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機械分野の話

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音響解析の話1

音響解析の話1

音響解析の目的は「騒音低減」と「快音設計」です。

例えば、設計時に予期していなかった騒音が発生したとき、その製品はエネルギーの一部を無駄に音の発生で消費しており、本来の性能を100%発揮していないことになります。またその騒音からその製品の品質に対するイメージも損ねます。

一方、オーディオ機器のようにユーザーの嗜好に合わせて心地良い音を届ける快音設計もあります。

音響解析の例【ノイズ低減のマイ

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流体騒音の話2(解析)

様々な流体騒音解析方法を紹介します。

流体騒音の背景流体騒音の大きさは流れの速度のの6乗〜9乗に比例します。そのため流体機械の小型化や高速化により騒音問題が顕在化してきました。

従来は個々の製品ごとに経験に基づき流体騒音の予測や低減を図ってきましたが、このような対策には限界があります。今では数値流体解析(CFD)に基づく流体騒音の予測に大きな期待が寄せられています。

流体騒音の正体流体騒音の

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流体騒音の話1(概要)

流体騒音流体騒音とは流体の運動、特に渦によって生じた圧力変動が音波として周囲に伝播して生じる騒音のことです。

その中でも風の音や飛行機の騒音などのように空気力学的な機構で発生する音を空力音と呼びます。

例えば、強風の中で電線が唸る音やジェット騒音があります。他にも渦音やエオルス音(渦放出音)、エッジ音(干渉音)などが知られています。

流体騒音の数値計算には、流体の圧縮性を考慮した解析から音の

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