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五月
2020年1月28日 00:42
私には「偉大な小説家は必ず精神を病んでいる」という持論があったから、今まで読んだ本は暗い話が多かったんだけど、その考えを覆した一作。全日本国民に配るべきだとさえ思う。家族をテーマにした短編集で、それぞれのタイトルに植物の名前が当てられていたのが綺麗だった。どの作品も素敵だったんだけど、私のいちばんのお気に入りは『サボテンの咆哮』かなあ。「お父さん、言葉は少ないけれど、お母さん、お父さん
2020年1月24日 23:42
子どもへの虐待のニュースが多く報道されている。そんな中で本作は、ワンオペで育児をする「母」に焦点を当てた小説。すごく新しいな、と思った。ツイッターで、「好きな人の『おかしいんじゃない?』という言葉ほど私を傷つけるものはない」とツイートしたことがある。それは、この小説を読んで感じたことだ。「あの時の考えは、自分が正しかったのではなくて、陽一郎にとっての正解だったのだ」「憎しみではない、