【ほぼ毎日エッセイ】ストロングッドな夜に
【2019/07/09】
ビールに多く含まれるプリン体とは、プリン骨格を持つ物質の総称で、プリン塩基、プリンヌクレオシド、ATPなどのプリンヌクレオチド、さらに核酸に含まれるらしい。
色々単語が並べられているが、なんのことだかさっぱりわからない。
難しいことを取っ払えば、要はビールを飲むと太るということであって、飲みすぎるとプリンプリンになるということだ。
挙句それが行き過ぎれば痛い風が身体を蝕むというのだから迷惑千万。
仕事終わりや風呂上がりに飲むと美味すぎるというのは、やはりそれそう思うのリスクを負わなくてはならないということなのか。
綺麗なバラには棘があるように金色の美しすぎるビールにはプリン体があるのか。
ならば私は「ホッピーでハッピーになってやる!」と意気込んだところで、残念ながら家で毎日ホッピーを飲むわけにも行かない。
ビンの処理も面倒臭いし、何より家にいてまでそこまで安酒を煽るのも気がひける。
何より家で飲むホッピーは高くつく。
手間も増えるし、酔っ払ってからおぼつかなくなった手でグラスに焼酎を都合ものなら、こぼしてしまった時に目も当てられない。
そして、そんな時は大体手元がおぼつかなくなるのは目に見えている。
果たしてどうしたものか。
痛風という梅雨の時期の蒸し暑い時に吹く風のように重たい2文字に真っ向から立ち向かうためには「プリン体反対!」という横断幕を掲げて闊歩しなくてはならない。
しかし社会人たるものそうもいかないので、より現実的なところでプリン体ゼロのアルコールで代替えし、合法的に飛ぶより他ないのだ。
そこで白羽の矢が立つのがサントリーの”ストロングゼロ”である。
「全日本アルコールコストパフォーマンス協会」の理事長に君臨するストロングゼロは、安価のくせしてすぐに自堕落にさせてくれる最強の缶チューハイだ。
鋭く尖ったアルコールを空腹の状態で一口含めば、すぐにあたりが歪み、普段とは違う景色を楽しませてくれる。
この時部屋でテクノポップなんか流した日にはもう無意識に華麗なステップを踏み始めてしまうだろう。
2口3口と飲み進めれ、500ml缶の2本目が半分開けたあたりで、いよいよ天海祐希のお出ましだ。
「ストロングレフルーーーーー!!」と叫びながら胸ぐら掴まれて2〜3発ビンタされる。
その頃にはトランス状態で幻影を見ているので「あまみさあああああん!ありがとうううう!レモンもちょうだぁぁぁぁあい」なんて叫びながら自ら天海祐希を求めに行くだろう。
一応断っておくが、私にはそういう趣味がある。
悲しいかな"ストロングゼロ"にはここまでの力があるが故に、平日には手を出せない。
逃げても隠れてもやってくる「明日」を忘れることはできても、消し去ることはできないからだ。
それに疲れた自分を労わるためにはある程度の「おつかれ、俺」という余韻が必要不可欠なのである。
平日の真夜中に便所と友達になるのは御免被る。
だから。
そうだから、今日は残業で疲れた自分を癒すためにビールを買って帰ることにしよう。
この際おやつにプリンもカゴにいれてやる。
4時間もしないでやってくる明日をぼんやり眺めながらしばしの間気を緩めたい火曜日の終わりだ。
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