《概念の分解》炭水化物✖️炭水化物の話
こんにちは😊
今日も、よろしくお願いいたします。
確定申告も無事に終え、束の間の平穏を楽しんでおります。
週末は、花見にでも行きたいものです。
炭水化物と炭水化物
さて、今回のテーマは【炭水化物✖️炭水化物】。
主に西日本出身の方になると思いますが、今までの人生の中で、例えば【うどんとご飯】や【お好み焼きと白米】を食べている時に、こう聞かれた事はないでしょうか。
『え…炭水化物と炭水化物じゃん…』
我々西日本出身者、特に関西圏の人間にとっては、お好み焼きと白米は当たり前ですし、うどんやそばにもいなり寿司などが付いていたりします。
18歳で上京するまで『炭水化物と炭水化物食べるの?』『主食と主食じゃん!』などと、言われた事はありませんでした。
初めてそれを言われ時は『なに言ってんだこの人…』と思っていましたが、その後の人生でも何度か同じ様な事を言われ、『食文化の違いよな…』とは思いつつ、『富士そばにも、麺と丼のセットとかあるやん…』と、モヤモヤしたものを抱え、人生を歩いておりました。
その頃から今に至るまでに、時代は変わり価値観も変わり情報を受け取る事が容易となり、マイノリティだったものがマジョリティになったり、マジョリティにはなれずとも理解はされるようになったりと、随分と他人の価値観を共有し合える世の中になったとは思うのですが、いまだに言われる【炭水化物✖️炭水化物】。
糖質制限ダイエットが流行った事も関係するのでしょうが、今回はこの問題に終止符を打つべく、そしてお好み焼きと白米を食べている方に対し、それをバカにした様な物言いをした結果鉄拳制裁をくらう年間1000人以上とも言われる犠牲者の方々を少しでも減らしたいと考え、筆を取った次第であります。
これまでの犠牲者の方々の魂よ、どうぞ安らかにと祈りつつ、読み進めて頂ければと思います。
炭水化物✖️炭水化物の定義
まず、【炭水化物✖️炭水化物はおかしい】の概念は何処からきたのかを考えてみたのですが、今だにはっきりとはしません。
関東圏では、お好み焼き文化が生まれず、もんじゃ文化が生まれた事にも関係していそうですが、今回は触れない事にしました。
2点はっきりしているのは、西日本ではポピュラーであり、東日本ではマイナーである事と、炭水化物✖️炭水化物は一種類ではなく、
【麺✖️米orパン】【粉物(お好み焼き等)✖️米orパン】の2種類に大別される事です。
ここからはまず、私の主観でその組み合わせと相性をまとめてみます。
私の主観ではありますが、西日本の方には概ね同意して頂けるのではないかと思います。
炭水化物✖️炭水化物の組み合わせと相性
メインとなる炭水化物9種類(うどん等)に、サブとなる炭水化物5種類(白米等)を当てはめて考えます。
メインの炭水化物(以下メイン化物)は、
①うどん (温) きつねうどん等
②うどん (冷) ぶっかけ ざる等
③そば (温) 天ぷら蕎麦等
④そば (冷) ざるそば等
⑤ラーメン(温) 今回は醤油
⑥パスタ (温) 今回はトマトソース系
⑦お好み焼き 今回はブタ玉
⑧たこ焼き しっとり王道系
⑨焼きそば 豚キャベツのポピュラータイプ
サブの炭水化物(以下サブ化物)5種類は、以下の通りです。
①白米 少し硬め
②パン 今回は焼いた食パン
③かやくごはん(炊き込みご飯)鶏&ごぼう
④いなり寿司 少し甘め
⑤炒飯 パラパラ王道系
これを、それぞれ組み合わせ、相性を見ていきます。
◎最高 ◯合う △微妙 ×合わない
それでは、いきます。
①うどん(温)
白米× パン◯ かやく△ いなり◯ 炒飯△
ベストパートナー 【サバ寿司】
②うどん(冷)
白米× パン△ かやく△ いなり◯ 炒飯△
ベストパートナー 【漬物】
③そば(温)
白米× パン× かやく◯ いなり◯ 炒飯△
ベストパートナー 【いなり寿司】
④そば(冷)
白米× パン× かやく△ いなり◯ 炒飯×
ベストパートナー 【海老天 日本酒】
⑤ラーメン
白米△ パン× かやく△ いなり△ 炒飯◯
ベストパートナー 【明太高菜ごはん】
⑥パスタ
白米× パン◯ かやく× いなり× 炒飯×
ベストパートナー 【ハード系バゲット】
⑦お好み焼き
白米◎ パン× かやく△ いなり× 炒飯×
ベストパートナー 【白米】
⑧たこ焼き
白米× パン× かやく× いなり× 炒飯×
ベストパートナー 【好きな飲み物】
⑨焼きそば
白米◯ パン◯ かやく× いなり× 炒飯◯
ベストパートナー 【水】
以上です。
あくまで私の主観ですので、皆様の好みに合わせて想像してみて下さい。
うどんとパンは意外に思われるかもしれませんが、一度お試しあれ。
次章では、炭水化物✖️炭水化物の必要性に触れたいと思います。
炭水化物✖️炭水化物の必要性
ここで口内調味(こうないちょうみ)に、触れてみたいと思います。
口内調味とは、口の中で異なる食べ物を合わせて食べる事で、その味の変化を楽しんだり、咀嚼回数を増やし消化吸収を助ける事を目的とした、主に東アジアの文化です。
日本では、【三角食べ】とも呼ばれます。
ピンとこない方は、タレをつけた焼き肉を白米の上にバウンドさせ、肉を口に入れた直後に白米をかき込む様を想像して頂ければと思います。
甘みが強くそれだけで美味しい白米もありますが、基本的に白米の味は薄い。
その味が薄い白米と一緒に、味の濃いおかずを食べるという楽しみ方は、都道府県問わず誰もが行なっていると思います。
そうです。
炭水化物✖️炭水化物とは、米を愛する人々が行う口内調味の一種なのです。
ですから、基本的には【味の薄い白米✖️味の濃いおかず】と、スタイルは同じです。
最もポピュラーなのが、【お好み焼き✖️白米】です。
ソースとマヨネーズがたっぷりのった、豚肉とキャベツを白米にバウンド。
豚肉とキャベツを口に入れた直後、白米をかき込む。
涎が出ます。
焼肉バウンドと比較しても、甲乙つけ難い魅力的な食事です。
ここで誤解して頂きたくないのは、私の様なエリート米族であっても、【米】と【小麦粉】が合うとは思っていない事です。
例えば、食パンに白米を挟んで食べる事は無いという話です。
お好み焼きであってもお好み焼きの生地と白米が合うと考えている訳ではなく、あくまで【ソースとマヨネーズにまみれ倒した豚肉キャベツ】と【白米】が合うという認識です。
ですから、【味の薄い関西うどん】と【味の薄い白米】の組み合わせは、味的にも組み合わせ的にもあまり好まれません。
それでもやはり、白米を愛する我々は、どうにかして白米を組み合わせたい。
そこで生まれたのが、
【味の薄いメイン化物】と【味の濃いサブ化物】の組み合わせです。
通常の口内調味は、【味の濃いメイン化物(お好み焼き等)】と【味の薄いサブ化物(白米等)】ですが、その逆となります。
逆とは言え、【濃い】と【薄い】の組み合わせには違いありませんので、成立します。
私の中で代表的なものが、【味の薄い(優しい)うどん】と【味が濃い(酢と魚の脂が強い)サバ寿司】です。
関西うどん単体ですと、何か物足りない。
サバ寿司単体ですと、味が濃く何かしらの水分が欲しくなる。
その両者がタッグを組んだ訳です。
最高です。
高知においでの際は、高知空港内に【司】さんというお店がありますので、どうぞお試しあれ。
長くなりましたので、まとめますと、
・炭水化物✖️炭水化物は、口内調味の一種である。
・口内調味の基本は、【味の薄い白米】と【味の濃いおかず】である。
・米と小麦粉や、米とそば粉などを求めている訳ではない
・【味の濃いメイン化物】と【味の薄いサブ化物】の組み合わせが基本。
・ただし、どうしても米が食べたい米族によって、【味の薄いメイン化物】と【味の濃いサブ化物】の組み合わせも、一般化している。
例外として、ラーメンと炒飯の様に、【味の濃いメイン化物】と【味の濃いサブ化物】の組み合わせもありますが、その場合は【ラーメンスープ(汁物)】が中和剤として存在します。
汁気のない焼肉を食べる場合、炒飯の様な味の濃いサブ化物は余り選ばれないと言う話です。
なので、つけ麺や油そばと炒飯は成立しづらいです。
補足
たこ焼きは、お好み焼きと同じくソースやマヨネーズにまみれていますが、白米には適していません。
その理由は、ソースやマヨネーズに塗れている部分は【生地】であるからです。
タコなどの具材は中に含まれている為、ソースとマヨネーズと直接触れてはいません。
その為、小麦生地と米を食べる事となり、前述の通り米類と合わない訳です。
たこ焼きは、それ単体で口内調味が完成しています。
パスタも似た様な理由で、米類との相性は低いです。
パスタソース及び具材と白米は合う可能性もありますが、白米とオリーブオイルの相性が決して高い訳ではない事も含め、パスタ✖️米類を好む方は少ないと思います。
焼きそばは、もはやソースなので、米でもパンでもなんとかなります。
最後に
口内調味と聞くと、下品な食べ方と感じられる方も少なくないとは思いますが、日本の食文化は口内調味を前提としたものが多くあります。
その際たる例が、【鮨】です。
酢飯と魚介類の組み合わせが基本ですが、シャリとネタが調和する様、様々な仕掛けが施された日本の文化。
【濃い】と【薄い】の組み合わせだけに留まらない楽しみ方が存在する【鮨】。
そう考えれば、江戸前からすれば邪道である【肉寿司】や【カリフォルニアロール】なども、意外に美味しく感じる理由が見えてきそうです。
それでは、今日はこの辺りで。
今日も、口内調味を楽しみましょうね😊