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Vipassana(ヴィパッサナー瞑想)10日間の修行と42.195km フルマラソン

2022年3月9日から20日まで10日間のVippasanaコースに参加してきました。 このVippasana(ヴィパッサナー)とは、<今><ここ>の自分の中におこるセンセーション(感覚)に集中する瞑想法です。

サンシャインコースト(オーストラリア)にあるDhamma Rasmi センター。
ダイニングホールのある建物

Vipassana(ヴィパッサナー瞑想)10日間コース

「どこで参加できるの?」

私が参加したのは、サンシャインコースト(オーストラリア)にあるDhamma Rasmi(ダンマ=法 ラムジ=光線またはSunshine)センター。 しかし、このVipassanaの瞑想センターは世界中にあり、日本でも千葉と京都二箇所で参加可能です。

「一体いくらで参加できるの?」

10日間コースと言っても、実際は前後の到着日と帰宅日を入れると12日間。11泊の宿泊施設とベジタリアンの食事が提供されますが、驚くことにこのコースの参加費用は無料です。ではどのようにこのようなコースが運営されているか? それは全て寄付とボランティアによるものです。 

瞑想法を教えてくれるアシストタント・ティーチャー、滞在中の参加者のスケジュールや食事や施設などの管理をしてくれるマネージャー、そして食事の準備をしてくれるキッチン・スタッフなどは一切報酬は受け取っていないそうです。 

合宿の参加費用は、食費宿泊費を含め、一切請求されません。すべての経費は、コースを修了し、ヴィパッサナーから恩恵を受けた人たちが、「他の人たちにもこの機会が与えられるように」との思いから行う寄付によってまかなわれています。

https://adicca.dhamma.org/ja/reference/what-is-vipassana/

上記は千葉にあるVipassanaセンターのウェブサイトの引用ですが、そこで参加申し込みの際に気になるのは、「寄付って一体、いくらしたらいいのだろう?」
という点です。 

コースの申し込みは、オンラインで行いますが、参加が確定したあとに家族・友人に「10日間の瞑想合宿に行ってくる!」と話すと、大抵、皆のリアクションは、はっきり言葉にはしないながらも「何かの宗教に洗脳されて帰ってくるのでは?」「高額な寄付を求められるのでは?」はたまた「壺や印鑑やら買わされてくるのでは?」というものでした。 

もちろん、私は「壺や印鑑を売りつけられることはないであろうけれど、一体いくらの寄付をしたらいいのだろう?」という思いがありながら、コースに参加しました。 一方、心の中で、「どんな脅しを受けても(笑)、宿泊と食事相当分だけしか寄付しない!」と決めていました。 

●到着日(3月9日夕方)オリエンテーション
スマホを始め、貴重品を預けます。
寄付の請求はありません。

●コース(Day1ーDay 9)
寄付の請求はありません。ただし9日目だったと思いますが、夜の説法の時間に「施し」についての話がありました。(ドキっ!)

●コース(Day10)
この日は、沈黙が解かれ、瞑想の時間以外の食事や休憩時間は、他の参加者たちとのおしゃべりができます。 

そして、オリエンテーションが行われた会場で貴重品の返却デスクが設置されました(スマホはまだ返してもらえません)。 そして、Hours for Donation(寄付受付時間) と書かれたサインボードがでていました。 

私は、他の人の寄付金額を見たら、決意がゆらぐ・・・・と思い、いの一番に貴重品を受け取り、最初に決めていたとおりの、宿泊・食事代相当であろうと思う寄付をしました。

(最初にある程度決めていたとおりの金額ですが、綺麗に管理・整備された施設で、おいしい食事を12日提供していただき、瞑想修行の場を与えてもらったことを思うと全く惜しむことなく寄付できました。)

●帰宅日(3月20日朝)
スマホを含む貴重品および寄付受付デスクはありましたが、
やはりこの時も寄付の請求はありません。

他の施設や、コースではどうなのかは参加していないのでわかりませんが、私が参加したサンシャインコーストのDhamma Rasmiでは、寄付する ・しない、そして寄付する場合のその金額は自由意志によるもので、参加費用を請求されることは全くなく、参加費無料でした。

「Vippasana(ヴィパッサナー瞑想)って?」

Vippasana(ヴィパッサナー)は仏教がベースとなっている瞑想法で10日間のコースの間、毎日夜1時間15分ほどの説法の時間があり、瞑想ホールにてこのVippasana瞑想の指導者(Teacher)であるゴエンカ氏による英語ビデオを見ます。(私は日本語オーディオを貸してもらいヘッドホーンで日本語で聞きました。日本語オーディオは英語より長く1時間20−25分。) 

それは、仏教に基づいた教えや、例え話などが中心ですが、<人種や宗教>の壁を超えた、
皆の安らか(Peaceful)で、
調和( harmonious)のとれた,
幸せ(happiness)」  を願い、

まずは
<自分>がそのような状態になるために<瞑想というテクニックを学ぶ>というものです。

瞑想法にもいろいろあります。 

例えば何も考えない<無心>の状態になる瞑想。対して、このVippasana(ヴィパッサナー)は、<今><ここ>の自分の中におこるセンセーション(感覚)に集中する瞑想法です。ゴータマ・シッダールタが悟りを開き仏陀となった際行った瞑想法がVippasanaです。

Vippasanaはテクニックです。 仏教を教えるものではありません。 そのため、信仰する宗教があったとしても、このコースには参加ができますし、もちろん、仏教に改宗を求められるものでもありません。

「アニッチャ(anicca =無常)を体感する Vipassana」

最近では日本の企業内でも<<マインドフルネス>>が注目されはじめているため、マインドフルネスという言葉を聞いたことがあると思います。 

マインドフルネスとは簡単にいうと過去や未来ではなく、<今><ここ>に意識をおくことです。 マインドフルネスを「気づき」という日本語に訳している場合もありますが、 <今><ここ>における<自分>に気づくためのもので、Vippasana瞑想は、マインドフルネスを実践するための一つのテクニックであるといえるでしょう。

今回この10日間のコースに参加し、何度もでてきた言葉がパーリ語のアニッチャ(anicca)です。 

アニッチャ(anicca)。 日本語では「無常」「常ならず」「変わらないものはない。」 つまり「全てのものは変化している」ということです。 

Vipassana瞑想は、
① 感覚をとぎすまし
② <今><ここ>における<自分>に気づき
③ アニッチャ(無常)という真理を体験・実感する
と私は理解しました。 

Vipassana(ヴィパッサナー)とは、物事をありのままに観察するという意味があるそうです。 

日常生活から離れ、沈黙の中で瞑想をすることによって、表面的ではなく自分の中で何が起こっているのか?を感覚を観察(瞑想)。

その時のポイントは、<<反応しない>>ということ。 

体の隅々に起こるその感覚を丁寧に感じ取り、その感覚に<<反応しない>>で、ただひたすらその感覚を観察する。 そうすると、確かに感じられるその感覚が常に変化していることに気づき、まさに、「全てのものは変化している」=無常ということを体感することができました。

Vipassana瞑想修行とフルマラソン

10日間瞑想のスケジュール

今回私が参加した10日間コースは、Vipassana瞑想の入門にしかすぎません。 (ただし、一度この10日間を修了していると、Old Studentとして、またこの10日間コースに参加することも可能です)

到着日受付を済ますと6時から夕食(かぼちゃスープとパン)があり、そのあと参加者全員(今回は男女それぞれ約26−27名ほど)参加でオリエンテーションが行われ、そこでは、Noble Silence(聖なる沈黙)や5つの戒律(殺さない、盗まない、性行為を行わない、嘘をつかない、酒・麻薬類などをを摂らない)の他、下記の1日の時間割などの説明があります。

さらに、この10日間のコースを途中で止めることなく、最後まで施設内にとどまり、最後までコースを終えることを求められます。

このオリエンテーションのあとは男女の交流はできなくなり、ホールで初めてのグループ瞑想が行われ、ここからアシスタント・ティーチャーとマネージャー以外の一切の人との会話はできずNoble Silence(聖なる沈黙)が始まり、Day10の朝10時45分まで続きます。

コースの時間割
下記のコース時間割は、修行を継続して行うことができるように考えられたものです。修行から最もよい成果を得ることができるよう、できる限り時間割に従ってください。
午前4時:起床午前
4時30分~6時30分:ホールまたは自分の部屋で瞑想
午前6時30分~8時:朝食と休憩
午前8時~9時:ホールにてグループ瞑想
午前9時~11時:ホールまたは自分の部屋で瞑想午前
11時~12時*:昼食午後12時~1時:休憩および指導者への質問
午後1時~2時30分:ホールまたは自分の部屋で瞑想
午後2時30分~3時30分:ホールにてグループ瞑想
午後3時30分~5時:ホールまたは自分の部屋で瞑想
午後5時~6時:ティータイム
午後6時~7時:ホールにてグループ瞑想
午後7時~8時15分:講話
午後8時15分~9時:ホールまたは自分の部屋で瞑想午後9時~9時30分:ホールにて質問午後9時30分:就寝

https://jp.dhamma.org/ja/reference/code-of-discipline/


実は私はこの10日間のコースに昨年2021年の12月に48時間だけ参加しています。 上記に記載したように、この10日間コースは本来、途中で脱落することはできません。48時間だけという理由は、ちょうどその時、コロナ(オミクロン株)がここクイーンズランド州でも急激な拡大を見せはじめた時で、キッチンスタッフの1名がコロナ陽性とわかり、コース自体が途中キャンセルとなり、参加者全員は(この時の政府の指針では)濃厚接触者となり、皆自宅での隔離が必要となったためです。 

1回目のこの時、私はVipassana瞑想やこの10日間のコースについて、あまり下調べもしないまま参加しました。 Noble Silenceのことや、ベジタリアン食(これはなんとなく想像していましたが)であることすら、よくわからず状態でした。

しかし、自宅隔離状態となっている時に、Vipassanaの10日間コースに参加した人のブログ(英語)を読んでみました。 するとそこでは、この10日間のコースに参加することは心のフルマラソンに参加するようなものだとたとえている内容でした。

Vipassana瞑想修行とフルマラソンどちらが大変?

今回Day10で、他の参加者と話をすることができるようになった時、皆、まずは自己紹介をし、「今回のコース参加してみてどうだった?」という質問から会話が始まるのですが、私が話した男女7−8名皆が、「参加して良かった」という感想とともに、大なり小なりはあれど、1度は「もう帰りたい!」と思ったと話していました。

この10日間のコースはVipassana瞑想を実践するための入門コースと上記でも書きましたが、実際には、参加した男女それぞれ25名前後(全員で50名強)の中で、女性の半数ぐらいが、男性の1/3ぐらいは、リピーターのOld Studentのようでした。 私が直接話をしたOld Studentの中には、10日間コースは今回で4回目と教えてくれた23歳の女性もいました。 

その女性は、今回の3−4日目あたりで、理由がわからぬまま、涙がとまらなくなって瞑想どころではなくなってしまい、その日の夜アシスタント・ティーチャーに「明日、明るくなったら帰りたい」と話したそうです。 前回(3回目)参加したのは、11ヶ月ぐらい前だったそうですが、それまでそのような状況になったことがなく自分でもびっくりしたと話してくれました。

そのようなケースの人と比べると、10日の間、私の場合は大きな気持ちの揺れがなかったと感じました。それは、まだ自己観察が表面的なものだったのか、それとも単純に従来の個人差によるものなのかはわかりません。

私の場合、Vipassanaが教えている瞑想に集中できると更年期のホットフラッシュのように、急に全身から、とくに頭皮からも不快な汗が噴き出してくるのが特徴的でした。

大抵午前中の瞑想の時間は、瞑想をしているつもりが眠ってしまってしまい、感覚をとぎすませて、内なる今の自分の状態を観察するどころが、午後は大抵、目を閉じて数秒後には、心があちこちに迷走してしまったり。 

コースの中盤を過ぎ、夕暮れ時に虫の声が聞こえてくると、日本の夕食どきを思い出し、さんまの塩焼きが無性に食べたくなったり。 大根おろしに醤油をたっぷりかけて、良い加減に焼き色のついた皮と一緒にお箸をいれる様子が思い浮かび、「いかん!いかん!」と自分の内なる感覚に戻そうと思っては、また思いは自宅でビールとともに焼きサンマへ・・・というのが、6、7、8日目と3日続きました。

コース中の食事

この10日間のコースに初めて参加する新しい生徒(New Students)は、到着日の夜をのぞいて、夕食は、フルーツ2個だけです。(ちなみにOld Studentsはそのフルーツもなく、夜はレモン生姜汁のみです) 

朝は、プルーンの入ったスープのようなものと、おかゆ、ブラウンライス、パン(バター・ジャム・ピーナツバター)そしてフルーツ、ヨーグルトなど好きなものを選べますが、メニューは毎回同じでした。

1日のうちで一番楽しみだったのは昼食。夜がフルーツたけということもあり、お昼はお腹にたまるような、ジャガイモだったり、サツマイモだったり、お豆をカレー味やトマトソース味で味付けしたものだったり、パスタの日もありました。その他野菜の蒸したものだったり、生野菜サラダだったり。 2日に1度ぐらいの割合で、キャロットケーキだったり、ピーナツクッキーなどもでてきました。

瞑想中、焼きサンマが数日登場しては来たものの、お昼は毎回いろいろなお料理がでてきたので、飽きることなく、美味しくいただくことができました。

一番の苦痛!


10日間コースの間、「聖なる沈黙」を続けることが辛いですとか、スマホなど外界の様子がわからないということが辛いと思う人もいるようですが、私の場合は何より苦痛だったのは、1日3回ある1時間のグループ瞑想の時間、基本微動だにせず瞑想しなくてはいけなかったことでした。 これは、感覚を観察し、その1つ1つの感覚に反応しないことで<無常>を理解するための修行のためであると理解しました。

最初の3日間、そして、1日11時間ちかくの瞑想の時間のうちの3x1時間のグループ瞑想の時間以外は、姿勢を変えたり、例えば、トイレに行ったり、瞑想場所をホールから自室に変えたりといったことは許されています。 

また、興味深かったのは、入門コースといえども、座る時の姿勢は、一切指導はありませんでした。 ただ、ホールでの瞑想の際、アシストタント・ティーチャーは一段高くなったところから私たち生徒の方を向いて座り、また、古い生徒さんたちが、前の方に座っており、皆が基本いわゆるあぐらをかいた<座禅>の姿勢をとっているので、私もその姿勢を真似て座りました。

しかし、最初の頃は、15分も座っていると足が痺れたり、腰がいたくなり、時には、体育座りをしたり、クッションを積み重ねて椅子のように座ってみたり、何度も姿勢をかえていました。

日がたつにつれ、いわゆる座禅の姿勢で微動だにしないことにも、少しずつ慣れてきがしました。 しかし自分のコンディションにより、1時間という瞑想の時間がとてつもなく長く感じる時もあるなど、そういった点でも「無常」を体験することができました。

とても疲れた10日間

今回のコースを一言で表すならば、とてもTiring (疲れる)10日間でした。日頃から比較的運動量が多い私ですが、10日間、自室、瞑想ホール、ダイニングホール、シャワー&トイレを移動する以外、基本的には運動はゆるされておらず、唯一休憩時間に敷地内を散歩することができました。 

10日目会話が許されたとき、ある女性が私に、「あなたフルマラソン走ったことがあるんでしょ? フルマラソンと今回のこのコースどっちが大変だった?」
という質問がありました。 

その彼女は、どうやら食事の際、私の後ろの席だったようで、数年前にニュージーランドで走ったマラソンのTシャツを後ろから見ていて、私がフルマラソンに参加したことがあると理解していたようです。ちょうど去年コロナ濃厚接触者として自宅隔離の時に読んだブログでもマラソンに例えていたので、その女性から偶然にもその質問がでたのは興味深かったです。

実際に10日間の瞑想入門コースに参加してみて、私の答えは、「マラソンの方が楽」。 

「フルマラソンには、沿道に10キロ、20キロ地点という目標があり、魔の30キロの壁があるものの、ゴールに近づけば、ここがゴール!という大きなバナーとフィニッシュラインがあります。 

しかし、この10日間の瞑想コース、1日、2日という時間的なゴールはありますが、目をつぶって瞑想している時、ゴールはみえません。」 

その意味でも、私にとって、このVipassana10日コースは、フルマラソンを走るよりも辛い、心身ともに疲れるまさに修行の時間だったと感じています。

Vipassana10日間コースにまた参加する? または人に勧める?

この10日間の入門コースを修了するとOld Studentとなります。 Old Studentになると1日コースや3日コースという短い期間のコースであったり、キッチンスタッフをしながら、1日に3回の瞑想だけ参加するといったことができるようになります。 

Day10の他の参加者とのおしゃべりの時間で、特に今回New Studentとして初めて参加した人たちの間では、「またこの10日間コース参加したいと思う?」という質問も飛び交いました。 私の場合は即答で「NO!」でした。

「参加してよかった!」とは、心から思います。しかし、「また、10日間のコースに参加したいか?」と聞かれたら、少なくとも当分の間は、「10日間コースは勘弁してほしい」というのが本音です。 

一方、他の人に勧めるか?という点では、興味がある方は是非挑戦してみてほしいと思います。10日間のコースプラス前後あわせて12日間。日常の生活から離れ、スマホもテレビも本もなく、1日約11時間の瞑想の時間を持つことは普通ではまずありえないことでしょう。

申し込み時にも、オリエンテーション時にも、日々の講話(約1時間30分)の時間にも、10日間のコースを最後まで全うすることを何度も言われますが、その理由をこの10日間コースは「心の手術をうけているようなものです。 体の手術中、たとえば開腹をしている最中に病院を抜け出すことをすすめる医者がいますか? 同じよう心が開かれている状態でコースを途中でやめることは、開腹手術を受けている最中に病院を抜け出すことと同じです。」と説明していました。

この説明は恐怖を植え付けるようで少し違和感がありましたが、10日間のコースを最後まで受けたからこそわかることもあります。 

それが何か? 知りたい方は、是非このコースに参加してみてください。(笑)

Day10で聖なる沈黙は解除されはしますが、その日も1時間x3回の瞑想の時間は絶対おしゃべりは許されません。 実はこの最後の日のおしゃべりが許されるのは、今までの生活に戻るためのリハビリともいえる時間で、さらには、おしゃべりがいかに自己観察の邪魔になるのかを実感する時間でもありました。 ようやく集中して瞑想ができるようになってきたと思いきや、沈黙をやめたとたん、1時間の瞑想はたちまち、迷走タイムに・・・。 (苦笑)


サンシャインコースト(オーストラリア)にあるDhamma Rasmi センター。
宿泊棟


コースを修了した今の私

10日間の最後の講和では、このVipassana瞑想10日間コースを体験して、今後もこの瞑想を続けたいと思う人は、朝と夜1時間ずつ瞑想を1年間は続けなさいと言われます。 

今日でコースから自宅に戻って、10日ほどになります。とりあえず毎朝1、しかも、時間は1時間から段々短くなり、今日は15分ほどではありましたが、なんとか毎朝瞑想の時間を作っています。

Vipassana瞑想に限らず、マインドフルネスが心の健康の向上に影響を及ぼすということが、多くの実験データからも明らかになっています。そもそもこのVipassana瞑想10日間コースに参加しようと思ったのも、大学在学中にそのような記載のある論文をいくつも読み、マインドフルネスに興味を持ったのがきっかけです。

50年以上の長い期間に培った心の習慣をかえるのは簡単なことではありませんが、
「今・ここ」を精一杯生きることで、<無常>という基準をもって、過去や未来への執着という習慣を抜け出し、自分を含めた全ての人の安らかで、調和のとれた、幸せな人生を願うことができるようになる。 そんな気がしています。

またこの瞑想法は感覚を研ぎ澄ます訓練でもあるので、わずかな体の変化やバランスの変化などにも意識を向けることができるようになるので、プロスポーツ選手なども取り入れるときっと役に立つのでは思います。

May all beings be happy 🍀

Summary(英語)

Which is easier, Vipassana 10days or 42.195 full marathon? 

From the 9th to 20th March 2022, I participated in "Vipassana 10-day course" for the first time at Dhamma Rasmi in Sunshine Coast, Queensland. Actually, that is not really true, because I was there for 48 hours in December 2021.  Unfortunately, the course was canceled when one of the kitchen staff tested positive for Covid. All the participant was considered close contacts and were forced to go home.  So I knew what the first 2 days were like at the Vipassana centre. 

Even though the course says it is for 10days, it starts in the evening before the actual 10days course and finishes the following morning of the course finishes. So literally it is a 12days course. 

Upon arrival, we check-in and give our valuables including smartphones to be kept in the safe, which means ,of course, you can not use smartphones while you are at this course.  Also, we are not allowed to write, read, listen to  music, or even exercise.  The only exercise allowed there is taking a walk within the premises. 

From 6 pm, we had supper, which was pumpkin soup and bread followed by an hour of orientation. There, the daily schedule was explained and also about the Five precepts and "Noble Silence".


The precepts

All who attend a Vipassana course must conscientiously undertake the following five precepts for the duration of the course:

to abstain from killing any being

to abstain from stealing

to abstain from all sexual activity

to abstain from telling lies

to abstain from all intoxicants

https://rasmi.dhamma.org/code.html

After the orientation, we had the first meditation session at the hall. We had approximately 25-27 female and 25-27 male students, and I assumed half of the females and 1/3 of males were old students which means they had this 10days course before.   Students like me who attend this course for the first time are called new students. 

"Noble Silence"starts from this very first meditation session and lasts until morning of Day 10. (It is actually the 11th day if we count the arrival day).   During this " Noble Silence", we are only able to talk to the assistant teacher and the manager. We can not even make any eye contact with each other, of course, which applies to meal times. 

All the meals are vegetarian and no meat provided. Both new students and old students have the same menu for Breakfast and lunch, but old students don't get supper, while new students get 2 fruits each supper.  The Pumpkin soup and bread on the first day were an exception.  I am a meat lover, but particularly for lunch, a variety of foods were provided and I didn't have any problems with meals provided during the course.  I rather enjoyed those vegetarian meals which I had not much opportunity to try before.  And thinking that those means, accommodation, and teachings are provided for free, there was absolutely no complaint. 

Yes, the Vipassana 10-day course is free!  It doesn't cost anything to participate in this course. They are run by donations and volunteering by old students.  I thought that on the last day of the course, we all had to make a donation. I actually did the amount which I thought it would be appropriate to spend for at least food and accommodation.  However, it was all volunteer base, and you would never be forced to make donations.  (Of course, they explain how the courses and the centers are run and suggest "giving" or "pay it forward"  are the good behaviors. 

Vipassana meditation is based on Buddhism, but it is technique and not religion.  It doesn't matter where you are from, or if you believe in any religion.  And Vipassana 10 days course is to learn the meditation technique which focuses on the present moment. Not future, not the past. By observing yourself, and your sensations, you just focus on what is happening inside of yourself at the time.  You shouldn't respond to each sensation.  You just observe. Then you understand the law of nature "aniccha (impermanence) " 


As you can see the above time schedule, we have meditation time for about 11 hours each day.  Interestingly we were not instructed how to sit but rather learned by seeing how the assistant teacher sits and all the old students sit. 

For the first few days, it was not so strict and we could change our posture when we feel tired.  However from Day 4,  especially during 1-hour Group Meditation times which we have 3 times a day, we have to stay still and keep meditating. 
This was the hardest for me.  I coped well with noble silence and vegetarian meals, but sitting still was painful and tiring for me.  Usually, meditation in the morning is fighting against sleepiness.  In the afternoon, my mind wondered around and then thought about other things.  On days 6, 7, and 8 in the afternoon, when we could hear the chirping of insects, I was thinking of the smell of grilled fish coming from houses preparing the dinner in Japan and I missed home. 

However, I realized that my journey of the 10-day course was relatively smooth compared with other people.  On day 10, we were allowed to break noble silence.  This was to prepare ourselves to go back to daily life. We were allowed to communicate with other students and we exchanged our experiences of this course. 

Many students with who I chat with told me that during the course, they really wanted to go home and they even talked to the teacher about going home. Some of them were even old students.  One student got sick of being still, another student burst into tears for no reason and she found it hard too. (but they completed the course until the end) 

For me, I was just missing home when I remembered my cultural meal ,and sitting still for one hour was painful, but that is all.  Maybe I could not go into a deep insight into myself. 

Throughout the course, we were told to stay at the premises and complete this 10-day course until the end.  I was a little bit skeptical about the explanation the teacher gave during the discourse ( We watched the video in the English language, but I was listening with a Japanese Audio device). "this course is like an operation for your mind. Leaving the course or the premises in the middle is like leaving the hospital while you are having an operation in the theater"  I felt this explanation to be a bit threatening.   However I understand to experience "anicca" and learn the technique, we need a special safe environment.  Depending on the person, some will have a very emotional experience during the meditation process like the student who burst into tears. 

On day 10, when we were allowed to communicate with other students, we still had 3 of 1-hour group meditation. After 10 days, I found it was getting better to concentrate on myself but as soon as we started communicating with others, I was easily distracted and it was hard to bring my mind to my sensation. 

When we were allowed to communicate and share our experiences, one lady asked me " Which was harder, this 10-day course or the full marathon".  She was always sitting behind me in the dining hall and she had noticed my full marathon finisher T-shirt that I was wearing. 

I had to think for some moment before I answered that question.  But I answered that " definitely full marathon was easier"    During the marathon, you know where the goal is, and you see the finish line when you approach the goal. As for this meditation 10-day course, even if you count down the days, you won't see the goal.  That was really hard for me. 

And we asked the same questions to each other.  "Would you want to do this course again?"   For this question, I answered "No !" without any hesitation. 
"At least for a while.  Although saying so, never know, I may change my mind, it is anicca, anicca …"

I was so glad that I could achieve this 10-day course, and I was so grateful I had this opportunity to learn Vipassana meditation and experience '' anicca'' if anyone who has an interest or who got interested by reading my post, I totally recommend you to participate this Vipassana 10days course. 


May all beings be happy 🍀


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