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私がABAを好きな理由
私はABA(応用行動分析)が好きです。
なぜか?
それは、行動の目的を考える、というところだと思います。
例えば、子どもが嘘をついたとします。
ABAでは、嘘をついた目的を考えます。
目的は4つに分類します。
「要求」「注目」「逃避」「感覚」です。
嘘をつくことでかまってもらいたい場合は「注目」です。
嘘をついて言い訳にしたり嫌なことを避けたい場合は「逃避」です。
「要求」はそのまま何かを要求すること。
「感覚」はざっくり言うと好きなことです。自分がその感覚を好きで求めたい、ということです。
そして、目的を考えてどうするかと言うと、目的が達成できるような行動に導くのです。
行動から見える気持ちを否定しません。
嘘をついてかまってもらおうとする場合は、「お話ししよう」「遊ぼう」と言えるようにする、とか、お手伝いをすることを教えて、褒めてもらえるようにする、とか、ポジティブな方に変えていきます。
ABAで有名なのは、行動の後の結果で行動が変わることだと思います。
行動の後に良いことや嬉しいことがあると、その行動をまたしようと思います。
これを強化といいます。
例えば、お手伝いをしたら褒められた!
お手伝いをしたら100円もらった!
次もお手伝いしようかな。
好きなものや嬉しいことをたくさん知って、嬉しい気持ちを大切にします。
もちろん、ネガティブな対応もできます。
怒ってやめさせるとか、好きなものを取り上げるとか。嫌なことが起こると嫌だからやらなくなります。
負の強化、負の消去と言われるものです。
でも、それをしなくても、ポジティブに行動を変えることを考えられるのがABAの良い所だと思っています。
また、その人自身だけのせいにしないで、環境を変えることで行動は変えられるという所に、希望があり、好きな所です。
その行動の前に、刺激やきっかけがあるという考え方なので、行動の前の刺激やきっかけを減らしたりなくしたりして行動を起こさないようにすることもできます。
刺激がなくなって不適切な行動がなくなると、怒られることも減ります。
ABAは目の前の人のことをじっくり考えてサポートする優しい方法だと私は思います。