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Photo by
tsuyoume
世界がわかるようになると
言葉はなくても、ないからこそ、その人が理解できるように伝えることは大切です。
理解できる方法を通して、見通しがわかることで安心して落ち着くことができるようになります。
私の働くデイサービスで、いつも外に行きたくて仕方ない子がいました。
ジェスチャーで今日は行かないと伝えても納得できない様子で、他の遊びに誘っても、外に出かけたくて玄関で座り込んでいました。
それを、スケジュールに外に行くことを示すようにしました。
行かない時はスケジュールにないから行きません。
初めはもちろん何のことやらでしたが、行く時にはスケジュールを見せて伝えているうちに、自分でスケジュールを確認して、喜んだりがっかりしたりするようになりました。
始めてから少しずつわかるようになったのですが、スケジュールがしっかり定着するには1年ほどかかりました。
行くタイミングも、タイマーが鳴るまで待つことができるようになりました。
もちろん、並行して、その子が室内で楽しめるものを増やし、室内で過ごすことも充実させました。
継続は力なり。
その人にわかるように伝えてあげること。
初めはわからなくても何度も繰り返し伝えること。
周りのこと、自分の周りの世界のことがわかるようになると、安心して落ち着いて過ごせるようになります。