「こぶら返り」
商店街を歩いていたら、整骨院の前に手書きのメニューボードがあった。
POPよろしく描かれていたのは「こぶら返り」という目立つ丸文字。
整骨院のボードだし、意味はすぐに解したけれど何ぶんにも違和感。
幼い頃から「こむら返り」という言葉は知っていたけれど。
「こぶら」とは書き間違いではないだろうか?
でも、プロが書いてるんだし。いや、プロが書いてるからこそ問題なんだけど。
もしかしたら、受付のアルバイトだとか若い子が書いているのかも。
だよね、きっとそうだ。書き間違えたのだろう。そうに違いない。
激しい痛みから毒蛇の「コブラ」に噛まれたところを連想したとか。
それじゃ痛いじゃ済まないか…?
まあ、それはそれとして、やっぱり何とも妙に引っかかる。
なので、帰宅してからネットで調べてみたらあっさり解決。
なんてことはない自分が知らなかっただけだ。「こぶら返り」もありとのこと。
もともとは「こむら」のようだけれど、関西方面で方言的に音便変化して「こぶら」に転じたようだ。
マ行は変化し易いのだろうか?
「さむい」が「さぶい」だとか「さみしい」が「さびしい」だとか。
どっちがホントか判らない。
どっちもホントか。
何気に関東の「こむら」の方が方言という説もあるようだ。
これはあまり深入りしない方が良さそうだ。
ただ日本語が好きだという程度では歯が立ちそうもない。出典を書き連ねるだけでも一苦労だ。
少なくとも毒蛇のコブラと関係ないことだけは確かだ。
関係ないけど、プロレスの「コブラツイスト」は毒蛇の「コブラ」が巻き付いた様子だからこそのネーミングということだ。自分の「こぶら」を相手の「こぶら」に掛けるからではないらしい。
なんにせよ、またひとつ学んだ。