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これぞ格差社会の最前線、アメリカの闇!アメリカの小学校とギフテッド教育について語る!!
こんにちは、海外で現役ポスドク(生命科学系)をしておりますポス山毒太郎と申します。このnoteはあくまで毒太郎の体験を元に、偏見に基づいた感想を語っていく場です。ですのでほとんど統計値などは出てきませんので悪しからず。
筆者の子供は米国の小学校に通っています。そして米国の小学校にはgifted and talented programというシステムが存在します(もしかしたら州によって違うかも)。
ではいきなりですが皆様に質問です!!
皆さん、ここにギフテットと呼ばれる子供がいたとしましょう。
どんな子供を想像しますか?
5歳で5ヶ国語を話せます!
7歳にしてクラシックを弾ける!
小学生にして全米チェスチャンピオンを圧倒!!!
みたいのを想像すると思います。
アメリカにはGifted and Talented (以下G and Tと略)の子供を集めた学校があります。それを聞くとアメリカのトップ頭脳を小学校から集めるエリート集団だと思うでしょう?
ちなみに筆者の子供も行っています。
しかしこれは自慢ではありません、そのカラクリを今回は語っていきたいと思います。
米国の小学校の入学システム
その前に簡単に米国の小学校のシステムを紹介します。ただしこれは州によってルールが違う可能性があるし、今回は本筋ではないのでかなりざっくりです。ご注意ください。
日本の場合は、各学区に一つ小学校があってそこに入れますよね?
米国の場合はひとつの学区が広いので、ひとつの学区に複数の小学校があります。そして12月くらいに子供を行かせたい学校順に申請していきます。
そして4月くらいにその結果を言い渡されて、9月から入学です。
当然ですが、同じ学区の中でも評判のいい学校と悪い学校があります。
というか学校の人種の割合や州の共通テストの結果など調べられます。
これはある中華街にある学校の人種の割合ですが、、、、
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当然アジア人が多いですね。
州の共通テストのハイスコアを取った割合も載せられます。
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これは別の治安が悪いとされる地域の学校の人種の割合ですが、
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そして成績は、、、
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、、、、、はい。
このように、学校の評判と、住んでる地域の治安はもろにリンクしています。ですので、ある程度いいところに住んでいる場合は近くの学校でいいですが、あなたが少し治安の悪いところに住んでいる場合は、外の学校を考えるのも良いでしょう。
その場合は登下校が大変ですがね、、、。
では続いて本題であるG and Tに話題を移しましょう。
普通の学校とG and Tのカリキュラムの違いは?
では筆者が感じたG and Tとそれ以外の学校の違いを語ります。
一口にG and Tと言っても学校によってカリキュラムは違います。学校によってはカリキュラムを普通より半年分進めてみたり、他の学校では宿題がたくさん出たりします。
うちの子が通っている学校の場合は、、、
宿題が鬼のように多いです。しかも明らかに親の力がないとこなせないものも多いです。
ただの算数や読み書きだけでなく、外に行って調べ物をする課題がやたら多いからです。
最近では、近くにある中華街やらリトルイタリーやらに行って異文化を学んでレポートする課題がありました。前年の例を見せられましたが、、、、
どう考えても親がやってるだろ!
というレベルの高さです。
また別の宿題で、自然環境について調べつつ、ジオラマを作るという課題がありました。
皆段ボールで手作りしたり、アマゾンでキットを買って作っていましたが、ある子供は、、、、
なんと3Dプリンターでジオラマを作っていました。
どう考えても親がやってるだろ!!!
というか子供にたくさん経験させるような宿題が多いので、どうしても親の裁量が大きくなっていきます。正直共働きにはキツイ。。。
G and Tの学力って実際どうなの?
まずはっきり言いましょう。
学力的には日本でまともに勉強をしている子供だったらアメリカではG and Tに認定されると思います。
ちょっと危うい表現になりますが、上で示した通り米国は人種や親によって子供の教育意識への格差が大きいので、米国の学力平均値はかなり低いです。
ですのでその中で上位集団は日本でいうと中堅程度だと思います。G and Tはあくまで制度なので世間一般で使うギフテットと、米国の制度上のギフテットが違うのです。
こちらのG and Tコースはちょっと賢い子が入るくらいの印象です。
じゃあやっぱりうちの子賢いでしょアピールかって?
そう思った皆様に朗報があります!!
G and Tの選抜方法
実を言うと数年前に成績制から、、、、、
なんとくじ引き制になりました笑(州によって違う可能性あり)。
前まではその子供の成績で入学が決められていたのですが、現在では申請者からくじ引きで入学者が選ばれています。
これは運も実力のうちということですかね?
いや、アメリカ合衆国はくじ引きの結果を操作できる能力者を求めているに違いない、、、。これはまさに皆川亮二の世界観、まさにギフテット!!
茶番はさておきギフテットとは一体、、、?ってなりますよね。
これはおそらくですが人種の偏りが強いからだと思われます。筆者の子供の上の世代は白人とアジア系しかいません。
これはあるG and Tの学校の人種の割合です。
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共通テストの結果です。
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本記事では合計3校のデータを出しましたが色々と露骨ですね。
同じ公立の学校でここまで違うんですよ、正に逆転不可能な格差社会。
ある程度子供自身の積み重ねがある高校、大学ならともかくこれ小学校ですからね。
くじ引き制はこの格差を是正すべく、G and Tのよりいい教育機会を多様な人種に施すことを目的としていると思います。
成績制と言っても。。。。
また、4歳、5歳での成績と言っても共通テスト等があるわけではないので、先生の匙加減です。なのでどういうことが起きるかというと、、、
先生とより連絡を取ったり、PTA活動に積極的な親の子が優先される可能性が高いのです(あくまで想像)!!
もちろん意識高めの親の子は、教育をよく施されてる可能性が高いので、単純に子供が優秀なだけかもしれませんが、、、。
新学期が始まるとWhatsAppという日本で言うLineでクラスのチャットグループが出来ますが、それを仕切る親の枠は最初取り合いになります。
そして何かあるごとに先生にプレゼントをしたり、寄付したりを取り仕切ったりと大変ですが、それは単純な良心からなのか、先生の評価を求めているからかは分かりません!!
まあ半々でしょう。
くじ引きによってここも是正されている可能性はあります。ただしくじ引き制になっても、先生の推薦書は必要なのでここは重要かもしれません。
G and Tの今後
せっかく出来る子を集めたG and Tをくじ引き制にするなんて馬鹿らしいと思う親御さんもいると思います。G and Tは意味をなさなくなるのではないかと。
ではこれからG and Tは崩壊していくのでしょうか?
ゆっくりとは崩壊していくとは思いますが、多少の防波堤はあります。
まず学校に入るのにシブリングプライオリティ(Sibling Priority)があります。これは申請した子供の兄、姉がその学校にいる場合、入学の順位が優先されるルールです。
このくじ引き制はここ数年で導入されたばかりなので、筆者の子供の同級生は、割とその兄姉がG and Tに通っているケースが多いです。
そしてその兄姉達は成績制時代にG and Tに入っています。なのでその弟妹もある程度、親の教育が施されていることが想像できます。
また、G and Tのくじ引きに参加するにはネット上で申請する必要があります。そして、上でも述べましたがG and Tに申請する親は多少意識が高めです。ここもやや言葉を選ばなければなりませんが、人によってはネットで申請をできないし、G and Tの存在すら知らない親もいます。
また個人的な意見ですが、たかが6歳くらいで子供の勉学の能力はそこまで変わらないと考えます。はっきり言って親の力が強いでしょう。
G and Tの今後の懸念点
ですので筆者が懸念しているのは今後G and Tにおける親の質が下がっていくことです!!
上で散々説明しましたが、G and Tでは子供の才能というよりかは親の能力とやる気が段違いです。
筆者はG and Tの親の中では意識低めに入りますが、親達が集うチャットルームでは毎日10件以上、色んなやりとりがされています。
このように今は成績制時代の意識が高い親達がこれらをまとめてくれています。しかし、筆者のように「PTA活動はめんどくさいけど、子供をG and Tに入れたい」と思っているくらいの、中途半端意識の親の比率が高まるとG and Tの強さも失われていくのかなぁと感じています。
だから入るなら今のうちですよ。誰に言っているかは分かりませんが笑。
ちなみに知り合いの親は、G and Tのレベルが今後落ちていくことを踏んで、私立の小学校に入れていました。一部のエリート層はすでに動き始めています。
まとめ
今回はいくつかの学校の人種の割合や、テストの結果を見せましたが、公立の学校でこれだけ成績が違います。
同じテストでもある学校ではハイスコア層が99%、別の学校では28%とか日本じゃありえなくないですか?
なかなか根深くないですか?
これがガチの格差社会ですよ。
日本も「格差がー、とか国籍差別がー。」とか叫ばれますが、米国と比べると日本の公立校はかなり恵まれてるように感じます。
ちなみにここで残念な現実をお教えしましょう。別に小学校でG and Tに入ったからといって、ハーバード大学等の有名学校に入れるかと言ったら全然そんなことないそうです。
今回は公立校の話ですので、一応無課金ゲーの範囲内ですが、ここから課金ゲー(私立)が始まっていくのです。。
一応参考までに、、、、知り合いのPIは子供を私立小学校に入れていますが、その学費は、、、、
年額6万ドルです。
もう一度言いましょうか?
6万ドル、日本円換算で1000万です笑。
物価が違うとはいえ6歳の子供にかける金額じゃないのよ。。。
そういえば、日本でも某幼稚舎上がりの医師が「結婚式に幼稚舎時代の先生呼んだんですよ、だって苛烈な中学受験するより、子供を幼稚舎入れちゃった方が楽じゃないですか?」とか笑顔でぬかしてやがったのを思い出しました笑。
日本の格差は金で解決しない身分制ですね笑。それはそれで問題かもしれねぇ、、、。
また医師をイジってしまった笑。
話は戻りますが、この課金ゲーをポスドクの給料でやってくのはキツいっす。なので以前も言いましたが、子供にとって数年米国で過ごすのは良いです、単純に英語ができるようになるわけですからね。
ですが2-3年以上となると、この課金ゲーに否応なしに巻き込まれ、子供の才能関係なく親の能力と財力でキャリアに差が開いていくのは子供に申し訳なく思います。
筆者はあまりお金に頓着がありませんが、米国にくるとどうしても「金、金」となってしまうのは悲しいです。
米国のポスドク給料はこちら!!
日本の塾も同じかもしれませんが、米国ではより子供の教育は親の匙加減が強いし、この格差(人種と金)社会はアメリカの闇だよなぁと改めて思うポス山でした。。。
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