitalityにかにゅうすることで、リスクを予防するためのサポートを受けることができます。運動習慣を身に着けるために、運動に関するイベントに参加すると特典が得られたり、加入者同士のコミュニティなどもあります。
保障+予防
保険業界では、保障に加えて怪我や病気の予防をサポートするサービスの開発がトレンドとなっています。
そこでは、保険業界の内外問わず様々な企業と協業し、アプリなどを通じてユーザーとの継続的なコミュニケーションが行われています。また、保険のプランも多様化しており、ユーザーのニーズに合わせたプランを組むことが可能になっています。
そのため、保険業界にも多くの企業が参入するきっかけが生まれており、このことがインシュアテックの拡大を後押ししています。
インシュアテックの市場規模
ここでインシュアテックについて、グローバル市場と国内市場をそれそれ見ていきましょう。
グローバル市場
インシュアテックの世界市場は2021年は54億米ドル、2030年には114億米ドルに達し、予測期間である2022から2030年にかけて11.9%成長すると予測されています。
保険の世界規模は先進国が上位を占めており、その中でもダントツでアメリカがトップです。特に損害保険に対する意識が強く世界シェアの五割以上を占めています。アメリカでは事故が発生した際の損害賠償金額が高く、保険に入ることで安心を掛けている人が多いと考えられます。また日本は世界でもトップ5に入る保険大国であり、日頃から保険に対する意識の高さが伺えます。
国内市場
また日本のインシュアテック市場は2021年は1880億円との予想でした。これは前年度比の145.7%に当たります。インシュアテックの国内市場は今後も急速に成長すると世毒されています。
特にコロナ禍により、営業活動のオンライン化が進み契約手続きや支払い請求などの多くの事務手続きが電子化・自動化され急速に拡大しています。
グローバルな視点が必要
今後、保険業界のプレイヤーは、世界市場含め俯瞰的に業界を捉える必要があります。
成長市場を求めて海外展開をするだけでなく新興国企業のビジネスモデルを取り入れるリバースイノベーションの影響についても把握する必要性があるといえます。理由としてはネット社会が当たり前になってきた今、他国の動向に注目する必要性があるからです。
インシュアテックのカテゴリー
インシュアテックのカテゴリーについて見ていきます。
オンラインディストリビュー
オンラインディストリビュートは、ユーザーが保険にまつわる多くの業務をWEBベースで実行できるサービスです。契約だけでなく、代理店を通じての選定や申し込みもオンライン上で完結できます。
P2P保険
P2PとはPeer-to-Peerのことで、インターネット上でサーバーを介さずにやり取りするためのシステムです。すでに、チャットツールやブロックチェーン技術に採用されています。
そのP2Pがインシュアテックでも活用されています。
P2P保険では、グループでの加入が可能になります。グループで保険金を支払うため、一人一人は少額の保険金で加入することができます。
データ/アナリティクス
AIによるリスク査定や分析を実現するのが、データ/アナリティクスサービスです。保険ニーズの多様化により、それぞれの保険会社は、個人に合わせた、保険プランを用意できる仕組みを構築しています。そこで活躍するのがAIによるリスク査定です。
加入者それぞれのリスクを査定することができます。
保険証券管理/保険金支払い
保険証の管理を一元管理するサービスが保険証券管理に当たります。これまでは、異なる2社以上の保険会社と契約した場合、それぞれの保険会社から発行される保険証券を管理する必要がありました。これでは、管理の煩雑さや紛失の可能性があります。
そのため、仕方なく1社のみの契約に縛られたり、企業も紛失した保険証を再発行するのにコストがかかります。
一元管理が実現すると、これらコストが削減でき、ユーザーはより自由に保険を選択することができます。このことが、保険市場の活性化やサービスの充実に繋がります。
保険金支払いは、少額短期保険や、API連携などを可能にしています。このことにより、保険サービスはより多くのニーズに対応することができます。
セールス/マーケティングツール
セールス/マーケティングツールは、顧客対応チャットボットや顧客管理、業務効率化のRPAなどがあります。
インシュアテック領域の国内スタートアップ
最後に国内のインシュアテック領域のスタートアップを紹介します。
株式会社JustInCase
JustInCase社はわりかん保険という新しいモデルのサービスを提供しています。
わりかん保険では加入者同士が、保険料をわりかんするというものです。海外でもシェアリング保険として人気を集めています。
SEIMEI株式会社
SEIMEI社は保険プラットフォーム「ソリシター君」を開発しています。保険会社と保険代理店を繋ぐこのシステムは、両者の業務の効率化を実現します。
Sasuke Financial Lab 株式会社
Sasuke Financial Lab社はユーザーが自分にあった保険プランを作成できるオンライン保険サービス「コの保険」を提供しています。国内の中でのインシュアテックの初期段階に設立されました。
自分にあった保険プランを作成したいというユーザーのニーズとマッチし多くの保険会社で導入されています。
Frich(フリッチ)株式会社
Frich社はP2P互助プラットフォームを開発しています。
Frich社のサービスは、コミュニティで保険料を負担し合い、それを保険会社に支払うシステムになっています。そうすることで、万が一の時に、十分な保証を受けることができるという画期的なシステムになっています。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「インシュアテック×スタートアップ」について解説しました。保険業界が大きく変わろうとしており、各保険会社がインシュアテック企業へ積極的に投資している状態です。
インシュアテック領域は市場規模も拡大していくことが予想されており、今後が楽しみな業界です!
最後に。。。
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